「ああ。愛おしゅうござりんすね」
月志乃は恍惚のため息をついた。
「あんなに顔を赤うして、固まっちまって。
すこうし悪戯を仕掛けただけだっていうのに、あの春滝さんにも、初心なところがあるもんなんでありんすねぇ」
月志乃は春滝の表情を思い出し、小さく口元だけで笑った。
「そうだ。春滝さんの様子でも見にきんしょうかね」
月志乃はすたすたと歩きながら、春滝の部屋へと向かった。
[水平線]
「春滝さん。いるかい?」
月志乃は襖に手をかけながら尋ねる。
何も返事はなくて、月志乃は不思議に感じた。
そのまま襖を勢いよく開けると、春滝が寝っ転がっていた。
「つ、月志乃?!部屋を開ける時は声をかけておくんなんしとあれほど……!」
「あちきは声をかけんしたよ。
しかし、返事がのうござりんしたものでありんすから。
心配になって戸を開けんした」
月志乃はあっけらかんとした表情で答える。
「だとしてもだめなものは……」
春滝はここまで言いかけて、月志乃の姿が無いことに気づいた。
「月志乃?」
呟いた瞬間、後ろから首筋に触れる温もりに驚いた。
「キャッ!驚かさないでおくんなんし!」
春滝が怒鳴ると、月志乃は春滝の肩に顎を乗せてにやにやと笑った。
「これ春滝さん。着物をはだけさせるんじゃありんせんよ。お客に見られたらどうするでありんすか?」
小言を言いながら、月志乃は春滝のはだけた着物の裾へ手を這わせた。
いよいよ恥ずかしさが頂点に達した春滝は、思わず強い口調で怒った。
「いい加減にしておくんなんし!まだ仕事中だというのに!
それに、こんなにはしたないことして恥ずかしゅうないんでありんすか?!」
月志乃は申し訳なさそうな表情をしながらも、悦びを隠しきれていない笑顔を見せた。
「失礼しんした。
それでは、あちきはこれで」
そう言うと、月志乃は部屋を後にした。
廊下を歩きながら、月志乃は心の中で呟いた。
「春滝さんは幼さが残って愛らしゅうござりんす。絶対に、あちきのものにしてみせんす」
月志乃は恍惚のため息をついた。
「あんなに顔を赤うして、固まっちまって。
すこうし悪戯を仕掛けただけだっていうのに、あの春滝さんにも、初心なところがあるもんなんでありんすねぇ」
月志乃は春滝の表情を思い出し、小さく口元だけで笑った。
「そうだ。春滝さんの様子でも見にきんしょうかね」
月志乃はすたすたと歩きながら、春滝の部屋へと向かった。
[水平線]
「春滝さん。いるかい?」
月志乃は襖に手をかけながら尋ねる。
何も返事はなくて、月志乃は不思議に感じた。
そのまま襖を勢いよく開けると、春滝が寝っ転がっていた。
「つ、月志乃?!部屋を開ける時は声をかけておくんなんしとあれほど……!」
「あちきは声をかけんしたよ。
しかし、返事がのうござりんしたものでありんすから。
心配になって戸を開けんした」
月志乃はあっけらかんとした表情で答える。
「だとしてもだめなものは……」
春滝はここまで言いかけて、月志乃の姿が無いことに気づいた。
「月志乃?」
呟いた瞬間、後ろから首筋に触れる温もりに驚いた。
「キャッ!驚かさないでおくんなんし!」
春滝が怒鳴ると、月志乃は春滝の肩に顎を乗せてにやにやと笑った。
「これ春滝さん。着物をはだけさせるんじゃありんせんよ。お客に見られたらどうするでありんすか?」
小言を言いながら、月志乃は春滝のはだけた着物の裾へ手を這わせた。
いよいよ恥ずかしさが頂点に達した春滝は、思わず強い口調で怒った。
「いい加減にしておくんなんし!まだ仕事中だというのに!
それに、こんなにはしたないことして恥ずかしゅうないんでありんすか?!」
月志乃は申し訳なさそうな表情をしながらも、悦びを隠しきれていない笑顔を見せた。
「失礼しんした。
それでは、あちきはこれで」
そう言うと、月志乃は部屋を後にした。
廊下を歩きながら、月志乃は心の中で呟いた。
「春滝さんは幼さが残って愛らしゅうござりんす。絶対に、あちきのものにしてみせんす」