色がない世界で
瑞希視点
肇「…さてと、雑談はこの辺にしておいて。」
肇「僕の子供たちの話をしたいんだ。」
やっと本題だ。
肇「僕は恥ずかしいことにバツ2なんだよ。」
肇「一番昔の妻との子供は双子だった。まさに君たちのような。」
肇「だけど…保育園の遠足の道の途中、保育士が目を離した隙に消えてしまった。」
肇「警察は誘拐として捜査を進めていた。…僕はずっと待ち続けていた。どこかで彼らは生きているって。信じ続けた。」
肇「…だが16年待っても、帰ってこなかった。」
肇「彼らの名は双子の姉が九条朱音。双子の弟が九条神楽だ。」
肇「それから小さな喧嘩が妻との間で増え、離婚した。」
肇「あと…二番目の妻は1人子を産んだ。」
肇「その子供の名は九条颯太(くじょうそうた)。」
弟の名前なのだろうか。 いや、きっとそうだ。
初めて聞いた。ずっとリーダーと呼んでいたから…。
肇「彼もとても幼かった。」
肇「でもすくすくと育っていく彼を見て、父親として誇らしかった。」
肇「…だが僕があまりにも見る目がないのか、妻はいわゆるクズだった。」
肇「不倫などを繰り返して…ホストにも通っていたらしい。」
肇「…正式に裁判をしたのに、結果は残酷で親権は母親に渡った。」
肇「こんなにも世の中を恨んだのはこれが初だった。」
肇「そこから一度も会っていないよ。だから無事かどうかすらわからない。」
肇「そして…今に至るよ。だから僕には今の妻との子供も合わせて5人もいる。」
はぁ…何度聞いても慣れない。
こんな残酷な話なんて、他にあるだろうか。
麗「…なぜそれを見ず知らずで他人の私たちに教えたのですか?」
肇「前から話を聞いていた。それで確信した。失踪した双子と似ていた。」
肇「失踪した当時、彼らは4歳だった。そして16年経っている。生きていたら今20歳なんだよ。君たちも20歳で双子だ。あまりにも偶然がすぎる。」
瑞「…もし僕たちが仮に九条家の双子だった場合、どう思うんですか…?」
肇「今すぐにでも抱きしめるよ。それと…今まで生きてくれてありがとうと言いたい。」
瑞「…残念ながら僕たちは九条家の双子ではないです。ちゃんと藤那家の子供です。」
麗「お役に立てず、申し訳ありません。」
肇「あぁ…別にいいさ。すまないね、こんな話をして。」
瑞「いえ、大丈夫ですよ。それでは失礼致しました。」
社長室の扉を閉じ、歩き始める。
エレベーターに乗り、ボタンを押す。
麗「なぜあの時、言わなかったの…?九条家の双子って…」
瑞「今はまだその時じゃない。まだ時が満ちていない。」
麗「…そう。でもどうせいつかバレるよ。きっと。」
瑞「だからバレる前にしておきたいことがある。」
麗「なにをするつもりなの…?」
瑞「麗香には全く関係ないことだ。」
麗「…そう。でも気をつけてね。それと、死んでも犯罪だけは…。」
瑞「…わかってるよ。」
エレベーターのドアが開く。
《もう今日は一旦おかえりになってください。明日から業務をお伝えします。》
瑞「わかりました。ありがとうございました。」
瑞「ごめん、先に帰って。あとでプリン買ってあげるから。」
麗「わかったわ、プリン楽しみにしとくw」
瑞「あぁw」
麗香と別れ、ずっと隠していたとある''計画''を''実行''する。
それは_______________。
今から弟の。いや颯太の母親を殺しに行く。
肇「…さてと、雑談はこの辺にしておいて。」
肇「僕の子供たちの話をしたいんだ。」
やっと本題だ。
肇「僕は恥ずかしいことにバツ2なんだよ。」
肇「一番昔の妻との子供は双子だった。まさに君たちのような。」
肇「だけど…保育園の遠足の道の途中、保育士が目を離した隙に消えてしまった。」
肇「警察は誘拐として捜査を進めていた。…僕はずっと待ち続けていた。どこかで彼らは生きているって。信じ続けた。」
肇「…だが16年待っても、帰ってこなかった。」
肇「彼らの名は双子の姉が九条朱音。双子の弟が九条神楽だ。」
肇「それから小さな喧嘩が妻との間で増え、離婚した。」
肇「あと…二番目の妻は1人子を産んだ。」
肇「その子供の名は九条颯太(くじょうそうた)。」
弟の名前なのだろうか。 いや、きっとそうだ。
初めて聞いた。ずっとリーダーと呼んでいたから…。
肇「彼もとても幼かった。」
肇「でもすくすくと育っていく彼を見て、父親として誇らしかった。」
肇「…だが僕があまりにも見る目がないのか、妻はいわゆるクズだった。」
肇「不倫などを繰り返して…ホストにも通っていたらしい。」
肇「…正式に裁判をしたのに、結果は残酷で親権は母親に渡った。」
肇「こんなにも世の中を恨んだのはこれが初だった。」
肇「そこから一度も会っていないよ。だから無事かどうかすらわからない。」
肇「そして…今に至るよ。だから僕には今の妻との子供も合わせて5人もいる。」
はぁ…何度聞いても慣れない。
こんな残酷な話なんて、他にあるだろうか。
麗「…なぜそれを見ず知らずで他人の私たちに教えたのですか?」
肇「前から話を聞いていた。それで確信した。失踪した双子と似ていた。」
肇「失踪した当時、彼らは4歳だった。そして16年経っている。生きていたら今20歳なんだよ。君たちも20歳で双子だ。あまりにも偶然がすぎる。」
瑞「…もし僕たちが仮に九条家の双子だった場合、どう思うんですか…?」
肇「今すぐにでも抱きしめるよ。それと…今まで生きてくれてありがとうと言いたい。」
瑞「…残念ながら僕たちは九条家の双子ではないです。ちゃんと藤那家の子供です。」
麗「お役に立てず、申し訳ありません。」
肇「あぁ…別にいいさ。すまないね、こんな話をして。」
瑞「いえ、大丈夫ですよ。それでは失礼致しました。」
社長室の扉を閉じ、歩き始める。
エレベーターに乗り、ボタンを押す。
麗「なぜあの時、言わなかったの…?九条家の双子って…」
瑞「今はまだその時じゃない。まだ時が満ちていない。」
麗「…そう。でもどうせいつかバレるよ。きっと。」
瑞「だからバレる前にしておきたいことがある。」
麗「なにをするつもりなの…?」
瑞「麗香には全く関係ないことだ。」
麗「…そう。でも気をつけてね。それと、死んでも犯罪だけは…。」
瑞「…わかってるよ。」
エレベーターのドアが開く。
《もう今日は一旦おかえりになってください。明日から業務をお伝えします。》
瑞「わかりました。ありがとうございました。」
瑞「ごめん、先に帰って。あとでプリン買ってあげるから。」
麗「わかったわ、プリン楽しみにしとくw」
瑞「あぁw」
麗香と別れ、ずっと隠していたとある''計画''を''実行''する。
それは_______________。
今から弟の。いや颯太の母親を殺しに行く。