‐RAY‐ 『参加型 ‐ボス枠終了‐』
_____【これは、とあるいかれた世界の、いかれた者達の話である。】
親父が死んだ。
正確に言うと親父では無いだろう。血は繋がっていないし、戸籍上も赤の他人である。しかし、俺と彼の関係を表すとしたら、それが一番適切だろう。
当時、窃盗行為に手を染めていたクソガキの俺をここまで育て、本当に様々なことを教えてくれた。
言葉の使い方、金の稼ぎ方、目上の人間への媚び方、社会で上手くやっていく方法。
_____そして、狙撃銃の撃ち方を。
そう、この時点で気付いたヤツも多いだろう。
俺の親父は表社会の人間ではなかった。
なんなら、裏社会の中で最凶とも呼ばれる 殺し屋組織『トワイライト』の中で、狙撃手としてトップに立っていたのである。
正直に言おう。俺はこの人に憧れていた。とてつもなく強く、優しいこの人をずっと一緒にいられると思っていた。
しかし、親父は一ヶ月前任務に失敗し、死亡した。
親父亡き今現在、『トワイライト』に所属している狙撃手の中で、一番実力があるのは俺だ。
ところでだが、この『トワイライト』には、とある決まりがある。
情報、暗殺、誘惑、拷問、近距離、参謀、狙撃、工作。各役職にボスを1人決めるということだ。親父は狙撃のボスだった。
このボスは、各役職の中から一番強い者を選ぶようになっている。
もう一度言おう。
親父亡き今現在、『トワイライト』に所属している狙撃手の中で、一番実力があるのはこの俺なのである。
長々と話したが、要約すると、こうである。
この俺__『撃竜』のレイは親父の座を継ぎ、『トワイライト』の狙撃手のトップに立ったのだった。
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