:Prologue
起きた。
星の微かに光る空の元、星無は目を覚ました。星屑をばら撒いたみたいな空で、見つめていれば吸い込まれそうだった。
コンクリートの道路の冷たい感覚が星無を刺す。時刻はおそらく11時ごろだろう。
いつもの事だ。そう思った。
星無はこの世界にぽつり、こぼれ落ちてからこうだった。
いつの間にかこの世界にログインしていて、いつの間にか世界からログアウトしている。
いつも目が覚めるのはいわゆる「夜」と呼ばれる時間帯で、いわゆる「朝」と呼ばれる時間に起きたことも、起きていられたこともない。
つまり星無は、太陽を見たことがないのだ。空に浮かぶ星よりも、凛とした月よりも、今この街を照らす街灯よりも眩しくて、きらきらというよりぎらぎらした。
けれど困ったことはなかった。人より活動できる時間が少ないだけで、人よりできることが少ないというだけで。不足はあって、不満はなかった。
いつでも暗がりな空に向かって手を伸ばす。今なら手が届きそうだと思った。けどやっぱり遠い宇宙には届きはしなかった。
いつか星を掴めたらいいな、と思う。手のひらで砕いて、ビンに詰められたらきっとすてきだろう。
むくりと起き上がる。無垢な星の光とは一転した人工的なカラフルな光が目に入る。
一応星無にも夢や目標はあって、それは太陽を、空の明るい朝をこの目で見ることだった。
だから星無は今日も進み続ける。太陽の上るらしい、東に向かって。
進んで、眠って、起きて、また進む。それの繰り返し。
普通とは違うからこそ、普通とは違ったことしかできない。それは決して今この現状をなすすべもなく迎合しているというよりは、その中で価値を探していた。
月明かりに照らされながら、ネオンな街頭に囲まれながら。
そんな夜迷いを延々と過ごしている。
いつか夢見た、朝を知るために。
起きた。
星の微かに光る空の元、星無は目を覚ました。星屑をばら撒いたみたいな空で、見つめていれば吸い込まれそうだった。
コンクリートの道路の冷たい感覚が星無を刺す。時刻はおそらく11時ごろだろう。
いつもの事だ。そう思った。
星無はこの世界にぽつり、こぼれ落ちてからこうだった。
いつの間にかこの世界にログインしていて、いつの間にか世界からログアウトしている。
いつも目が覚めるのはいわゆる「夜」と呼ばれる時間帯で、いわゆる「朝」と呼ばれる時間に起きたことも、起きていられたこともない。
つまり星無は、太陽を見たことがないのだ。空に浮かぶ星よりも、凛とした月よりも、今この街を照らす街灯よりも眩しくて、きらきらというよりぎらぎらした。
けれど困ったことはなかった。人より活動できる時間が少ないだけで、人よりできることが少ないというだけで。不足はあって、不満はなかった。
いつでも暗がりな空に向かって手を伸ばす。今なら手が届きそうだと思った。けどやっぱり遠い宇宙には届きはしなかった。
いつか星を掴めたらいいな、と思う。手のひらで砕いて、ビンに詰められたらきっとすてきだろう。
むくりと起き上がる。無垢な星の光とは一転した人工的なカラフルな光が目に入る。
一応星無にも夢や目標はあって、それは太陽を、空の明るい朝をこの目で見ることだった。
だから星無は今日も進み続ける。太陽の上るらしい、東に向かって。
進んで、眠って、起きて、また進む。それの繰り返し。
普通とは違うからこそ、普通とは違ったことしかできない。それは決して今この現状をなすすべもなく迎合しているというよりは、その中で価値を探していた。
月明かりに照らされながら、ネオンな街頭に囲まれながら。
そんな夜迷いを延々と過ごしている。
いつか夢見た、朝を知るために。