色がない世界で
湊視点
湊「はぁっ…!!」
瑞希がいる、牢屋に行く。
そこにはたくさんの手紙だけが残されていた。
さっき、本部から連絡があり瑞希がいる、脱走したとか。
それを駆けつけてきたのだ。
湊「あいつ…どこ行きやがった。」
その手紙を拾ってみた。
宛先は全て彼が関わったことがある人ばかりだった。
その中には俺も含まれていたようだった。
その手紙を開けてみた。
湊へ
まず、裁判の説明とかもろもろしてくれてありがとう。
こんな俺の裁判なのに書類を夜遅くまで作ってくれてありがとう。
俺ね、嬉しかったんだ。
弟が死んだ後、麗華も解離性同一性障害がひどくなった。
だから麗華のことを支えるのに精一杯で
自分の気持ちを出すことが出来なかった。
ずっと、抱えてきたんだ。弱いところを誰にも見られたくなかったから。
でも、湊はいつでも俺の話を真剣に聞いてくれたよね。
それが嬉しかった。
誰も俺の話をろくに聞こうとしなかったから。
いや、聞いてはくれたけど理解してくれなかった。
そりゃそうだ。俺はおかしいんだから。
普通じゃないから。
でも否定しないでくれたのは、湊だけだったよ。
ありがとう。
こんな犯罪者の手紙、読んでくれるとは思ってないけどさ。
一言だけ言わせて。
大好き。だから、俺の分も幸せに生きてね。
じゃあね。
湊「…。」
嫌な予感が当たった。
あいつ、自殺するつもりだ。
湊「馬鹿野郎が…。」
それからダッシュで牢屋から出た。
ただただ一目散に走った。
土鈴街も巡った。
でもいなかった。
湊「はぁ…どこにいるんだ…。」
その時、ふとなにかを思いついた。
湊「深影…そうだ、深影の墓ならいるかもしれない…!!」
そうして、またドタバタと走り出した。
湊「…!」
彼はいなかったが、深影のところに手紙が置いてあった。
湊「じゃあ、さっき来たのか…?」
とはいってももう心当たりのある場所はない。
その時、ぶるるると携帯がバイブ音を鳴らした。
湊「?はい、どうしましたか。」
『九条を見つけた。今すぐ来い、場所は〇〇ってところだ。』
湊「待ってください、その前に確認したいことがあります。」
『なんだ?』
嫌な予感が当たりませんように、と神頼みしながら一言つぶやいた。
湊「彼は、生きてますよね?」
『…それはお前が九条に会ってから言う。』
湊「お願いします。それだけ確認させてください。」
『…死んだよ。おそらく自殺だ。」
湊「っ…!?!?」
その時、膝から崩れ落ちた。
土砂崩れが起きたみたいに。
湊「はぁっ…!!」
瑞希がいる、牢屋に行く。
そこにはたくさんの手紙だけが残されていた。
さっき、本部から連絡があり瑞希がいる、脱走したとか。
それを駆けつけてきたのだ。
湊「あいつ…どこ行きやがった。」
その手紙を拾ってみた。
宛先は全て彼が関わったことがある人ばかりだった。
その中には俺も含まれていたようだった。
その手紙を開けてみた。
湊へ
まず、裁判の説明とかもろもろしてくれてありがとう。
こんな俺の裁判なのに書類を夜遅くまで作ってくれてありがとう。
俺ね、嬉しかったんだ。
弟が死んだ後、麗華も解離性同一性障害がひどくなった。
だから麗華のことを支えるのに精一杯で
自分の気持ちを出すことが出来なかった。
ずっと、抱えてきたんだ。弱いところを誰にも見られたくなかったから。
でも、湊はいつでも俺の話を真剣に聞いてくれたよね。
それが嬉しかった。
誰も俺の話をろくに聞こうとしなかったから。
いや、聞いてはくれたけど理解してくれなかった。
そりゃそうだ。俺はおかしいんだから。
普通じゃないから。
でも否定しないでくれたのは、湊だけだったよ。
ありがとう。
こんな犯罪者の手紙、読んでくれるとは思ってないけどさ。
一言だけ言わせて。
大好き。だから、俺の分も幸せに生きてね。
じゃあね。
湊「…。」
嫌な予感が当たった。
あいつ、自殺するつもりだ。
湊「馬鹿野郎が…。」
それからダッシュで牢屋から出た。
ただただ一目散に走った。
土鈴街も巡った。
でもいなかった。
湊「はぁ…どこにいるんだ…。」
その時、ふとなにかを思いついた。
湊「深影…そうだ、深影の墓ならいるかもしれない…!!」
そうして、またドタバタと走り出した。
湊「…!」
彼はいなかったが、深影のところに手紙が置いてあった。
湊「じゃあ、さっき来たのか…?」
とはいってももう心当たりのある場所はない。
その時、ぶるるると携帯がバイブ音を鳴らした。
湊「?はい、どうしましたか。」
『九条を見つけた。今すぐ来い、場所は〇〇ってところだ。』
湊「待ってください、その前に確認したいことがあります。」
『なんだ?』
嫌な予感が当たりませんように、と神頼みしながら一言つぶやいた。
湊「彼は、生きてますよね?」
『…それはお前が九条に会ってから言う。』
湊「お願いします。それだけ確認させてください。」
『…死んだよ。おそらく自殺だ。」
湊「っ…!?!?」
その時、膝から崩れ落ちた。
土砂崩れが起きたみたいに。
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