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山と彼とネモフィラ

僕は山が好きだ。
静かで、落ち着ける。
虫はまぁ...嫌いだけど。
でも、それよりも大きな、好きな理由がある。



ー2年前の修学旅行のこと。

「佐藤!スッゲー綺麗な虫が飛んでたぞ!」
「嘘だぁ!」
「いいから来てみろよ」


元々僕は、虫は好きな方だったんだ。
虫の写真を撮って、集めるのが趣味だった。


「本当だ!」
「だろ?」
「きれいな蝶だね...」

そこに居たのは美しいネモフィラ達。

余りの美しさに、僕はー

「危ない!」
「ーえ」

[斜体]グラッ。
視界が揺れる。
「ー佐[小文字]藤![/小文字]」
声が遠くなる。
蝶が舞う。

そのまま意識は消えた。[/斜体]

気がついた時には、またその山にいた。
ただ、今度は落ちなかった。

(嗚呼、死んだのか)
(あいつは...もう来ないのかな)


その時。

「佐藤...」

あいつが来た。

「あの時、俺が虫を見に行こうって言うから...」

そう言いながら、花を置いた。

「そんなことねえよ!
  お前は悪くないよ...」

いつの間にか、声が出ていた。

ファンタジーじゃ無いし、無論その声は届かないまま。
でも、彼は前を向いてこう言った。

「だからさ、
お前が未だ見てない虫、全部見てやる。全部、撮ってきてやるから。」



「これでチャラになんねえか?」

と、くすぐったそうに笑った。


それから、何日も山にきて、
色んな虫を撮ってくれた。
その度に、撮った写真を、僕が落ちた穴に放り投げた。
正直、写真なんて要らない。近くに誰かがいるだけで、安心した。
でも、せっかくだからと僕は写真をみた。
たまに、家に帰ることはあったが、それ以外は山に居続けた。




だから、僕は山が好きだ。
僕にくれる写真と、彼と、その気持ちが好きだ。

ー今日もまた、彼の撮ってくる写真を待っている。

作者メッセージ

ごちゃごちゃしてたらすみません。
久しぶりに復帰したヌッシです。
なんとなーく思いついたので書きました。アドバイスなどあればよろしくお願い致します!

2025/12/17 20:33

ヌッシ (深い意味無し)
ID:≫ 1.pjZ8rlgYyJ6
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