好きな子は恋心をわかってない!
茶川side
線を、描いていく。
下描きに沿って、あるいはバランスを取るためにあえて下描きを無視して。
液タブにペンが触れる音が部屋にひびく。画面には、どんどん線が絵になっていく。この感覚が好きだ。
つぎに、色を塗っていく。
茶川「何色にしようかな…」
落書きなので無計画でかいてた。落書きの方が本番よりも上手く描けてしまう。あるあるだ。
ふっと、今日相談してきたアオイの顔が浮かぶ。アオイ、青坂…。泣いている女の子の線画に、青い色を付けていく。髪を冬の夜のような深く暗い青で塗っていって、背景や服は色が被らないように、でも統一感があるように色を置いていく。
茶川「できた〜〜」
泣いている女の子。頬を赤らめて泣きじゃくっているみたいなイメージの女の子だ。まるで失恋したかのような…
茶川「…………」
私は消しゴムを選択し、女の子のイラストを思いっきり消した。数秒後には1時間前に見た何も描かれていないキャンパスが広がっている。
茶川「泣くなんて、バッドエンドなんて許さないからね」
泣いていた女の子はもうそのキャンパスにはいなかった。いなくていいのだ。アオイをイメージした、泣いた女の子なんて。
茶川「はーぁ、いい感じに描けてたんだけどなー」
そう呟いたものの、後悔はなかった。
アオイの泣き顔なんてみなくていいからね。
線を、描いていく。
下描きに沿って、あるいはバランスを取るためにあえて下描きを無視して。
液タブにペンが触れる音が部屋にひびく。画面には、どんどん線が絵になっていく。この感覚が好きだ。
つぎに、色を塗っていく。
茶川「何色にしようかな…」
落書きなので無計画でかいてた。落書きの方が本番よりも上手く描けてしまう。あるあるだ。
ふっと、今日相談してきたアオイの顔が浮かぶ。アオイ、青坂…。泣いている女の子の線画に、青い色を付けていく。髪を冬の夜のような深く暗い青で塗っていって、背景や服は色が被らないように、でも統一感があるように色を置いていく。
茶川「できた〜〜」
泣いている女の子。頬を赤らめて泣きじゃくっているみたいなイメージの女の子だ。まるで失恋したかのような…
茶川「…………」
私は消しゴムを選択し、女の子のイラストを思いっきり消した。数秒後には1時間前に見た何も描かれていないキャンパスが広がっている。
茶川「泣くなんて、バッドエンドなんて許さないからね」
泣いていた女の子はもうそのキャンパスにはいなかった。いなくていいのだ。アオイをイメージした、泣いた女の子なんて。
茶川「はーぁ、いい感じに描けてたんだけどなー」
そう呟いたものの、後悔はなかった。
アオイの泣き顔なんてみなくていいからね。
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