くらい。暗くて、周りには誰もいなくて、たった一人で、まさしく地獄の道を足を引き摺りながら歩く。靴の裏には血の跡。
自分でも、どんよりと目が濁っているのを感じる。手に残る生々しい感触。
くらい。月の光は出ているのに、視界はほとんど真っ暗。[漢字]射干玉[/漢字][ふりがな]ぬばたま[/ふりがな]の闇が、視野の端にずんずんと侵食してくるのが手に取るようにわかる。
「あぁ…」
意味もなく漏れ出る声。
「———ねぇ」
どこからか、声が。
声の方へ目をやると、天の裂け目から一筋の光が見えた。
「そこには行けないよ。そんな資格は…」
そんな資格は持ち合わせていない。
「________起きてったら」
うっすらと目を開けると、そこには不安げな顔をした彼女がいた。
「だいじょぶ?うなされてたけど」
「うん、まぁ…」
彼女は底なしの笑みを浮かべた。
君がある。それだけが今、己が生きている存在意義だった。
「昔の夢を見てたんだ」
自分でも、どんよりと目が濁っているのを感じる。手に残る生々しい感触。
くらい。月の光は出ているのに、視界はほとんど真っ暗。[漢字]射干玉[/漢字][ふりがな]ぬばたま[/ふりがな]の闇が、視野の端にずんずんと侵食してくるのが手に取るようにわかる。
「あぁ…」
意味もなく漏れ出る声。
「———ねぇ」
どこからか、声が。
声の方へ目をやると、天の裂け目から一筋の光が見えた。
「そこには行けないよ。そんな資格は…」
そんな資格は持ち合わせていない。
「________起きてったら」
うっすらと目を開けると、そこには不安げな顔をした彼女がいた。
「だいじょぶ?うなされてたけど」
「うん、まぁ…」
彼女は底なしの笑みを浮かべた。
君がある。それだけが今、己が生きている存在意義だった。
「昔の夢を見てたんだ」
- 1.流れ星
- 2.秋桜
- 3.Selene
- 4.願望
- 5.事故紹介
- 6.事件人物
- 7.ふたご座流星群
- 8.射干玉
- 9.なかがき
- 10.生存理由
- 11.薄氷
- 12.怪我
- 13.▓▓▓▓
- 14.長閑
- 15.嘘つきの
- 16.約束は
- 17.立ち別れてまた
- 18.時世時節
- 19.時はいずこへ日は駆けて
- 20.星を図る
- 21.雨の陽
- 22.朝まだき
- 23.哀しみの先より愛を込めて
- 24.流れ星Ⅱ
- 25.お年頃
- 26.サクラ
- 27.泉
- 28.恐者
- 29.魔女の子
- 30.自白
- 31.温泉
- 32.タマシヒノコエ
- 33.妹
- 34.俺
- 35.しんり
- 36.スープ
- 37.緑の花
- 38.人形
- 39.一足遅い足音
- 40.言い訳は聞かない
- 41.もう遅いから
- 42.風の中花びらの中
- 43.彼女と彼
- 44.嘘つきどうし
- 45.回想
- 46.出会いは愛のせいかおかげか
- 47.忘却は毒か薬か
- 48.六等星
- 49.泥棒女の祝杯
- 50.世界の周り方
- 51.居候は逃亡者
- 52.住居人は犯罪者
- 53.同じ色はないけれど
- 54.一日目
- 55.二日目
- 56.三日目
- 57.ただいまの声はただひとつ
- 58.手土産は現人神
- 59.彗星の如く
- 60.雨が降るか槍が降るか
- 61.無名な僕ら
- 62.無慈悲な世界
- 63.たれぞ言ふ
- 64.荒ぶ嵐の中で
- 65.転嫁の輪廻
- 66.不死の国
- 67.悪魔の英雄
- 68.水たまり
- 69.信者
- 70.愚者