今から丁度3年前、友人が失踪した。

突然のことだった。


——いや、捜してんのは、ろくでもない奴さ。

ある者は"なにか"を掴むために、

ある者は"だれか"に再会するために、

ある者は野望を託すために、

ある者は────




自らが伝説となるために。

これは"もう1つの世界"で散っていく、伝説たちの物語。

未来の世界では、記憶の交換や消去が可能な技術が登場し、人々は自分の過去を自由に操作できるようになっていた。主人公は、自分の失われた記憶を取り戻すため、記憶操作を受ける。しかし、手に入れた記憶の中には恐ろしい真実が隠されており、自分のアイデンティティが揺らぎ始める。記憶が持つ力と、その危険性に直面しながら、彼は自分の過去と未来をどう選択するのかを問われることになる。