お互い「だけを忘れた」2人の物語
昨日、学校で僕らと別れた後、適当にファミレスに入って話をした。
涼太「あー!店涼しー!!」
蒼汰「ちょ、涼太!大声出すな、ここファミレスだぞ」
涼太「ごめん、ごめん!ま、とりあえず何か食べよーぜ!」
長居できそうなものを適当に頼んでから、涼太が口を開いた。
その言葉は、思いもしないものだった。
涼太[太字]「あいつだよ、倉本は」[/太字]
当たり前に発されたその言葉に、驚きが隠せなかった。
そして、店の喧騒に紛れ、その言葉は消えていった。
蒼汰「…今「倉本はあいつだ」って聞こえたんだが、間違いか?」
涼太「今更嘘つかねーって。さっき学校前で話したたやつが倉本だ」
蒼汰「…本気で、言ってるんだな?」
涼太「当たり前だろ?親友舐めんな、ばーか」
蒼汰「…なら、追いかける。幼馴染なんだろ。探せばきっと…!」
涼太「おい、待て!今逢って、お前は後悔しねーのか?」
…後悔。確か、倉本はあと2週間で引っ越すらしい…
なら、一緒に居れる時間も...。でも、一度会えば…!
蒼汰「しない。まだ、時間はあるだろ」
涼太「…蒼汰、さっき倉本の親友から聞いた。あと数日で、引っ越すらしい」
蒼汰「…は?なんでだよ、まだもう少し後だって…」
涼太「それから、倉本が父親から「忘れるような彼氏なら会わなくていい」
という様なことを言われたらしい。それで、倉本は泣いたそうだ。」
蒼汰「…忘れたような、僕の為に…?」
涼太「だからこそ、聞いたんだ。蒼汰。すぐ離れ離れになるとしても…今知りたいか?」
蒼汰「…当たり前だろ。こんなままで終われるわけないだろ」
―――…
蒼汰「ただいま。」
蒼汰母「おかえり。今日は遅かったのね」
蒼汰「友達とファミレス、対して食ってないから夕飯は食べる」
母「わかったわ。…その前に、少しいいかしら?」
蒼汰「何、母さん。勉強するからなるべく短く」
母「…葵ちゃんを探さないでね。というより、[下線]会わないで欲しいの[/下線]」
蒼汰「…べつに、記憶ないし、どーでもいい」
母「ならいいけど、もう明々後日くらいには引っ越すそうだから」
蒼汰「明々後日…休日か。」
母「蒼汰が悲しむ姿を見たくないの。じゃ、勉強してらっしゃい」
…僕のことより、自分のことが優先のくせに。
何言ってるんだろ、母さん。
―――…
蒼汰「…ま、そんな感じで反対されたけど、押し切って探しに来た」
葵「私の為にそんなこと、しなくても良いのに」
蒼汰「葵の為というよりは、僕自身の為かもな。」
葵「そっか。まぁ、とりあえず、私は会えてよかったよ」
蒼汰「僕がそうじゃないとでも思ってる?」
葵「覚えてないけれど、分かるよ。」
蒼汰「そう、なら良いんだけど。」
[大文字]多分、君が思っている以上に僕は心配性で、
君と再び出逢えたことに喜んでいる。[/大文字]
涼太「あー!店涼しー!!」
蒼汰「ちょ、涼太!大声出すな、ここファミレスだぞ」
涼太「ごめん、ごめん!ま、とりあえず何か食べよーぜ!」
長居できそうなものを適当に頼んでから、涼太が口を開いた。
その言葉は、思いもしないものだった。
涼太[太字]「あいつだよ、倉本は」[/太字]
当たり前に発されたその言葉に、驚きが隠せなかった。
そして、店の喧騒に紛れ、その言葉は消えていった。
蒼汰「…今「倉本はあいつだ」って聞こえたんだが、間違いか?」
涼太「今更嘘つかねーって。さっき学校前で話したたやつが倉本だ」
蒼汰「…本気で、言ってるんだな?」
涼太「当たり前だろ?親友舐めんな、ばーか」
蒼汰「…なら、追いかける。幼馴染なんだろ。探せばきっと…!」
涼太「おい、待て!今逢って、お前は後悔しねーのか?」
…後悔。確か、倉本はあと2週間で引っ越すらしい…
なら、一緒に居れる時間も...。でも、一度会えば…!
蒼汰「しない。まだ、時間はあるだろ」
涼太「…蒼汰、さっき倉本の親友から聞いた。あと数日で、引っ越すらしい」
蒼汰「…は?なんでだよ、まだもう少し後だって…」
涼太「それから、倉本が父親から「忘れるような彼氏なら会わなくていい」
という様なことを言われたらしい。それで、倉本は泣いたそうだ。」
蒼汰「…忘れたような、僕の為に…?」
涼太「だからこそ、聞いたんだ。蒼汰。すぐ離れ離れになるとしても…今知りたいか?」
蒼汰「…当たり前だろ。こんなままで終われるわけないだろ」
―――…
蒼汰「ただいま。」
蒼汰母「おかえり。今日は遅かったのね」
蒼汰「友達とファミレス、対して食ってないから夕飯は食べる」
母「わかったわ。…その前に、少しいいかしら?」
蒼汰「何、母さん。勉強するからなるべく短く」
母「…葵ちゃんを探さないでね。というより、[下線]会わないで欲しいの[/下線]」
蒼汰「…べつに、記憶ないし、どーでもいい」
母「ならいいけど、もう明々後日くらいには引っ越すそうだから」
蒼汰「明々後日…休日か。」
母「蒼汰が悲しむ姿を見たくないの。じゃ、勉強してらっしゃい」
…僕のことより、自分のことが優先のくせに。
何言ってるんだろ、母さん。
―――…
蒼汰「…ま、そんな感じで反対されたけど、押し切って探しに来た」
葵「私の為にそんなこと、しなくても良いのに」
蒼汰「葵の為というよりは、僕自身の為かもな。」
葵「そっか。まぁ、とりあえず、私は会えてよかったよ」
蒼汰「僕がそうじゃないとでも思ってる?」
葵「覚えてないけれど、分かるよ。」
蒼汰「そう、なら良いんだけど。」
[大文字]多分、君が思っている以上に僕は心配性で、
君と再び出逢えたことに喜んでいる。[/大文字]