近頃、妻との思い出を思い出すことが増えてきた。
これといったきっかけはなく、ふとした時に甦ってくる。
妻と行った旅行だとか、こんな理由で喧嘩したなとか、そんな些細なことだった。
しかし今日思い出したのは、些細な思い出ではなかった。
初めて、妻と出会った日のこと。
バー・eternalで出会った日のことを、鮮明に思い出した。
彼女は、バーの端の席に座っていた。
綺麗だが、どこか儚さを感じさせる横顔。カクテル・グラスに添えられた細い指。艶やかな黒髪。幼さを残す瞳。
その全ては、一瞬にして嵐のように私の心を奪い去っていった。
私は気づいたら、彼女に話しかけていた。
嬉しそうに弾む言葉。若々しいのに、深みがありどこか知的さを感じさせる声。
私たちは連絡先を交換して、週末にここで会う約束を交わした。
彼女と会う回数を重ねるごとに、私は彼女に惹かれていった。
まさか、自分がこんなにも他人を愛する日が来るなんて当時の私は考えもしなかった。
私たちは正式に付き合うことになり、そのまま月日が流れていった。
月日が経っていく中、私は彼女にプロポーズしようと決めた。
そして、ここでプロポーズすることに決めたのだ。
そうは言っても、どうやってプロポーズしようか。
私はそればかり考えていた。
彼女の好きな宝石が嵌められた指輪は買った。
しかし、言葉が見つからなかった。
そこで、私は思いついたのだ。
「カクテル言葉に、私の想いを届けてもらおう」と。
週末、私は指輪を持ってバーに向かった。
彼女は、「あっ、来た!」と声を上げながら私の方に小走りで来た。
彼女は椅子に座って、先に頼んでいたであろうカクテルを飲んでいた。
私は「エンジェルキッス」を注文した。
「あなたに見惚れて」
その言葉に、私は全ての想いをのせた。
すると、彼女は私の意思に気づいたのか、顔を赤くしながら「XYZ」を注文した。
私はそっと、彼女の方に指輪の入った箱を押しやった。
二人とも何も喋らず、時が過ぎていった。
二人で外に出て、夜風に吹かれながら、満月の下を歩く。
金色の満月が顔を見せて、私たちを見守っているかのようだった。
これほど幸せなことはあっただろうか。
この時、私はふと思い立って「月が綺麗ですね」と呟いた。
すると彼女は、にこりと笑ってこう言った。
「月はずっと綺麗でしたよ」
これといったきっかけはなく、ふとした時に甦ってくる。
妻と行った旅行だとか、こんな理由で喧嘩したなとか、そんな些細なことだった。
しかし今日思い出したのは、些細な思い出ではなかった。
初めて、妻と出会った日のこと。
バー・eternalで出会った日のことを、鮮明に思い出した。
彼女は、バーの端の席に座っていた。
綺麗だが、どこか儚さを感じさせる横顔。カクテル・グラスに添えられた細い指。艶やかな黒髪。幼さを残す瞳。
その全ては、一瞬にして嵐のように私の心を奪い去っていった。
私は気づいたら、彼女に話しかけていた。
嬉しそうに弾む言葉。若々しいのに、深みがありどこか知的さを感じさせる声。
私たちは連絡先を交換して、週末にここで会う約束を交わした。
彼女と会う回数を重ねるごとに、私は彼女に惹かれていった。
まさか、自分がこんなにも他人を愛する日が来るなんて当時の私は考えもしなかった。
私たちは正式に付き合うことになり、そのまま月日が流れていった。
月日が経っていく中、私は彼女にプロポーズしようと決めた。
そして、ここでプロポーズすることに決めたのだ。
そうは言っても、どうやってプロポーズしようか。
私はそればかり考えていた。
彼女の好きな宝石が嵌められた指輪は買った。
しかし、言葉が見つからなかった。
そこで、私は思いついたのだ。
「カクテル言葉に、私の想いを届けてもらおう」と。
週末、私は指輪を持ってバーに向かった。
彼女は、「あっ、来た!」と声を上げながら私の方に小走りで来た。
彼女は椅子に座って、先に頼んでいたであろうカクテルを飲んでいた。
私は「エンジェルキッス」を注文した。
「あなたに見惚れて」
その言葉に、私は全ての想いをのせた。
すると、彼女は私の意思に気づいたのか、顔を赤くしながら「XYZ」を注文した。
私はそっと、彼女の方に指輪の入った箱を押しやった。
二人とも何も喋らず、時が過ぎていった。
二人で外に出て、夜風に吹かれながら、満月の下を歩く。
金色の満月が顔を見せて、私たちを見守っているかのようだった。
これほど幸せなことはあっただろうか。
この時、私はふと思い立って「月が綺麗ですね」と呟いた。
すると彼女は、にこりと笑ってこう言った。
「月はずっと綺麗でしたよ」