ベンチで夜を過ごしたケイトは、再び兄を探し始めた。

次は人に聞いてみる。

「この付近でアカトギという人は知りませんか？」

そんな質問をいろんな人にしてみると、いい情報を掴むことができた。

「アカトギさん…確かマンションに住んでいると思うよ」

「え…本当ですか！」

そしてケイトはマンションへと向かう。

「ここか…◯△号室」

ケイトは兄の部屋のドアを開けた。

そこには…

優雅にピザを食べている見知らぬ男がいた。

「え…誰？」

ケイトは思わずつぶやく。

もしかして部屋を間違ったのかと思い、部屋を出ようとしたが…

「ん？　ちょっと待て」

見知らぬ男は呼び止めてくる。

「アカトギ　レンヤ……ついに戻ってきたか」

見知らぬ男はピザを食べる手を止めて言い放った

アカトギレンヤ…それはケイトの兄の名前。

「[太字]果実[/太字]を返してもらいたいんだよ…できる？　今ここで」

男はどうやら兄に何かある様子。

「果実？　どういうこと！？」

「トボけてんじゃない…オレたちはわかっているんだ…返さないのなら実力行使で取り返す…」

その時、男の目が変わった。