甲高いアラームの音で目が覚めた。
今は朝の7時だ。
どうせ今は大学も休みだ。
少しぐらい惰眠を貪ったって叱られやしない。
しかし、今夜は予定がある。
少しは準備を整えた方がいいだろう。
壁にかけたハンガーに目をやる。
前着たのはいつだか思い出せないスーツがかけられている。
布団から這い出て、スーツの裾を引っ張ってシワを伸ばす。
「やっぱ夕飯食うだけで日給7万とかおかしいよな……?」
急に怖くなってきたが、やはり金欠学生(ここ大事)には7万円は魅力でしかない。
ここでバックれたらきっと後悔する。
「しゃーねー!気合い入れてくか!」
まるで晩餐会に参加するとは思えないような気合の入れ方をし、ひとまず3時まで過ごした。
[水平線]
時は来た。
俺は今、めっちゃ高そうなホテルの前に突っ立っている。
明らかに敷居が高い。
震える膝をなんとか抑え、ホテルの受付に招待状を見せた。
「確認いたしました。15階へ上がった後、突き当たりを左でございます」
受付の女性に礼を言ってエレベーターに乗り込むと、、微かな声で「お気をつけて」と言われた。
どういう意味か、と聞く前に扉は閉まってしまった。
15階に着くと、恐ろしいほど静かだった。
他に、参加者がいないのではないかと思うぐらいに。
意を決して大きな扉を開けると、中はかなり広く、宴会場のようだった。
ただ、中はかなり薄暗く、気をつけないとコードに足を引っ掛けてしまいそうなほどだ。
ここも誰の声も、気配もしない。
「す、すいませ〜ん……」
とりあえず声をかけても反応はない──はずだった。
「ようこそお越しくださいましたぁ!」
背後から聞こえたハイテンションすぎる声に飛び上がると、パッと電気がついた。
「いやはや失礼いたしました!大切なお客様を驚かせてしまうとは。私としたことが失敬失敬」
ぺらぺらと喋る彼は、司会者のような服装だった。
「おや?本日のお客様は1人だけでしたか。まあ、1人にじっくりと時間をかけてお料理を提供できると思いましょう!さあ、お席におつきください」
勢いに押され、とりあえず近くの席に腰掛ける。
「お客様は求人を見ていらっしゃったのでしょう?誠心誠意、おもてなしさせていただきますね!」
そういいながら男は奥へと消えていった。
[水平線]
少しして、男が奥から戻ってきた。
「お待たせいたしました。こちら、前菜でございます」
そういいながら運ばれてきたのは、野菜と魚を和えたようなものだった。
「こちら、鯛のマリネでございます」
男が下がったのを見計らって、俺は前菜に手をつけた。
塩気があり、酸味も効いている。
鯛のプリプリ感と、野菜のシャキッとした食感もいい。
食べ終えてナイフとフォークを置くと、次の料理が運ばれてきた。
今は朝の7時だ。
どうせ今は大学も休みだ。
少しぐらい惰眠を貪ったって叱られやしない。
しかし、今夜は予定がある。
少しは準備を整えた方がいいだろう。
壁にかけたハンガーに目をやる。
前着たのはいつだか思い出せないスーツがかけられている。
布団から這い出て、スーツの裾を引っ張ってシワを伸ばす。
「やっぱ夕飯食うだけで日給7万とかおかしいよな……?」
急に怖くなってきたが、やはり金欠学生(ここ大事)には7万円は魅力でしかない。
ここでバックれたらきっと後悔する。
「しゃーねー!気合い入れてくか!」
まるで晩餐会に参加するとは思えないような気合の入れ方をし、ひとまず3時まで過ごした。
[水平線]
時は来た。
俺は今、めっちゃ高そうなホテルの前に突っ立っている。
明らかに敷居が高い。
震える膝をなんとか抑え、ホテルの受付に招待状を見せた。
「確認いたしました。15階へ上がった後、突き当たりを左でございます」
受付の女性に礼を言ってエレベーターに乗り込むと、、微かな声で「お気をつけて」と言われた。
どういう意味か、と聞く前に扉は閉まってしまった。
15階に着くと、恐ろしいほど静かだった。
他に、参加者がいないのではないかと思うぐらいに。
意を決して大きな扉を開けると、中はかなり広く、宴会場のようだった。
ただ、中はかなり薄暗く、気をつけないとコードに足を引っ掛けてしまいそうなほどだ。
ここも誰の声も、気配もしない。
「す、すいませ〜ん……」
とりあえず声をかけても反応はない──はずだった。
「ようこそお越しくださいましたぁ!」
背後から聞こえたハイテンションすぎる声に飛び上がると、パッと電気がついた。
「いやはや失礼いたしました!大切なお客様を驚かせてしまうとは。私としたことが失敬失敬」
ぺらぺらと喋る彼は、司会者のような服装だった。
「おや?本日のお客様は1人だけでしたか。まあ、1人にじっくりと時間をかけてお料理を提供できると思いましょう!さあ、お席におつきください」
勢いに押され、とりあえず近くの席に腰掛ける。
「お客様は求人を見ていらっしゃったのでしょう?誠心誠意、おもてなしさせていただきますね!」
そういいながら男は奥へと消えていった。
[水平線]
少しして、男が奥から戻ってきた。
「お待たせいたしました。こちら、前菜でございます」
そういいながら運ばれてきたのは、野菜と魚を和えたようなものだった。
「こちら、鯛のマリネでございます」
男が下がったのを見計らって、俺は前菜に手をつけた。
塩気があり、酸味も効いている。
鯛のプリプリ感と、野菜のシャキッとした食感もいい。
食べ終えてナイフとフォークを置くと、次の料理が運ばれてきた。