屋敷に戻って、私はゆっくり質問することにした。

アリス『疲れたわ〜！！』

オルト『本当に疲れたよ。お疲れ様。』

カイ『最後まで勝利の行方がわからなかった戦いだったね。僕じゃあまだ全然手が届かないや。』

アリス『あら、勝利は始めた時から私の手の中だったけどね？？』

平和に話していた。いろいろと世間話などしていたが、やっと本題に入った。

アリス『ヒューイ・アルカネットについて、何かあるかしら。』

オルト『ないよ、特に。確か君が学園内大会で一緒に戦った子だね。』

アリス『ええ。今はCランク。…そして、漆黒の大賢者。』

オルトは少し黙った。…そしてこう言った。

オルト『漆黒の大賢者は、純白の大賢者の敵だね。何故君が彼と仲良く？』

アリス『たまたまよ。元々ヒューイは自称群青の大賢者だったんだけどね。私のミスで漆黒の大賢者にさせちゃったわ。』

アリス『そもそも前漆黒の大賢者によると、私を強引に漆黒の大賢者にする予定だったそうなのよ。』

私はあの時の記憶を探って、語った。あれは本当に後悔している。

漆黒の大賢者、実に興味深いが意味がわからない。ヒューイは私を敵に回すの？それとも…。

その時だった。

ドカーン！！！

急に外から大きな音が聞こえた。不自然だな、おかしい。私には爆発音のように聞こえた。すぐにオルトが反応した。

オルト『爆発…？何があったんだ？外の様子を見に行くよ。』

アリス『あ、私も。』

カイ『じゃあ僕も行きます。』

私たちは外の様子を見にいった。すると…。

カイ『ヒューイ・アルカネット…？』

そう、ヒューイがいたのだ。何故か。私たちがいるとも知らずに。ヒューイ・アルカネットが、魔法で爆発魔法を使っていた。

オルト『…噂をすればご登場か。』

オルトは外に出た。そしてヒューイに近づいた。私も後を追った。

オルト『やあアルカネットくん。君はどうしてここにいるんだい？』

ヒューイ『…アリス・フェリアルトはいますか？』

ヒューイ『…いや、アリス・ファーレイトはいますか？』

ヒューイ『アリスを倒しにきました。』

狙いは私！？私は驚いた。何が起こっているの？まるでヒューイじゃないみたいだ。そもそもここに来れることさえ難しいはずだ。知らない場所のはずなのに。

オルト『…いるよ。そもそもいることを知っているんじゃないか？』

ヒューイ『正直に話してくれてよかったです。では。』

ヒューイ『無属性・眠り』

オルトはヒューイの魔法によって倒れた。

カイ『校長！！』

アリス『仕方ないわね〜…。私が倒してくるわ。』

カイ『いやまってアリス。君が標的のはずだ。僕が行く。』

カイは私の返事も聞かずにヒューイの方へ行ってしまった。…友人たちで対処してくれるならありがたい。

さっきの戦いで疲れたというのにまた戦わされるのかと思っていた。けれども倒してくれるならそれでいいだろう。
所詮は最高Bランクと最高Sランクの戦いだ。

…でもカイじゃあ心配なので、私は人を呼ぶことにした。

[水平線]

カイsite

カイ『何故君が？仲がよかったんじゃないの？』

ヒューイ『無属性・眠り』

カイ『無属性・シールド』

荒っぽいことはしないと決めていたのだが…。仕方がないだろう。だがSランクじゃない生徒だ。ここで負けたらどうしろと。

僕は大きなジャンプをして、上から攻撃を仕掛けた。

カイ『風属性・エアリング』

ヒューイ『無属性・カット』

リングが無茶苦茶に刻まれ、消えてなくなった。無属性をよく使うのか…？とこの時点では思っていた。

上からは無理だったので、次は挟み撃ちにしよう。

カイ『水属性・アクアカッター』

ヒューイ『無属性・シール…』

いまだ。僕はアクアカッターを出したところからすぐ離れ、挟み撃ちになるようにヒューイの体を超えてジャンプした。
そして向こう側にアクアカッターを出せるようになった。
今はアクアカッターを出せないようにしている。

これでいけるかな。

カイ『水属性・アクアブレイド』

カイ『さあいけ！魔法よ！』

僕は同時に攻撃をし、挟み撃ちをした。

そして、[太字][下線]ヒューイの体力は削れていた[/下線][/太字]。恐らく攻撃が効いたのだろう。

トドメを刺そうと思ったその時だった。

ヒューイ『漆属性・爆発』

！？

ドカーン！！！

僕は地面に倒れた。弱点がわかったというのにも関わらず、アリスに伝えることができなかった…。
僕は意識を失った。