神山高校に入学してから2週間ほど経った。
私のクラスは1-Aで、瑞希と杏がいるクラスだ。
最初こそ興奮したものの、さすがはメインキャラ。すでに何人か友達ができており、話すタイミングを伺っていたが、無理でした。なので、一生、mobでいこうと思います、ハイ。

「田口、返却の本が届いているから、元の位置に戻してくれないか？このあと、用事があるから早く帰りたいんだ。」

同じ図書委員の青柳冬弥くんが放課後の仕事中にそう言ってきた。用事、ということはおそらくライブのことなのだろう。冬弥くんは同じ学年の東雲彰人ー彰人くんと一緒に「BAD DOGS」というユニットでビビットストリートでライブをやっている。
「うん、いいですよ。確か、同じ学年の子と一緒にライブをやっているんでしたっけ。」
「ああ、今日は少し早い時間からのライブなんだ。」
「頑張ってくださいね」
「ああ」
冬弥くんが図書室から出ていったあと、そのまま図書委員の仕事をやった。
私は入学してから図書委員に入った。理由は、特にない。強いて言えば、前世の高校で入っていたのが図書委員だったからだろうか。別に冬弥くんがいるから、というわけではない。無意識に立候補していた。

数十分後に仕事を終わらせ、学校をでた。そのまま家に向かう。
家に着くと、すぐに荷物を用意して隣街まで電車で行く。そして、着いたのはーあるライブハウスだった。
「お、Aliceちゃん！今日もいい歌聞かせてくれよ!!」
「待ってたぜ!!」
「うん！みんな～!!お待たせー!!今日も盛り上がろうねー!!」

[太字]ウェーイ!![/太字]

[大文字] 「♪ーー!!!」 [/大文字]

私は、聞いているみんなをピリピリさせるような歌を歌う。

[大文字] 「♪ーー!!!」 [/大文字]

[太字]「ヒューヒュー!!」[/太字]

そして歌を歌い終えて、家に帰る。
それが、私の１日の過ごし方だ。