本業:アイドル 復業:ボーダー、女子高校生な私
出水dis
俺は一回、太刀川さんの付き添いでアイドルの会場に行ったことがある。もちろん有名だから名前ぐらい知ってたけど.....「ドルオタ....」って思ったんだよな。
けどさー、行ってみたらなんか分かった。
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最初は乗り気じゃなかった。「なんで俺が....」みたいな。で、一曲目が始まった瞬間、
「好きになって!もっと!私を見て!もっと!
恩返しは “愛のこもった投げキッスで”」
吸い込まれた。
視線が釘付けになった。歌もそうだし、ダンスもそう。けど、それとは別になにか、なにか吸い寄せるものがあった。
最初のサビ、
「好きになって!もっと!私を見て!もっと!
恩返しは “愛のこもった投げキッスで” (Fooo!!)
虜にする!もっと!夢を見せる!もっと
楽しんでって 愛のこもったスペシャルナイト」
パチっ
目が合った。
「ファンサしちゃうぞ!」
ドッ....!
親指と人差し指で銃を作って、目が合った俺を見て笑顔で撃った。
なんだろう、「恋はするのではなく落ちるものだ」とか誰かが言ってたけど、全く違う。
「恋に落ちるのではない。落とされるものだ」
これが正解だ。
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帰る時まで全然見てた。
それから、まぁ.......ふつーにお金使ってるよなぁ.....
はぁ....アイドルにガチ恋とか.....マジ何やってんだ。
ガラッ....
パチっ
ドアの前にいた、いわゆる地味な女子と目が合った。
瞬間、
『(ニコッ』
ドッ.....
「は.....」
その時その女子は「やべっ」って顔してたけど知らねー。
もしかして、あいつ...........いやないだろ。
そんな漫画みてえな.....
じゃあなんだ....?俺はあいつに一目惚れしたって?
「んなわけ......」
流石にねーだろ、俺は可愛い子の方が好きだし?
いや、でも笑ったとこ....
「(あーっ!!くっそ!)」
頭をガシガシして動揺を隠した。
「(俺の感情忙しすぎな......)」
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