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フルーツ・ファイト〜果実戦争〜

#3

ep3 ピッツァマン・ピッツァマニア

「だからなんなんだよ! 果実って!?」

果実、それはケイトにとって聞き覚えのない言葉だった。

「…オレはトボけてるヤツが嫌いだ。今から全部話してやる…0から100まできっちりとな…」

男は聞く耳を持たない。

「2年前……オマエはオレたちの住処から、禁断の果実1個を奪った。そして逃げた…どうだ? まだトボけるつもりか?」

おそらく、男は勘違いをしているのだろう。

「……あんたに色々話してもらったけど、1つ言わせてもらう…ボクは弟だ…『アカトギレンヤ』の弟の『アカトギケイト』だ!」

しかし、ケイトが言ったことは男に否定されてしまう。

「弟? 一体どこまでトボけるつもりなんだよ? 『弟』なんかいないって言っていた…自分で言ったことも忘れるなんてとんだトボけ野郎だ…」

ケイトは男の言葉が理解することができなかった。
なぜ、兄のレンヤは弟であるケイトの存在を否定したのか。
しかし、男が言ってることが本当とは限らない。

「…何はともあれ…果実を返さないというのなら、始末する…」

しびれを切らした男は腕を振り払った。すると!

「うっ…なんだ…熱い!」

突如、強烈な熱風がケイトを襲う。

「これがオレの能力……例えるのならば、勝利の風だ…」

ケイトは、顔に向かってくる熱風を防ぎながら考えていた。

(…なんなんだよ…こいつは……[太字]『能力』[/太字]を持っている…そしてなんでレンヤを追ってるんだ? とにかく…こいつを倒さなくては…でも…どうすればいいんだ?……)

圧倒的なピンチのその時…

ケイトは頭の中から、声が聞こえ始めた。



[太字](少年…決意を持て…決意を持たなければ先には進めない…そして…すでにそなたは『能力』を持っている…決意を持ったならば、向かうべき方向に拳を振るえ)[/太字]

どこから聞こえたのか、それは誰にも分からない。
聞こえたケイト自身でも。
だからこそ、ケイトは聞こえた言葉を信じるしかなかった。

(…すでに『能力』を持っているだって? 信じられないけどもう時間はない、防いでる時間がもったいない! ならばあいつに拳を向けてやる!)

ケイトは、決意に染まった拳を男に振るった!

[大文字]「うおおォォーッ!!」[/大文字]

そのとき、ケイトの拳から[太字]『水の弾丸』[/太字]が発射された!

水は音を立て、男に衝突する。

「…何ッ!? 能力だとッ!?」

勢いで男はのけぞる。


「これが、[太字]『能力』[/太字]…!?」

ケイトは能力に目覚めた。

「くそっ! 相性が悪い…逃げるしかねぇか…」

そういうと、男はマンションの窓を突き破って部屋から飛び降りた。

ここはマンションの8階、普通の人間が飛び降りれば命は無い。

だがしかし…

あの男は無傷で、逃走していった。

作者メッセージ

キャラ紹介
小蓮華 準汰(コレンゲ ジュンタ)年齢不詳

レンヤの住むマンションの部屋に居た男
おそらく人間ではない…

能力名 【ピッツァマン・ピッツァマニア】
熱風を吹かす能力
どれだけの温度なのか例えるとすれば、焼き窯でじっくり焼いたピザのように熱い

2024/03/04 22:18

お茶 ID:≫5pkQuOr9nqXoU
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