頭の中は大パニックで混乱している。でも、ギャン泣きしたから少し落ち着いた。

少し、頭を冷やして冷静になろう。僕は、誰だ？ティア・ターナーパッと頭の中で思いついた。これが僕に名前だ。

「ティア、お家に帰りましょうか」

「うん。」

僕の母親、だと思う。なぜだか僕には前世から今までの4歳までの記憶がない。
本能的のお母さんだとはわかるが。何故記憶が曖昧なのだ？曖昧というよりほぼないに等しい。

でも、みたことはある風景だ。一度ここにきたことがある様な。今までの僕はどんなところに住んでいたか全く思い出せない。

それにしても綺麗な景色が続いている。どこまでも花が咲いていていい匂いだ。

「はい、ついたよ」

大きくて立派な家だ。レンガ？コンクリートの様な分厚い、より薄めの壁で作られ二階建ての家が広い花畑とくらい森林の間にある。

これが僕の家だ。なんだか不思議で、見慣れない光景。前世では僕は何があったかはわからないけど、心のどこかで泣いている気がする。

奥を見るとポツポツと畑、牧場、家とある。僕の家は森と花畑の中間くらいだ。
だいぶ遠い場所にある様に思える。

穏やかの場所だ…


家があって、家族がいる。『僕には誰かが待ってくれている家がある。もう、一人じゃない』
そうやって心が少し暖かくなる。