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こっちを向くな赤葦京治

#7

六話

[太字]今はまだ[/太字]




○○side




なにやら赤葦は私と一緒にされたのが
気に食わなかったようで食い気味に訂正をする。




赤葦「あ、俺はたまたま聞いてなかっただけ」



佐々木「知ってる」




だけどさっきから赤葦なんて見ずに佐々木さんは
ずっと私の方を見て首を傾げては不思議そうな顔をする。




佐々木「会った日からずっと聞きたかったんだけどさ」






















佐々木「夜久さんってかわいいのになんで”友達いない”の?」







『ぐあっ』




その疑問はなかなかにキツい。
私のライフその一言で消し飛んだよ??




佐々木「?」




心臓あたりを抑えて動かない私に
不思議そうな目線を送る佐々木さん。

私が殺られたのを察したのか
ターゲットが変わる。




佐々木「…ところで赤葦さんは夜久さんの何?」




「友達?」と首を傾げる佐々木さんに
赤葦は肩をピクリと震わせる。




『…?』



赤葦「今はまだ友達かな」



ずいぶんと意味ありげに言うね。

まあ、




『友達以上の関係になるつもりなんて無いけど』



赤葦「あれ」






























困った。注目されてる。




女子1「[小文字]あの子だあの子![/小文字]」



女子2「[小文字]え、どの子?[/小文字]」



女子1「[小文字]ほら、あの色素薄い子![/小文字]」



女子3「[小文字]あぁっ赤葦くんにチヤホヤされてる子ね[/小文字]」





これは今すぐ赤葦のそばから消えるべきか?


ここで選択をミスれば
死が待っていると言っても過言じゃない。






赤葦「[小文字]○○[/小文字]」






赤葦「○○!」



『びっくりした』



赤葦「びっくりしたって口で言う人初めて見た」





そろそろ妬みで飛び出してきそうな
女 の子たちにびくびくしながら
赤葦に目を向ける。




赤葦「…○○?どうし」



『佐々木さんは?』



赤葦「あぁ、佐々木さんなら俺に教えてもうどこか行っちゃったよ」




ん?




『は、えぇ?その間私なにしてたの』



赤葦「アホ面だよ。いつものね」



『はい死ね』



赤葦「そんなところもかわいいね」



『喋んっ…は?』




急になんだこいつ。
流石にこれ会話の流れおかしいけど?


それともなに、




赤葦「って佐々木さんがべた褒めしてた」



『あっ佐々木さんね』




盛大な勘違いをしていたようで
顔に熱が集中して集まるのを感じる。


自意識過剰すぎるよ私。




赤葦「顔真っ赤だけどそんなに嬉しい?」



『えっまあそりゃね』



赤葦「…俺が言っても照れないのにね」



『だって赤葦だもん』



赤葦「なにそれ笑う」



『全然笑ってないけど?』








赤葦にわずかにときめいた
事実をなかったことにしよう。







今はまだ、だけどね。








2024/04/27 12:37

muta ID:≫ipQfoJGWoroSQ
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