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遺体の表現があります。
1人の家でお留守番
今日も1人でお留守番。
あなたは私を置いてって、1人でどこかに行ってしまう。
1人は寂しいけれど、あなたがここにいてって言うから、ソファに座って、テレビを見て、あなたが帰って来るのを待ち続ける。
夜になるとあなたは帰ってくる。
何も持たず、玄関に向かって、靴を脱いで、真っ先に私の顔を見にくる。
私はあなたの為にご飯を作って、一緒に食べる。
あなたはカレイの煮付けが大好物だから、よく作ってる。
私は口をつけるけど、最近、あなたはあまり料理に口をつけなくなっている。
寂しいことね。
食事を終えると、私はまたソファの元に戻って、座ってテレビを見る。
見るものはいつも変わらない。
もう、変えられないからね。
そのまま朝を迎えて、あなたが出ていくのを見届ける。
単調な生活だけど、幸せだった。
最近、あなたは外に出なくなった。
出なくなった代わりに、私のそばにいてくれるようになった。
嬉しかったわ。
孤独死現場 記録
「近頃、305号室から異臭がしたり、虫が湧いたりしている」との通報を受け、我々は〇〇マンションの305号室に向かった。
部屋の扉を開けると、中から大量の蠅が一斉に飛んできて、私は思わず腕で顔を覆ってしまった。
そして、蠅と共に生暖かい腐臭が漂ってきた。
部屋の中に足を踏み入れると、ゴミ袋が散らかっており、その上をゴキブリが這い回っていた。
ダイニングには手をつけられず放置されていたと思われる2人分の食事が置かれていた。
部屋の中央にはソファが置いてあり、そこには腐敗して肉が落ち、骨が見えている遺体があった。
もう、性別も分からない。
分かるのは、この遺体は、笑っていたことだけだ。
残っていた歯は、弧を描いていた。
マンションの住人によると、ここに住んでいたのは80代の女性で、20年ほど前に夫を亡くし、一人暮らしだったようだ。
しかし、ここ最近女性の話し声が聞こえるようになったらしく、気になった隣人が尋ねると、「夫が帰ってきた、やっとだ」などと話していたようだ。
周りは認知症だと思っていたそうだが、どうやら女性には亡くなった夫の姿が見えていたようだ。
だから、2人分の食事を用意していたのだろうか?
女性が亡くなる1ヶ月ほど前の行動は、管理人によると、部屋の中央に座り、ぼんやりと暗いテレビの画面を見つめていたらしい。
周りは、「旦那さんに呼ばれたんでしょうねえ」と言っていたが、私はそうは思えなかった。
なぜなら、女性は確かに笑っていた。
引きつった笑みを浮かべていた。
そして、彼女はソファに爪を立てて、離れようとしたような様子で亡くなっていた。
もし、夫の姿を目の当たりにしたのなら、ここまで苦しんだような様子で発見されなかったはずだ。
これは私の見解だが…
女性は確かに"呼ばれた"のだ。
夫では無い、"ナニカ"に。
最後に、女性の名前を記載しておこう。
花宮綾女「アヤメ」だ。
あなたは私を置いてって、1人でどこかに行ってしまう。
1人は寂しいけれど、あなたがここにいてって言うから、ソファに座って、テレビを見て、あなたが帰って来るのを待ち続ける。
夜になるとあなたは帰ってくる。
何も持たず、玄関に向かって、靴を脱いで、真っ先に私の顔を見にくる。
私はあなたの為にご飯を作って、一緒に食べる。
あなたはカレイの煮付けが大好物だから、よく作ってる。
私は口をつけるけど、最近、あなたはあまり料理に口をつけなくなっている。
寂しいことね。
食事を終えると、私はまたソファの元に戻って、座ってテレビを見る。
見るものはいつも変わらない。
もう、変えられないからね。
そのまま朝を迎えて、あなたが出ていくのを見届ける。
単調な生活だけど、幸せだった。
最近、あなたは外に出なくなった。
出なくなった代わりに、私のそばにいてくれるようになった。
嬉しかったわ。
孤独死現場 記録
「近頃、305号室から異臭がしたり、虫が湧いたりしている」との通報を受け、我々は〇〇マンションの305号室に向かった。
部屋の扉を開けると、中から大量の蠅が一斉に飛んできて、私は思わず腕で顔を覆ってしまった。
そして、蠅と共に生暖かい腐臭が漂ってきた。
部屋の中に足を踏み入れると、ゴミ袋が散らかっており、その上をゴキブリが這い回っていた。
ダイニングには手をつけられず放置されていたと思われる2人分の食事が置かれていた。
部屋の中央にはソファが置いてあり、そこには腐敗して肉が落ち、骨が見えている遺体があった。
もう、性別も分からない。
分かるのは、この遺体は、笑っていたことだけだ。
残っていた歯は、弧を描いていた。
マンションの住人によると、ここに住んでいたのは80代の女性で、20年ほど前に夫を亡くし、一人暮らしだったようだ。
しかし、ここ最近女性の話し声が聞こえるようになったらしく、気になった隣人が尋ねると、「夫が帰ってきた、やっとだ」などと話していたようだ。
周りは認知症だと思っていたそうだが、どうやら女性には亡くなった夫の姿が見えていたようだ。
だから、2人分の食事を用意していたのだろうか?
女性が亡くなる1ヶ月ほど前の行動は、管理人によると、部屋の中央に座り、ぼんやりと暗いテレビの画面を見つめていたらしい。
周りは、「旦那さんに呼ばれたんでしょうねえ」と言っていたが、私はそうは思えなかった。
なぜなら、女性は確かに笑っていた。
引きつった笑みを浮かべていた。
そして、彼女はソファに爪を立てて、離れようとしたような様子で亡くなっていた。
もし、夫の姿を目の当たりにしたのなら、ここまで苦しんだような様子で発見されなかったはずだ。
これは私の見解だが…
女性は確かに"呼ばれた"のだ。
夫では無い、"ナニカ"に。
最後に、女性の名前を記載しておこう。
花宮綾女「アヤメ」だ。
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