「ん……んん。」
目が覚めるとそこは見慣れた自分の部屋だった。
机には読みかけの本や、推しのグッズ。

私は[漢字]元の世界[/漢字][ふりがな]3次元[/ふりがな]に戻っていたのだ。



いじめと孤独に耐えながら3年は終わった。


私は高校生になった。
オタク、2次元に恋をしていることを隠した。
明るい人になろう。
そうしたら友達もきっと出来るだろう。

すると、どんどんと友達が出来、とても楽しかった。[小文字]（うっそだー。）[/小文字]


だが、そんな日は続かなかった。




「結月……」
母は元気が無さそうな声で話しかけた。
「何？」
「……転校することになるかもしれない。」
意外な言葉が出た。
……転校？転校って。仲良い子が出来たばっかりなのに……
「ここからは遠いの？」
母は黙って頷いた。

「必ず？」
「うん。」
「分かった。転校するよ。」

[斜体]〜転校前日〜[/斜体]
「結月ちゃんがいなくなるって寂しいよ〜。」
「私もっ！みんな、短い間だけどありがとう！」
こうして、私は初めてできた友達と別れた。

[斜体]〜転校当日〜[/斜体]
「○○高校から来た田中結月です。よろしくお願いします。」

辺りを見回すと……えっ⁈