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この小説は火産霊 美卯様の「英雄高校生徒です!」の番外編です。
コメント欄にて許可を貰って作らせて頂いてます。

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【英雄高校生です!】うちの子番外編!

#5

ヴァイオレット・フローリーの入学試験前日



入学試験の前日の夜にゆっくりお風呂に入っていたら友人から電話がかかってきた。


[ビビ、日本の超絶名門校の入学試験前日の気分はどう? 飲んでる!?]
『突然なにかしら。』
[いやさー我の愛すべき親友がぁ、入学試験前日なんて聞いたら電話したくなっちゃうじゃぁぁんンン]


妙に高揚した声と高いテンションで「酔っ払ってるな」と思ったが、コイツがお酒を酔うまで飲むなんて珍しいと思った。
元々お酒を飲む訳じゃない奴が、ここまで酔うまで飲んだのは私が知ってるだけで好きな女優が結婚したときと、卒業試験に落ちた時の2回だけだ。


『ふーん、それで、今日なにかあったんですか。君がお酒で酔っ払ってるのは決まって悲しい事があった時でしょ。』
[んもーなんでわかっちゃうかなぁ〜]


ケラケラ笑って陽気そうに誤魔化してるけど、ホントは分かってほしくなかったんだろうな。
でも、分かるんだよなぁ〜。なんたって、


『貴方の親友ですからね。』
[えっ]
『貴方の一番の親友だからどんな時にお酒を飲むとか、嘘が下手とか。そおゆうのは短い付き合いだけど知ってるんですよ。』


暫くの沈黙。
そして電話越しに聞こえてくる私の大好きな親友の声。


[うっわぁっぁあぁぁぁ!!!ビビのそおゆうところた゛い゛す゛き゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛]
『私もです。』
[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 好き! [漢字]Ich liebe dich[/漢字][ふりがな]愛してる[/ふりがな]!]
『[漢字]ich liebe dich auch.[/漢字][ふりがな]私も愛してる[/ふりがな]』
[キュエェ]


親友が愛してるって可愛いこといってくれるので私も本心を返しておく。
そしたらいつもの奇声と共に息を引き取った。日本じゃこうゆう時に南無阿弥陀仏って唱えるらしい。
郷に入れば郷に従えって言うし言おうかなっと口を開いたら親友が復活した。


[初期のツンツン敬語キャラのビビちゃんと今の俺にだけデロ甘なビビちゃんの温度差で風邪ひきそう……。]
『残念ですが、私は最低でも4年は日本にいるから風邪の看病は期待しないでくださいね。』
[そおゆうんで風邪引きそぉなのぉぉぉぉーー!]
『ハイハイ。』


それからたわいもない話をしてたら10分も経っていた。
湯船に10分以上浸かったらのぼせそうなので通話を終わろうと親友に話しかける。


『じゃ、そろそろ私お風呂から上がりますので電話切りますよ』
[ほ〜い。じゃあ、って、お風呂!? ビビちゃん今お風呂にいるの!?!?]
『はい。』
[Bad!? マジで!?]
『いやだから何回も言ってるじゃないですか。』
[[小文字]もうここまで来たら完全に男として意識されげないじゃん……[/小文字]]
『すません、何ていいました? 小さくて聞こえなかったんですけど……』
[いや、うん……もういいや……じゃあ明日頑張ってね。]
『はい。がんばります。』


ポチッとスマホの通話ボタンを推して電話を切った。
お風呂から上がってスキンケアをとているときにふと思ったが、


『そういやなんであの人、お酒飲みながら私の電話してきたんでしょか。』




作者メッセージ

ヴァイオレットちゃんの親友(名前はまだない)は男性です。
最初は親友としてヴァイオレットが大好きだったんですが、だんだん異性として意識するようになってきてしまいました。
親友はヴァイオレットに思いを告げても断られると思っているので積極的なアプローチも出来ずに今の関係でとどまっています。
そんな二人の関係を上手く文に出来なかったのでこんな奇怪な話ができあがりました。

完全なお目汚しですが、読んでくれてありがとうございます。m(_ _)m

2024/01/30 16:47

三毛猫 ID:≫96wmVG3mf6twQ
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