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凪と風

#3

1.普段なら

 今日は珍しく、目覚まし時計が鳴る前に目が覚めた。時刻は午前5:45。あまりにも早い起床に自分でも驚く。昨日は試合があったばかりなのに。疲れもあまりとれていないように感じる。
 重い体を起こし、カーテンを少しめくってみる。朝はもうすぐそこまで来ていた。太陽が頭を出し、街を照らしていく。今日も1日が始まると、俺に語りかけるように。
 まだ誰も起きていないようなので、物音を立てないようにリビングへ向かった。暗い室内には、ぼんやりと机や椅子の形がぼんやりと浮かんでいた。
 「もうひと眠りするか…」
 独り言をつぶやき、振り返る。と、
 「うわっ!」
 思いっきり尻もちをついた。後ろにはいつからいたかも分からない、母さんがいた。
 「どうしたの颯太、こんな早い時間に」
 母さんは表情こそ見えないものの、声は驚いているようだった。
 「びっくりさせんなよ。ちょっと目が覚めただけだ。」
 「ふーん…」
 母さんは、怪しいと言わんばかりの調子で、俺の横を通り過ぎる。
 「母さんこそ、なんでこんな時間に?」
 俺はわざと母さんの方を向かずに聞いた。
 「今日、仕事7時からだから。」
 母さんはそっけなく返す。俺も適当に「ふーん」と返しておいた。

 俺は部屋に戻り、ベッドに体を預けた。
 起きたころから何かが、引っかかっている。昨日のバスケの試合で何かあった気がする。どうも思い出せない。別にミスをしたわけじゃないし、何なら3回戦を突破した。ライバルも倒せた。じゃあなんだ?
 …ふと、一人の男の名前を思い出した。「水瀬律」。確か、昨日試合を見に来ていたはず。
 そうか。昨日俺は、水瀬に手を振った。女子の近くに男子がいたから、気になって声をかけたのだ。よく見えなかったが、水瀬は困惑しているように見えた。
 
 [大文字]その様子。その様子こそが、俺の頭から離れなかったのだ。[/大文字]
 
 「水瀬律、か」
 呟いてみる。2年になって、初めて同じクラスになった男子。いつも一人でいて、公の場で声をあげることもなく、目立たない。俺も、昨日名前を呼ぶまであまり関わっていなかったことを思い出す。そりゃ、あいつ、困惑するわな。
 「今日、話してみっか」
 俺は天井を見上げ、しばらくボーっとしていた。
 その後、俺は睡魔に負け、目覚ましが鳴る時間まで眠りについていた。

作者メッセージ

 こんにちは、月白灑苑(つきしろ しおん)です。
 やっと「凪と風」というストーリーが始まりました。やっとです!
 この物語の主人公は「一条颯太(いちじょう そうた)」なんです、実は!
 しかし、エピソード0での語り手は「水瀬律」です。…お気づきになられましたか?

 ということで、この物語は続いていきます!応援宜しくお願いします(o*。_。)oペコッ
 感想、アドバイス等も待っています♪

2026/02/20 02:27

月白灑苑
ID:≫ 5pplVSwPOVTKw
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BLBL初心な恋愛?恋焦がれる甘酸っぱい

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