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グロテスクな描写や動物が傷つけられる描写が含まれます。
苦手な方は閲覧をお控え下さい。
これは確か二人が高校生になったくらいの時のことだったろうか。
二人の飼ったペットは必ず悲惨な死に方をした。
小学校三年生の時に飼っていた蛇は真っ二つにされて死んでいた。
五年生の時に飼っていた蝸牛は殻を叩き割られていた。
中学の入学祝いに買ってもらった金魚は潰されていた。
こういった出来事が続いたせいか、双子は徐々にペットを飼う気が起きなくなっていった。
しかし、ある日家族でショッピングモールに行った時、ペットショップで目に入った針鼠を幸が酷く気に入った。
「お願い!どうしてもこの子をお迎えしたいの!」と迫る幸の目は、どこか強迫的だった。
結局両親が折れてしまい、針鼠を飼うことになった。
薫はまた悲惨な死に方をされてはたまらないからと注意深く育てていた。
針鼠を迎えてから一ヶ月が経った頃の話だ。
薫と幸は珍しく同じ時間に目が醒めた。
普段は寝坊しがちな幸が朝早く起きたことに薫は驚いた。
「あれ、姉さん。今日は珍しく早起きだね。よく寝れたの?」
薫がそう尋ねると、幸は眠たそうな目をしながら答えた。
「なんか最近よく寝れなくてね……。なんて言うのかな、朝早くに目が醒めちゃうんだよね」
疲れてるのかなぁと笑いながら幸は針鼠のいるケージを覗き込んだ。
次の瞬間、幸の絶叫が家中に響き渡った。
「どっ、どうしたの?!」
そう言いながら薫はケージを覗き込んだ。
そこには、ふわふわとした木屑のようなものが入っていたが、赤黒くどろどろとした塊になっていた。
その上には所々赤色のピンク色の何かがうずくまっていた。
それは針を抜かれた針鼠で、赤いのは針を抜いた痕から出た血だった。
薫は思わず仰け反り、後ろに数歩下がった。
その時、悲鳴に気づいた両親が階段を駆け降りてきた。
両親は二人の視線からケージを確認し、唇をわなわなと震わせた。
両親は二人の方に視線を移し、諭すような口調で言った。
「幸、薫。よく聞きなさい。お前達を疑うわけじゃないんだ。ただ、もし知ってることがあれば教えておくれ」
二人は身に覚えがなく、首を振りながら「知らない」と答えた。
母親は顔を青ざめさせながらケージに布を被せた。
二人は部屋に戻り、幸は薫の部屋に入った。
「ねえ、薫。もし私の手に血がついてたって言っても怖がらない?」
薫は言葉の意味が理解できなかったが、こくりと頷いた。
幸は安心したような笑顔を浮かべ、恐る恐る手を差し出した。
そこには血がべったりとこびりついていた。
薫には言葉は必要なかった。
姉が何を言おうとしたのか理解していたからだ。
「私、わかんないよ……」
そう言って泣き出す幸の背中を、薫は優しくさすり続けた。
二人の飼ったペットは必ず悲惨な死に方をした。
小学校三年生の時に飼っていた蛇は真っ二つにされて死んでいた。
五年生の時に飼っていた蝸牛は殻を叩き割られていた。
中学の入学祝いに買ってもらった金魚は潰されていた。
こういった出来事が続いたせいか、双子は徐々にペットを飼う気が起きなくなっていった。
しかし、ある日家族でショッピングモールに行った時、ペットショップで目に入った針鼠を幸が酷く気に入った。
「お願い!どうしてもこの子をお迎えしたいの!」と迫る幸の目は、どこか強迫的だった。
結局両親が折れてしまい、針鼠を飼うことになった。
薫はまた悲惨な死に方をされてはたまらないからと注意深く育てていた。
針鼠を迎えてから一ヶ月が経った頃の話だ。
薫と幸は珍しく同じ時間に目が醒めた。
普段は寝坊しがちな幸が朝早く起きたことに薫は驚いた。
「あれ、姉さん。今日は珍しく早起きだね。よく寝れたの?」
薫がそう尋ねると、幸は眠たそうな目をしながら答えた。
「なんか最近よく寝れなくてね……。なんて言うのかな、朝早くに目が醒めちゃうんだよね」
疲れてるのかなぁと笑いながら幸は針鼠のいるケージを覗き込んだ。
次の瞬間、幸の絶叫が家中に響き渡った。
「どっ、どうしたの?!」
そう言いながら薫はケージを覗き込んだ。
そこには、ふわふわとした木屑のようなものが入っていたが、赤黒くどろどろとした塊になっていた。
その上には所々赤色のピンク色の何かがうずくまっていた。
それは針を抜かれた針鼠で、赤いのは針を抜いた痕から出た血だった。
薫は思わず仰け反り、後ろに数歩下がった。
その時、悲鳴に気づいた両親が階段を駆け降りてきた。
両親は二人の視線からケージを確認し、唇をわなわなと震わせた。
両親は二人の方に視線を移し、諭すような口調で言った。
「幸、薫。よく聞きなさい。お前達を疑うわけじゃないんだ。ただ、もし知ってることがあれば教えておくれ」
二人は身に覚えがなく、首を振りながら「知らない」と答えた。
母親は顔を青ざめさせながらケージに布を被せた。
二人は部屋に戻り、幸は薫の部屋に入った。
「ねえ、薫。もし私の手に血がついてたって言っても怖がらない?」
薫は言葉の意味が理解できなかったが、こくりと頷いた。
幸は安心したような笑顔を浮かべ、恐る恐る手を差し出した。
そこには血がべったりとこびりついていた。
薫には言葉は必要なかった。
姉が何を言おうとしたのか理解していたからだ。
「私、わかんないよ……」
そう言って泣き出す幸の背中を、薫は優しくさすり続けた。