この小説は夢小説です。
下のフォームに作者さんの指定した語句を入力してお読みください。

お名前設定

お名前変更フォーム

下記フォームに必要事項を入力し「登録」ボタンを押してください

名字
名前

文字サイズ変更

幼馴染のいる男バレで女子マネージャーを務めます!

#4

病院にて

…………どこだ、ここ。…あぁ病院か。しかも個室の。

目が覚めて、その視界に写る景色でわかる。
無機質な天井。静寂な空間。右腕に複数さされている点滴。
……妙な孤独感。

そっか、あのあと私クロに運ばれて、それで…

カタタッ──

「!」

静かな病室に響くドアの開いた音。そこには見慣れた顔が二人──

「お母さん……お父さん……」

「まお…!目が覚めたのね、よかった…」
「あぁ、意識が戻ってよかった…」

……二人ともよかった、なんて言いながらあんまり嬉しくなさそう。…なにかあったのかな。

「あのね、まお…落ち着いて聞いてほしいんだけどっ…」

そう言うお母さんの瞳にはたくさんの涙が浮かんでいた。え?なに、なにがあったのお母さん。たしかに私倒れて、頭切っちゃって、それで……

そこでハッとする。……足、の感覚がない。……足はあるのにまるでないみたいな……まだ動かせない…

「あぁ、まお、ほんとにごめんなぁ、まおはもう……」

お父さん。お父さんまでどうしたの。そんな…こと…

「…まお、あなたもう、歩けないかもしれないのっ…」

そこまでお母さんが言いきって初めて、現状を把握する。
え?…歩けない?そんな……それじゃあこれからどうやって生活すれば…

「ごめん、ごめんなぁ……」

そのまま二人は泣き崩れた。…いや、待ってよ。なんで二人が泣くの。…泣きたいのはこっちだよ……

そう思うのに、涙は出てこなくて。うまく整理ができない。
どうして私が?なんで急に?歩けないなんて、そんな……
どうしてどうしてどうしてどうして───
 

しばらくして私は診療室に連れて行かれた。
歩けるはずもないので車椅子で。さっきまでは信じられなかったけど、動かない足を見ていると、それが事実を裏付けている気がしてならなかった。押してもらうのもなんだか申し訳なくて、移動する間はずっと無言だった。

「えー…、お子さんの病気は本当に稀なケースでして、本来であれば高齢者を対象に発症されることが多いです。ですが今回のように、若い年代、加えて急性のものは非常に珍しいです。なので──…」

医者の淡々と説明する声が多く聞こえる。
もう何を言っているのかわからない。稀?急性?
誰でもいいから助けてよ……

「──お子さんは生まれつき体が弱かったそうですね。この病気は免疫力などと大きく関わります。ですので、おそらく原因はそれだと思われます。」

あー……そっか、私、昔は体弱かったんだっけ。最近は元気だったからなー……

「この病気は進行性です。簡単に言えば、もう治ることはほとんどない、お子さんの場合は下半身から上半身へと筋力が衰えていきます」

えーまじか。でもリハビリとかしなくていいのか。それは楽だからラッキーだなー……なんて。ほんとに。なんで。

「──ですので、しばらくは入院生活を勧めますね。」

「入院ってどれくらいでしょうか…?」

「そうですね…人によりますが最低でも一ヶ月程ですかね」

「はぁ…、分かりました」

すべての話を終えたようで、またあの病室へと戻る。

「……ごめんお母さん、お父さん、ちょっと一人にさせて」

そう言って私はなんとか腕で車椅子を押して部屋へ戻った。
そのとき、ふと自分のスマホが目に入った。親切に棚の上に置いてある。……誰かから連絡来てたりするかな。

──カチッ

『クロ:ごめん、そっち行けなくて。救急車乗れるのは先生だけだった。体調少しは良くなったか?落ち着いたらまた連絡してくれ』

『研磨:大丈夫?ホントは一緒についてきたかったんだけど、無理だった。また連絡するね』

ポロポロ──、っあれ、なんでまた、泣いてるんだろ……
……優しいなぁ二人は。いつもと変わらない接し方なのに今の私にはやけに暖かく感じる。…二人になんて送ろう。

数分間悩み込んでやっと打てて、送信ボタンを押した。



『二人とも、ありがとう。また今度いろいろ話すね』

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

一応クロもスマホ持ってて3人のグループで連絡取ってるって設定です。

2024/04/05 18:26

YOMOGI ID:≫9pKhUcv7mVfMI
続きを執筆
小説を編集
/ 5

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL