こっちを向くな赤葦京治
[太字]なんなの[/太字]
○○side
『えー、と?』
「あ、ごめん!名前言ってなかったね」
うんそうじゃなくてですね
授業中なんだよね今
「[漢字]吉泉[/漢字][ふりがな]よしいずみ[/ふりがな]ななです!」
吉泉さんか。
なんか青葉城西高校に
似たようなやついなかったっけ。
岩…ちゃんみたいな?
よく雑誌に載ってる及川徹がそう呼んでたっけ
『あ、うん』
吉泉「ねぇねぇ夜久さんのこと●●ちゃんって呼んでもいい!?」
『あ、うん』
吉泉「やった!んへへ」
はしゃぐようにして笑顔を見せる吉泉さん。
流石に先生も話してることに気付いたようで
先生「おい吉泉!夜久にばっかかまってないで教科書にかまったらどうだ?」
にやっといたずらっぽく笑みを浮かべる。
この人フレンドリーだからかみんなに好かれてるんだよね
私も切実に好かれたい。
吉泉「すみません!●●ちゃんがかわいすぎたので!」
『!?』
吉泉さんがそう言った瞬間
クラスみんなの視線が私に集まった。
ねえ分かる?授業中だよ?授業中なんだよ??
先生「はい、夜久が可愛いのは置いておいて教科書14ページを…」
助かった。先生神。
今度なにか手伝いに行こう。
・
赤葦「で、この子はなに」
見て分かるよね、
吉泉「●●ちゃんのマブダチです!」
赤葦が増えたんだよ。
赤葦「●●…ちゃん!?」
『びっくりすんな私もびっくりしてるんだから』
吉泉「いやぁ●●ちゃん可愛いからずっと話してみたかったんだぁ!」
私を愛おしそうに見つめるその目は熱を帯びていた。
『そんなはっきり言われたら照れるでしょうが』
赤葦「いつもの虚無顔だけどね」
『黙れこれでも照れてんだわ』
吉泉「ね、●●ちゃん彼氏とかいるの!?」
さり気なく会話変えたね?
さっき仲良くなったばっかだよね
距離の詰め方バクってない?これが普通なの?
赤葦「いないよ」
吉泉「そうなんだ!かわいいのにぃ〜」
『なぜお前が答える赤葦貴様』
赤葦「え、いないよね?」
『喋んな』
赤葦「ごめん」
あの、気の所為かもしれないんだけど
注目めっちゃ浴びてる気が。
吉泉「そんなキョロキョロしてどうしたの?」
?マークを頭に浮かべる吉泉さん。
『えっとさ、周りの目線すごくない?』
吉泉「…?」
ぐるりと周りをみた吉泉さんの顔が青ざめた。
吉泉「怖い怖い」
赤葦「人気者じゃん」
『他人事にすんなお前のファンも居るんだぞ』
赤葦「俺モテるもんね」
『はいうざい死ね』
赤葦「対応吉泉さんと天と地の差じゃん」
『それ私知ってる。天国と地獄って意味でしょ』
赤葦「馬鹿なの?あ、馬鹿だったね」
吉泉「分かってない●●ちゃんかわいい!頭悪いのもかわいいよ!」
『もしかしてだけどこれどっちともひどい?』
赤葦&吉泉「「俺/私以上に優しい人いないよ?」」
『ねえもうやだほんと怖い』
やっと友達できたと思ったら何なのコレ。