二次創作
《 Disc1 》 霧が晴れるまで。
「 余計な事しやがって…っ、ブランク…。 」
ジタンが石化した森で拳を叩きながら呟いたのを、私はただ見つめてる事しか出来なかった。
[水平線]
森から抜けたとはいえ外はまだ暗い。
日はまだ明けていない様だ。
●●やガーネットの体調の事も気遣い、今日は森の近くで野宿する事になった。
比較的 火に近い場所を与えられた●●は、膝を抱える様に座り込んでいた。
火をジッと見つめていると、魔物との戦いの中で出て来た鳥を思い出す。
今や森の中で囚われ人となってしまったブランクのあの一言。
『 お前のそのポケットから出て来た赤い光だ ‼︎ '' 召喚士 '' なんだろ ⁉︎ お前 ! 』
── 召喚士 …。
その様な単語 聞いたことも無い。
でも、自分のポケットから出て来たのは紛れも無い真実。
あの光が赤い鳥となり、そして赤い花の魔物を燃やし尽くした。
「 ( あの時…、私がもしあの赤い鳥を呼べてたら…、
ブランクはあんな事にはならなかったのかな…。 ) 」
ジタンの悔しげな顔は、未だにハッキリと脳裏に残っている。
●●は、ジッと焚火を見つめながら、奥歯を噛み締めた。
もし…、ジタンと一緒にガーネット姫を探しに行かなかったら… ?
ジタンの身軽さなら、ブランクと一緒に逃げれたのでは ?
そんな後悔が頭の中をグルグルと回り続け、顔を俯かせているといきなり頭の上に、
ボフッと毛布が乗せられ、重みで顔が落ち掛けた。
●●は、慌てて毛布を下ろして顔を上げると、そこには明るい顔をしたジタンがいた。
「 ジタン……。 」
「 オイオイ、なんて暗い顔してんだよ。 」
ジタンに指摘された●●は思わず顔を伏せた。
彼が持って来た毛布を握り、言葉が出なくなるとジタンは隣にドカリと座り込む。
「 ……………。 」
「 あー…、ごめんな ? 森であんなキツく当たっちまって…。 」
●●が落ち込んでるのは自分が怒ったから。
そう思いジタンが真っ先に謝ったが、●●は首を横に振った。
「 ううん…、気にして無い。 でも…、私の所為で…、ブランクが ───。 」
「 ●●殿の所為では無い ‼︎ 全て奴の所為であるっ ‼︎
仲間が犠牲になったというのに、この態度、もぉ勘弁ならん ! 」
スタイナーが2人の会話を聞いてガシャリと立ち上がった。
確かにジタンはココで野宿を決めた時から何事も無かったように振る舞っている。
でも●●は、ジタンがブランクの事を悔いているのを知ってた。
スタイナーの苛立つ気持ちは分かるが、全てジタンの所為にされたら●●も黙ってはいられず、
伏せていた顔を上げて口を開いた。
「 っ 、ジタン1人の所為じゃないでしょ ⁉︎ スタイナーさん 幾ら何でも酷いと思います ‼︎ 」
確かに元と言えば、誘拐が原因だったかも知れない…。
だが、あれはガーネットの望みでもあった。
何も知らないスタイナーに、ジタンの事を悪く言われるのだけは許せず、
●●は、スタイナーを睨み付けた。
少女に叱られてるからかスタイナーがわずたじろぐと、オロオロと狼狽始める。
「 し、しかしですな、●●殿 …。 此奴は… ────。 」
「 う…ぅう……ん…。 」
「 ひ、姫様〜 っ‼︎ 」
狼狽えるスタイナーの言葉を遮る様にガーネットの声が聞こえた。
主の目覚めと知れば、ジタンの話はどうでも良いと言わんばかりに、スタイナーはその場に跪く。
ガーネットの傍に居たビビも少し驚いてジタンの方へと身を寄せた。
「 ………… スタイナー ? わたくし……、助かったのですね ……。 」
「 命に変えても姫様をお守りするのが、このスタイナーの務めであります ‼︎ 」
「 姫さんを助け出したのは、俺の腕とビビの黒魔法、そして●●の力だぜ ! 」
「 ちょ、ジタン… ! 私は… ! 」
主従の会話を無視して、ジタンがすかさず腕を売り始めた中に●●は、
制止の声を掛けようと焦るが、ガーネットは頭を下げた。
「 御三方に感謝します。 」
「 ビビ殿と●●殿は兎も角、其奴にその様な言葉は必要有りませぬ ‼︎
魔の森でも言ったが、そもそもこの様な事になったのは、貴様が姫様を攫った事が原因 ‼︎
それを後で助けたからと言って、偉そうにするのは全くのお門違いである ‼︎
よいか ! 城に戻ったら貴様など ────。 」
「 スタイナー。 」
コレぞとばかりにジタンを攻め立てるスタイナー。
苛立ちから立ち上がってジタンを指してくどくどと言い始めた騎士は、ガーネットに静かに…だが、
ハッキリと名を呼ばれて再び片膝をつく。
そんな騎士にこの漆黒の瞳を向け、己の意思を伝えるべくガーネットは続けて口を開いた。
「 私は、自分の意思でアレクサンドリア城を出たのです。 」
「 そう、其処でガーネット姫を攫いに来たオレ達タンタラスと意気投合したって訳さ。 」
ジタンがドヤ顔で己を指しながら堂々と告げる。
スタイナーは、まさかとやや顔を青ざめながら、再び主へと顔を向け直した。
「 そ、それは誠ですかっ ⁉︎ 」
「 この方が言った通りです。 」
「 ま、そういう事だからさ。 仲良くやって行こうぜ、オッサン ‼︎ 」
勝利を確信し、ジタンは悔しげな顔のスタイナーを見てニンマリと笑った。
ジタンが石化した森で拳を叩きながら呟いたのを、私はただ見つめてる事しか出来なかった。
[水平線]
森から抜けたとはいえ外はまだ暗い。
日はまだ明けていない様だ。
●●やガーネットの体調の事も気遣い、今日は森の近くで野宿する事になった。
比較的 火に近い場所を与えられた●●は、膝を抱える様に座り込んでいた。
火をジッと見つめていると、魔物との戦いの中で出て来た鳥を思い出す。
今や森の中で囚われ人となってしまったブランクのあの一言。
『 お前のそのポケットから出て来た赤い光だ ‼︎ '' 召喚士 '' なんだろ ⁉︎ お前 ! 』
── 召喚士 …。
その様な単語 聞いたことも無い。
でも、自分のポケットから出て来たのは紛れも無い真実。
あの光が赤い鳥となり、そして赤い花の魔物を燃やし尽くした。
「 ( あの時…、私がもしあの赤い鳥を呼べてたら…、
ブランクはあんな事にはならなかったのかな…。 ) 」
ジタンの悔しげな顔は、未だにハッキリと脳裏に残っている。
●●は、ジッと焚火を見つめながら、奥歯を噛み締めた。
もし…、ジタンと一緒にガーネット姫を探しに行かなかったら… ?
ジタンの身軽さなら、ブランクと一緒に逃げれたのでは ?
そんな後悔が頭の中をグルグルと回り続け、顔を俯かせているといきなり頭の上に、
ボフッと毛布が乗せられ、重みで顔が落ち掛けた。
●●は、慌てて毛布を下ろして顔を上げると、そこには明るい顔をしたジタンがいた。
「 ジタン……。 」
「 オイオイ、なんて暗い顔してんだよ。 」
ジタンに指摘された●●は思わず顔を伏せた。
彼が持って来た毛布を握り、言葉が出なくなるとジタンは隣にドカリと座り込む。
「 ……………。 」
「 あー…、ごめんな ? 森であんなキツく当たっちまって…。 」
●●が落ち込んでるのは自分が怒ったから。
そう思いジタンが真っ先に謝ったが、●●は首を横に振った。
「 ううん…、気にして無い。 でも…、私の所為で…、ブランクが ───。 」
「 ●●殿の所為では無い ‼︎ 全て奴の所為であるっ ‼︎
仲間が犠牲になったというのに、この態度、もぉ勘弁ならん ! 」
スタイナーが2人の会話を聞いてガシャリと立ち上がった。
確かにジタンはココで野宿を決めた時から何事も無かったように振る舞っている。
でも●●は、ジタンがブランクの事を悔いているのを知ってた。
スタイナーの苛立つ気持ちは分かるが、全てジタンの所為にされたら●●も黙ってはいられず、
伏せていた顔を上げて口を開いた。
「 っ 、ジタン1人の所為じゃないでしょ ⁉︎ スタイナーさん 幾ら何でも酷いと思います ‼︎ 」
確かに元と言えば、誘拐が原因だったかも知れない…。
だが、あれはガーネットの望みでもあった。
何も知らないスタイナーに、ジタンの事を悪く言われるのだけは許せず、
●●は、スタイナーを睨み付けた。
少女に叱られてるからかスタイナーがわずたじろぐと、オロオロと狼狽始める。
「 し、しかしですな、●●殿 …。 此奴は… ────。 」
「 う…ぅう……ん…。 」
「 ひ、姫様〜 っ‼︎ 」
狼狽えるスタイナーの言葉を遮る様にガーネットの声が聞こえた。
主の目覚めと知れば、ジタンの話はどうでも良いと言わんばかりに、スタイナーはその場に跪く。
ガーネットの傍に居たビビも少し驚いてジタンの方へと身を寄せた。
「 ………… スタイナー ? わたくし……、助かったのですね ……。 」
「 命に変えても姫様をお守りするのが、このスタイナーの務めであります ‼︎ 」
「 姫さんを助け出したのは、俺の腕とビビの黒魔法、そして●●の力だぜ ! 」
「 ちょ、ジタン… ! 私は… ! 」
主従の会話を無視して、ジタンがすかさず腕を売り始めた中に●●は、
制止の声を掛けようと焦るが、ガーネットは頭を下げた。
「 御三方に感謝します。 」
「 ビビ殿と●●殿は兎も角、其奴にその様な言葉は必要有りませぬ ‼︎
魔の森でも言ったが、そもそもこの様な事になったのは、貴様が姫様を攫った事が原因 ‼︎
それを後で助けたからと言って、偉そうにするのは全くのお門違いである ‼︎
よいか ! 城に戻ったら貴様など ────。 」
「 スタイナー。 」
コレぞとばかりにジタンを攻め立てるスタイナー。
苛立ちから立ち上がってジタンを指してくどくどと言い始めた騎士は、ガーネットに静かに…だが、
ハッキリと名を呼ばれて再び片膝をつく。
そんな騎士にこの漆黒の瞳を向け、己の意思を伝えるべくガーネットは続けて口を開いた。
「 私は、自分の意思でアレクサンドリア城を出たのです。 」
「 そう、其処でガーネット姫を攫いに来たオレ達タンタラスと意気投合したって訳さ。 」
ジタンがドヤ顔で己を指しながら堂々と告げる。
スタイナーは、まさかとやや顔を青ざめながら、再び主へと顔を向け直した。
「 そ、それは誠ですかっ ⁉︎ 」
「 この方が言った通りです。 」
「 ま、そういう事だからさ。 仲良くやって行こうぜ、オッサン ‼︎ 」
勝利を確信し、ジタンは悔しげな顔のスタイナーを見てニンマリと笑った。