寒い。布団を頭までかぶってみてもー寒い。昨日雨に濡れたせいかな。でも、昨日は、い、一条君の傘に入れてもらったし…。熱を測ってみよう。もし熱があったら、休もうかな。
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昨日の水瀬、何だったんだ?
「一条さんが、いたから」
水瀬の声が頭の奥で響いている。何なんだよ、あいつ?聞こうと思ってみても、まだ学校には来てないみたいだし…。もうすぐチャイムもなりそうなのに、大丈夫か?
結局あいつは学校を休んだ。先生によると、風邪だそうだ。俺と別れた後傘もささずに帰ったからだろう。申し訳ないことをしたな。…なんで謝ってんだよ、俺。
今日も日向里は何度も俺の席に来て、一通り何かしゃべってから戻っていく。毎日うんざりだ。
こういう時に、あいつがいたらいいのにと思っている自分がいる。あいつが今日休んだことで、俺は最近、自分の意識があいつに向いていることが分かった。つまり、俺の頭の中は「水瀬律」でいっぱいになっていた。
今日、お見舞いに行ってみよう。昨日あいつが走って行った方向に行ってみよう。
帰りのHRが終わり、扉がガタガタと音を立てて開く。俺はかばんをつかんですぐさま廊下に出た。
昨日あいつと別れた道はここ。あいつは向こう側に走って行った。
「見つけた…」
あいつの進んでいった道をまっすぐに行くと、ご丁寧に「水瀬」と書かれた表札がかかった家を見つけた。インターホンを押そうか迷う。押したらあいつが出てくるのか?もし親が出てきたら?気まずいだけだ。
「一応、連絡してみるか…」
俺はスマホを取り出し、「水瀬律」のメッセージ画面を開く。ーが、開こうとして水瀬律と連絡先を好感していないことに気が付く。何やってんだよ、俺…。
ピシャっ!
音がして、上を見上げる。水瀬の家のカーテンが微かに揺れている。まさか、見られていた?誰に?
…これはインターホンを押すしかないのか?
迷っていると、ドアの方で音がした。…鍵が開いた?
恐る恐る近づいてみると、ドアが開いた。
「い、一条さん?何でここに…?」
真っ白な顔をした水瀬が、こちらを見つめている。
「お、おう。たまたま通りかかって…。」
目をそらして答える。水瀬は小首をかしげている。
「それより、大丈夫かよ。具合悪いんだろ?」
話を逸らすと、水瀬はあわてて
「ぼ、僕は大丈夫!ありがとう…」
水瀬は顔を真っ赤にして答える。俺は水瀬の様子を見て、笑いをこらえてしまった。
「あっそ、ならいいや。じゃ、お大事な~。」
俺は踵を返そうとした。
「う、うち入る?」
水瀬からの意外な言葉。つまり、家に入らせてくれるって事か?
「な、なんで急に?」
思わず聞いてしまう。だって水瀬がそんなことを言うなんて…。
「来てくれたから。」
それに寒いでしょ?と水瀬は笑う。なんだよ、こいつ。昨日、というかさっきまでおどおどしてたくせに。
「じゃあ、お邪魔させてもらうよ。」
俺は水瀬を見返そうと、水瀬の誘いに乗った。
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昨日の水瀬、何だったんだ?
「一条さんが、いたから」
水瀬の声が頭の奥で響いている。何なんだよ、あいつ?聞こうと思ってみても、まだ学校には来てないみたいだし…。もうすぐチャイムもなりそうなのに、大丈夫か?
結局あいつは学校を休んだ。先生によると、風邪だそうだ。俺と別れた後傘もささずに帰ったからだろう。申し訳ないことをしたな。…なんで謝ってんだよ、俺。
今日も日向里は何度も俺の席に来て、一通り何かしゃべってから戻っていく。毎日うんざりだ。
こういう時に、あいつがいたらいいのにと思っている自分がいる。あいつが今日休んだことで、俺は最近、自分の意識があいつに向いていることが分かった。つまり、俺の頭の中は「水瀬律」でいっぱいになっていた。
今日、お見舞いに行ってみよう。昨日あいつが走って行った方向に行ってみよう。
帰りのHRが終わり、扉がガタガタと音を立てて開く。俺はかばんをつかんですぐさま廊下に出た。
昨日あいつと別れた道はここ。あいつは向こう側に走って行った。
「見つけた…」
あいつの進んでいった道をまっすぐに行くと、ご丁寧に「水瀬」と書かれた表札がかかった家を見つけた。インターホンを押そうか迷う。押したらあいつが出てくるのか?もし親が出てきたら?気まずいだけだ。
「一応、連絡してみるか…」
俺はスマホを取り出し、「水瀬律」のメッセージ画面を開く。ーが、開こうとして水瀬律と連絡先を好感していないことに気が付く。何やってんだよ、俺…。
ピシャっ!
音がして、上を見上げる。水瀬の家のカーテンが微かに揺れている。まさか、見られていた?誰に?
…これはインターホンを押すしかないのか?
迷っていると、ドアの方で音がした。…鍵が開いた?
恐る恐る近づいてみると、ドアが開いた。
「い、一条さん?何でここに…?」
真っ白な顔をした水瀬が、こちらを見つめている。
「お、おう。たまたま通りかかって…。」
目をそらして答える。水瀬は小首をかしげている。
「それより、大丈夫かよ。具合悪いんだろ?」
話を逸らすと、水瀬はあわてて
「ぼ、僕は大丈夫!ありがとう…」
水瀬は顔を真っ赤にして答える。俺は水瀬の様子を見て、笑いをこらえてしまった。
「あっそ、ならいいや。じゃ、お大事な~。」
俺は踵を返そうとした。
「う、うち入る?」
水瀬からの意外な言葉。つまり、家に入らせてくれるって事か?
「な、なんで急に?」
思わず聞いてしまう。だって水瀬がそんなことを言うなんて…。
「来てくれたから。」
それに寒いでしょ?と水瀬は笑う。なんだよ、こいつ。昨日、というかさっきまでおどおどしてたくせに。
「じゃあ、お邪魔させてもらうよ。」
俺は水瀬を見返そうと、水瀬の誘いに乗った。