私はヒロインに憧れてないのにヒロイン交代させられた件
「えー!○○ちゃんは悪い子じゃないよ!!」
「心優はほんとに優しいなぁ」
「違うよ!!○○ちゃんは悪くないよ!本当はいい子だから....!」
「あんな奴なんて庇わんくてもええんやで」
「○○ちゃんはあんな奴じゃないもん!」
あー......上にいても聞こえてくる会話、耳障り。あー、さすが【ヒロモテ】。ヒロモテは【ヒロインがモテすぎている話】の略。んで、さっきから出てきてる心優って言うのは、ヒロモテのヒロイン。
じゃ、私は?ってなるよね。私は真子の双子の妹《雨晴●●》。まぁ、立場上悪役。心優だけがチヤホヤされてるのが許せなくて、ぶりっ子かましてたら嫌われて、逆恨みして心優いじめてバレて、権力で飛ばされる。そんな感じ。
で、私さ平和に過ごしたいから双子たちにも、関わらないようにしてるの。一応推しだからきついよ。まぁ、でも双子たちが家に訪ねてきてももう私明日にはいないから。心優は稲荷崎高校へ行くけど、私は【東京都立呪術高等専門学校】に行く。
ここは、兵庫。でも私は東京へ行く。だから引っ越すの。「みんなには言ったの?」言ってないよ。あの馬鹿トリオは私が稲荷崎行くって勝手に思ってる。ほんっとつくづく馬鹿だよね。
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ガタガタ.....
「?○○ちゃん何してるの?キャリーケースは学校にいらないよ?あと、
学校は明後日だよ?」
『何言ってんの?私、東京の学校行くんだけど』つくづく救いようのない
「えっ...?な、なんで!?○○ちゃんは稲荷崎高校じゃっ....」
『私がいつ稲荷崎に行くって言ったの?』
「なんや、騒がしい、な......」
「ッ....!」
ガッ
『いっ...』殴られた?私も学校明後日だからやめてほしいんだけど
「お前、なに心優泣かしとんねん!!!」
「あっ、侑くん....暴力は....!」
『.....私が、東京の学校に行くって言ったら勝手に泣いただけ』
「は!?お前稲荷崎やなかってんか!?」
『だからさ私がいつ稲荷崎行くって言ったのよ』
「お、お前が報告せんかったからそう思ったんやろうが!」
『勝手な思い込み』
『あと私早く行かないとダメだからそこ、どいてくれる?』
「やっ、やだよ.....○○ちゃん一緒に居たいよぉ......」
『......』さっすがヒロインですね。でも
『私の人生潰すつもり?あんた1人の勝手なわがままで、私高校いけなくなったらどうすんの?てか、今更そんなこと言っても遅いから』
「ッ....!!」
「お前!言い過ぎ....」
パチーンっ!
「○○ちゃんなんて大っ嫌い!!」
「心優!!」
『はぁ.....』わたし何回打たれればいいわけ。
ガチャ....
やっと[漢字]此処[/漢字][ふりがな]じごく[/ふりがな]から解放される。
『さようなら』