閲覧前に必ずご確認ください

犯罪記録が記されています。
苦手な方は閉じてください。
小説内に出てくる名称は実在の方とは関係ありません。

文字サイズ変更

彼(もしくは彼女ら)の音声記録

#2

袖川 蓮也「ソデカワレンヤ」

…こんにちは。
あーっと、これ、僕が最後に交わす会話なんですよね?真面目に話さなきゃな……。
あ、音声記録も撮られてる…へえ、僕の声、録音されてるのかぁ。


まずは自己紹介なんですよね?
「名前と年齢、罪状を読み上げるから確認を手伝ってくれ」?
わかりました。
袖川蓮也で間違い無いです。
はい、年は21です。結構若いって言われますね。
罪状は…はい、保護責任者遺棄致死及び死体遺棄で間違いないです。

「次は罪状の詳しい説明をするから、間違いがないか確認してくれ」ですって?
分かりました。
確かに僕は要介護の母を放置して死なせました。
でも、仕方なかったんです。
母と僕を養うためには、正社員の給料だけじゃなく、バイトまで掛け持ちしなきゃいけなかったんです!
考えてみてくださいよ、二人分の食費、水道光熱費、税金、母の介助士さんへの費用、通院代…どれだけ金が飛ぶと思ってるんですか?
老人ホームに入れようったって、母が嫌がって結局そのまま自宅介護です。

バイトや仕事で時間もないし、毎日介助士さんにお願いしてたんですが……その方が辞めてしまって、代わりの方がなかなか見つからないまま僕が介護してたんですよ。


そのまま日々が過ぎていって、ある日、二週間の出張の予定が入ってしまったんです。
緊急で介助士さんを探しても、急すぎて見つからなかったんです。
仕方ないので、母の近くにすぐ食べれるような食事と水、お茶を二週間分置いて、「お腹空いたら食べてね」って伝えたんです。
流石に平気だろうと思って、出張に行きましたよ。

…ええ、死んでましたよ。
帰ったら家から異臭がして、嫌な予感がして部屋に駆け込んだんです。
そしたら、布団の上でぐずぐずに腐り切って、汚い緑色のしみになった母の身体がありました。
臭くて堪らなくて、とりあえずどうにかしようと思って布団を処分しました。
残った身体は袋に詰め込んで捨てました。

こんなことを言うのもあれなんですが、どうしても心の片隅で、「これで死んでくれていれば」と思ってる自分がいたんです。
なんというか、変な期待をして、その期待が現実になった瞬間に不安が襲いかかってきたんです。
不思議ですよね。


僕はこれから、どうなるんでしょうか。
母と同じ結末を辿れないことくらい分かってます。
「もし母親が生きてたら、伝えたいことはあるか」ですか。
そうですねぇ……。
強いて言えば、「すまなかった」とでも言いたいですね。
一人にしてすまなかった、死なせてしまってすまなかった。
そんなところでしょうか。




































早く、逝かせてください。

2025/03/12 18:06

月町 桔梗
ID:≫ 7r5tHLeuz1RfY
コメント

この小説につけられたタグ

音声記録犯罪ノワール系月町さん

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は月町 桔梗さんに帰属します

TOP