答えを教えて
私は亡くなった友人の遺品整理をしにきた。
家族はもう誰もいなくて、一人だったそうだ。
遺品の少なさに驚いていたら、その子の手記が出てきた。
その手記の内容を、ここに残そうと思う。
こっそり貴方を見ていた頃を思い出す。
大学時代、私は貴方に片想いしていた。
でも、自分から話しかける勇気は無くて、陰から見つめるだけだった。
でも貴方は私に気づいてくれて、私とお付き合いしてくれた。
貴方と関係を結んで、子供を孕んで、捨てられて。
私は一人ぼっちだった。
貴方に捨てられて以降、お腹の子供が憎らしくてたまらなかった。
私を捨てた人との子供だと思うと、憎悪の念が湧いてきた。
だから、この子を病院で堕ろした。
申し訳ないだなんて、微塵も思わずに。
本当に好きな人はできなくて、知らない人とも関係を結んで。
不必要ながらくたもどきばっかりが増えていった。
その度に堕ろして、がらくたもどきを私の中から追い出した。
そんな私を心配してくれたのか、周りの人達は私に優しく接してくれた。
「辛いね、妊娠しても一人で頑張ってるんだね、偉いよ、私がついてるから」
私に注がれた優しい言葉の数々。
嬉しくて嬉しくて、もっと苦しそうな演技をした。
そうでもしないと、自分の存在意義がわかんなくなっちゃうから。
大学で、私に特別優しくしてくれる人がいた。
その人は、私の支えになりたいって言ってくれて、嬉しかった。
だからその人とお付き合いして、幸せになろうって決めた。
大学を卒業して、就職して、その人と結婚した。
今、私のお腹の中にはあの人との子供がいる。
あの人は嬉しそうだけど、私は素直に喜べなかった。
今までしてきたことのツケが回ってくるような気がして、怖かった。
因果応報。
やったことは必ず自分に返ってくる。
お腹の子が無事に生まれてくることができるか分からなくて、あの人には作り笑顔を浮かべることしかできなかった。
あの人が事故でこの世を去ってしまった。
やはり、私のしたことの結果が回ってきたのだろう。
残酷で、私は泣くことしかできなかった。
もうこの世に生きる意味を見出せなくて、私は消えてしまいたかった。
でも、お腹にいる子供のことを思うと消えようという気が起きなくて、どうしようもなかった。
臨月が近づいてきて、私はいよいよ子供を生むしかなくなった。
私はこの子と笑い合う未来を想像してみた。
でも、こんな甘ったるい未来なんて私には絶対に訪れないと分かっていたから、もう未来を考えるのはやめにした。
子供が生まれた。
今までの子供達とは違って、愛する人との子供。
だけど、どうしてもこの子を愛せなかった。
家に帰って、この子の泣き声ががらんとした部屋に響く。
まるで、「どうして自分を生んだのか」と聞かれているみたいだった。
でも、答えられるはずがなかった。
だって、最初はあの人との関係だって、遊びだったから。
家族はもう誰もいなくて、一人だったそうだ。
遺品の少なさに驚いていたら、その子の手記が出てきた。
その手記の内容を、ここに残そうと思う。
こっそり貴方を見ていた頃を思い出す。
大学時代、私は貴方に片想いしていた。
でも、自分から話しかける勇気は無くて、陰から見つめるだけだった。
でも貴方は私に気づいてくれて、私とお付き合いしてくれた。
貴方と関係を結んで、子供を孕んで、捨てられて。
私は一人ぼっちだった。
貴方に捨てられて以降、お腹の子供が憎らしくてたまらなかった。
私を捨てた人との子供だと思うと、憎悪の念が湧いてきた。
だから、この子を病院で堕ろした。
申し訳ないだなんて、微塵も思わずに。
本当に好きな人はできなくて、知らない人とも関係を結んで。
不必要ながらくたもどきばっかりが増えていった。
その度に堕ろして、がらくたもどきを私の中から追い出した。
そんな私を心配してくれたのか、周りの人達は私に優しく接してくれた。
「辛いね、妊娠しても一人で頑張ってるんだね、偉いよ、私がついてるから」
私に注がれた優しい言葉の数々。
嬉しくて嬉しくて、もっと苦しそうな演技をした。
そうでもしないと、自分の存在意義がわかんなくなっちゃうから。
大学で、私に特別優しくしてくれる人がいた。
その人は、私の支えになりたいって言ってくれて、嬉しかった。
だからその人とお付き合いして、幸せになろうって決めた。
大学を卒業して、就職して、その人と結婚した。
今、私のお腹の中にはあの人との子供がいる。
あの人は嬉しそうだけど、私は素直に喜べなかった。
今までしてきたことのツケが回ってくるような気がして、怖かった。
因果応報。
やったことは必ず自分に返ってくる。
お腹の子が無事に生まれてくることができるか分からなくて、あの人には作り笑顔を浮かべることしかできなかった。
あの人が事故でこの世を去ってしまった。
やはり、私のしたことの結果が回ってきたのだろう。
残酷で、私は泣くことしかできなかった。
もうこの世に生きる意味を見出せなくて、私は消えてしまいたかった。
でも、お腹にいる子供のことを思うと消えようという気が起きなくて、どうしようもなかった。
臨月が近づいてきて、私はいよいよ子供を生むしかなくなった。
私はこの子と笑い合う未来を想像してみた。
でも、こんな甘ったるい未来なんて私には絶対に訪れないと分かっていたから、もう未来を考えるのはやめにした。
子供が生まれた。
今までの子供達とは違って、愛する人との子供。
だけど、どうしてもこの子を愛せなかった。
家に帰って、この子の泣き声ががらんとした部屋に響く。
まるで、「どうして自分を生んだのか」と聞かれているみたいだった。
でも、答えられるはずがなかった。
だって、最初はあの人との関係だって、遊びだったから。
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