色がない世界で
深影視点
ふらふらと危なっかしく、階段を上る。
「あの双子兄弟が来るまでに死ななきゃな~...w」
もう時間はない。
さっさとこの世界から消えよう。
絶望って言葉がなさないくらいに、大嫌いな世界だった。
でもそれ以上に、たくさんの希望と夢と善と仲間を得られた。
それが偽りの希望でも、夢でも、善でも、仲間だとしても。
僕はそれでも。
十分幸せな人生を送れた。
十分楽しめた。
そして、マンションの屋上へついた。
どんどん意識が遠のいていく。
なんとなく、悟った。
深「あぁ...死んでいくのか..」
もうとっくに覚悟はできていたはずなのに。
なんだか怖くて、寂しくて、つらい。
深「..まだ時間があったら君たちと。...兄貴と姉貴と過ごしたかったなぁ。」
深「ずっと...謝りたかったんだ...」
彼たちは、僕がここに連れてこなければこんなつらいことなんて...
僕が連れてこなければ、今ごろ期待の子供として生きてた可能性もある。
たくさん勉強して、頭がいいって褒められて、将来社長とかになってる可能性もあった。
その可能性を殺したんだ。
[太字]僕が、この手で。[/太字]
深「だから...償わないと...。この身を犠牲にして...。」
正直、わかっていた。
こんなことをしても、誰も幸せにならないことなんて。
死んでも、ただ責任から逃げてるだけだ。
だからと言って生きていても...。
[太字]今更もう、戻れない。[/太字]
深「ごめん...なさい....。来世は...もっといい弟になるから....」
瑞&麗「バカかよ/なの?!!!!」
大きな声がし、振り返ると大切な親友、いや大切な兄貴と姉貴がいた。
瑞「さっきから聞いてたら、償う?謝る?そんなんいらねぇんだよ!!」
麗「そうだよ..!!私たちは...可愛い弟さえいればどうでもいいの..!!」
深「なんで..知って...」
そうだ。
二人は僕と兄弟なことは知らないはず。
瑞「..リーダーが違う地区のリーダーと話に行ったとき、こっそり麗香と一緒についていったんだ。」
麗「ほんとそれはごめん..」
深「そういうことか...wはぁ...墓場まで持っていくつもりだったのに..」
瑞「こんな話をしてる場合じゃない...早く病院に行こう..!!」
深「...ごめん。今更病院に行ってももう遅いんだ...。」
深「病院につく前に死ぬ...。」
麗「嘘...でしょ..」
深「だから最期に....僕の分まで人生楽しんで..それだけが僕の願いだから..」
深「それと..さよなら。ニコッ」
そうして、意識を手放した。
瑞希視点
『さよなら。ニコッ』
そんな言葉を残して、瞼を閉じた。
瑞「っ!?なぁ...!!起きろって...!!」
身体を揺らして起こそうとするが、まったくと言っていいほど起きない。
麗「ッ....あ....」
麗香は硬直状態。
少し息も乱れてる。
軽く過呼吸を起こしているみたいだ。
瑞「麗香...!いったんこっちみろ!」
麗「はッ...あッ....はッ...」
瑞「今から俺の真似しろ!すぅ~...はぁ~....すぅ~...はぁ~....」
麗「す"ぅッ~...はぁ~ッ...すぅ~ッ....はぁ~...」
瑞「上手上手。もう大丈夫?」
麗「うん...ごめん...。」
瑞「弟は...。」
麗「わかってる...お姉ちゃんとして..受け止めなきゃなって思ってる...」
瑞「俺も...兄貴として...あいつの願いを受け継がないと....」
ふたりで弟の必死な願いを、信念を、優しさを受け止めた。
そしてそのあと病院に行き、改めて死亡証明書をもらった。
なんだかむなしくて。寂しくて。
胸が張り裂けそうだった。
ふらふらと危なっかしく、階段を上る。
「あの双子兄弟が来るまでに死ななきゃな~...w」
もう時間はない。
さっさとこの世界から消えよう。
絶望って言葉がなさないくらいに、大嫌いな世界だった。
でもそれ以上に、たくさんの希望と夢と善と仲間を得られた。
それが偽りの希望でも、夢でも、善でも、仲間だとしても。
僕はそれでも。
十分幸せな人生を送れた。
十分楽しめた。
そして、マンションの屋上へついた。
どんどん意識が遠のいていく。
なんとなく、悟った。
深「あぁ...死んでいくのか..」
もうとっくに覚悟はできていたはずなのに。
なんだか怖くて、寂しくて、つらい。
深「..まだ時間があったら君たちと。...兄貴と姉貴と過ごしたかったなぁ。」
深「ずっと...謝りたかったんだ...」
彼たちは、僕がここに連れてこなければこんなつらいことなんて...
僕が連れてこなければ、今ごろ期待の子供として生きてた可能性もある。
たくさん勉強して、頭がいいって褒められて、将来社長とかになってる可能性もあった。
その可能性を殺したんだ。
[太字]僕が、この手で。[/太字]
深「だから...償わないと...。この身を犠牲にして...。」
正直、わかっていた。
こんなことをしても、誰も幸せにならないことなんて。
死んでも、ただ責任から逃げてるだけだ。
だからと言って生きていても...。
[太字]今更もう、戻れない。[/太字]
深「ごめん...なさい....。来世は...もっといい弟になるから....」
瑞&麗「バカかよ/なの?!!!!」
大きな声がし、振り返ると大切な親友、いや大切な兄貴と姉貴がいた。
瑞「さっきから聞いてたら、償う?謝る?そんなんいらねぇんだよ!!」
麗「そうだよ..!!私たちは...可愛い弟さえいればどうでもいいの..!!」
深「なんで..知って...」
そうだ。
二人は僕と兄弟なことは知らないはず。
瑞「..リーダーが違う地区のリーダーと話に行ったとき、こっそり麗香と一緒についていったんだ。」
麗「ほんとそれはごめん..」
深「そういうことか...wはぁ...墓場まで持っていくつもりだったのに..」
瑞「こんな話をしてる場合じゃない...早く病院に行こう..!!」
深「...ごめん。今更病院に行ってももう遅いんだ...。」
深「病院につく前に死ぬ...。」
麗「嘘...でしょ..」
深「だから最期に....僕の分まで人生楽しんで..それだけが僕の願いだから..」
深「それと..さよなら。ニコッ」
そうして、意識を手放した。
瑞希視点
『さよなら。ニコッ』
そんな言葉を残して、瞼を閉じた。
瑞「っ!?なぁ...!!起きろって...!!」
身体を揺らして起こそうとするが、まったくと言っていいほど起きない。
麗「ッ....あ....」
麗香は硬直状態。
少し息も乱れてる。
軽く過呼吸を起こしているみたいだ。
瑞「麗香...!いったんこっちみろ!」
麗「はッ...あッ....はッ...」
瑞「今から俺の真似しろ!すぅ~...はぁ~....すぅ~...はぁ~....」
麗「す"ぅッ~...はぁ~ッ...すぅ~ッ....はぁ~...」
瑞「上手上手。もう大丈夫?」
麗「うん...ごめん...。」
瑞「弟は...。」
麗「わかってる...お姉ちゃんとして..受け止めなきゃなって思ってる...」
瑞「俺も...兄貴として...あいつの願いを受け継がないと....」
ふたりで弟の必死な願いを、信念を、優しさを受け止めた。
そしてそのあと病院に行き、改めて死亡証明書をもらった。
なんだかむなしくて。寂しくて。
胸が張り裂けそうだった。
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