キシの異世界日記
「わぁぁぁ!」
「ギャァァ!?」
ドスンッ
僕たちは床に落ちた。
「?」
目の前には知らないおじいさんがいる。
なんか、変な被り物も被ってる。
「ねぇ、キシ」
「なに?タク」
「ここ、どこ」
「知らない。なんか、変なおじいさんいるよっ!?」
「うん」
僕たちは立ち上がりながら言った。
「あの!誰ですか?」
タクが聞く。
「ふぉ?ふぁふぃふぁ、ふぉふぉふふぃふぉ」
「なんて言ってんのかわかんないんだけどぉ!?」
「ふぁ?」
おじいさんは怒ったように言う。
「申し訳ございませんでした。ここからは私が説明いたします」
若い男の人が入ってきた。
「はぁ。まともに話ができる人がいてよかったよぉ、な、キシ!」
え......
「ふぁぁ!!!??」
わぁ!?
「うるせー!」
あ。タク....ちょっと.....
「まぁ、まぁ」
若い男の人がタクを落ち着かせる。
「えー。まず、あなたはキシさんですか?」
「は、はい.....?」
「君には騎士になってもらいます!」
え............................................................................................
思考停止............
「で、あなたはタクヤさんですか?」
「そうだぜ!俺はタクヤだ!で、なに?」
「あなたは、剣士ですねっ!」
「はい?え?剣士って?は?へ?は?ナニイッテンノ?」
ぼ、僕も騎士って言われたんだけど、タクは剣士?
これって......
前、放課後に話していたときとおんなじ内容??
「それでは、ご理解いただけたはずなので、キシ様、タクヤ様、お部屋へご案内いたしますっ!」
え?
なぜか「様」がついたんだけど?
しかも、僕、まだ「ご理解」してないんだけどぉ?
僕はタクの顔を見た。
「なんか、楽しそうじゃん!」
あ。
ノリノリだ。
タクは、心配はどっか行っているな....
ま、楽しむか?
心配してても意味ないし。
学校、サボれるし。
別に、家に帰りたいわけではないし。
むしろ、帰りたくなかったし。
これで、キシは家出ができたのであった。
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