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花魁道中に魅せられて

#1

朝霧花魁

「やっぱり笹賀屋「ササギ」の朝霧花魁は随分と別嬪さんだなぁ…。
あんなに位の高い花魁を呼べるだなんて、客はきっと億万長者に違ぇねえ」
「噂によると、お客は○○のとこの金貸しらしいぞ」
「そりゃあ朝霧を呼べるわけだ。羨ましい」



そんな会話が耳に入って、引き寄せられるように妓楼の二階から下を覗き込んだ。
人だかりの間から、ちらりとのぞく派手な着物の生地。
広い道が真ん中から割れて、がやがやと騒がしい音楽を奏でながら花魁が歩いてきた。

花魁道中。
花街に売られてきた時、楼主に教えてもらった。
位の高い「花魁」だけの特権。
客に呼ばれて、揚屋「アゲヤ」入りする際の移動。
数名の禿「カムロ」や下男を連れて、客のいる所へ向かう。
色鮮やかな着物に身を包み、高い下駄を履いて、内八文字で歩く。
京都の花魁は内八文字で歩くらしいが、江戸の花魁は大きな動きで歩くのが特徴だ。


今花魁道中をしているのは笹賀屋の「朝霧花魁」だ。
花街でも人気で、うちの「涼暮「スズクレ」花魁」と肩を並べるほどの花魁だ。
ぼんやりと眺めていると、彼女と目が合った。
艶やかな瞳と視線が絡み合い、咄嗟に身を引いた。

私は彼女のような花魁になりたいと願い始めたのは、この日からだった。

2025/01/29 11:07

月町 桔梗
ID:≫ 7r5tHLeuz1RfY
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歴史系花魁憧れ

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