私は早速母にピアノの伴奏をやると言った。
すると、
「すごいじゃん！」
とガチトーンで言った。
「ちゃんと見ててよ。」
私は念を押すように言った。
「分かってるって。」
母は笑いながら言った。


卒業まであと、1週間。
私は急いで曲を練習した。


そんなある日、学年全体で合唱練習があった。
私は学年全体の代表となる。
失敗してはいけない。[小文字]※練習です。[/小文字]
伴奏の音が外れるとみんなが混乱する。
私は死ぬほど緊張した。

手汗がエグい中、鍵盤に触れた。

〜♪〜

演奏終了。
「ふぅ。」
「結月ちゃん、頑張ったね！練習してから何日目？」
「何日目だろ？15日くらいかな……？」
「え？15日でこのクオリティ⁈凄すぎ……」
「結月、お疲れ。頑張ったな。」
慎二くんが言った。
「ありがとう。」
「ピアノの伴奏、結月さんだったの⁈」
「知らなかったのかよ⁈」
淳司くんが驚いた。
「マジで知らなかった」
「ってか結月さんってピアノやってたんだな。」
「小さい時からやってたよ。」


もう、怖くなんかない。
大丈夫。私ならきっと出来るはずだ。