色がない世界で
瑞希視点
瑞「あははっ…俺が…この手で…。」
ずっと恨んでいた。
ずうっとだ。
颯太を殺したのも実質こいつなんだ。
瑞「颯太…?見てる…?お兄ちゃん、やったよ。恨みをこの手でやったよ。」
恨んでいた颯太の母親の血がべっとりとついた手を空に掲げ
瑞「ほら、証だよ…?本物の血って意外に生暖かいんだな…。」
俺は今、誰から見ても正気じゃないだろう。
そんなの自分でわかってる。
だけど、この絶望の人生を与えたのは実質俺が殺したヤツなんだ。
こいつが真っ当に、颯太を愛情込めて育てたら、こんな色がない世界のように
灰色でどんなものを見ても絶望するような世界ではなかったはずなのに。
元凶は全部こいつで、颯太も麗香も俺も、他の誰かも。
全員悪くないんだ。こいつ1人だけが責任を取ればいいんだよ。
死ぬ、という選択で。
瑞「さぁてと。麗香にプリンでも買おうかな。」
そういい、アパートを後にした。
ちなみに言うとね。
このアパートはこいつ以外に住んでいなくて、管理人も高齢で亡くなったみたいだし。
証拠も何1つない。
包丁は現場に置いて行ったが、俺は手袋をしていたために指紋は付いていない。
それもあいつはうつ病だったらしく、自害で処理されるだろう。
それと…俺の靴はアパートの階段の下のところへ置いているし
この辺には防犯カメラが1つもなく、人通りもほとんどない。
こんなにも完全犯罪を犯せる場所がどこにあるか。
瑞「さよなら、今まで変わらなかった俺。これからは…」
[太字]瑞「少しだけ変わった俺になるよ。」[/太字]
瑞「ただいまー。」
麗「ん、おかえり!さぁ、早く品物をよこせ!」
瑞「はいはい、ほらこれだろ?」
麗 「さっすが〜!ありがとっ!」
瑞「どういたしまして。」
麗「…そういえばあの後なにしたの?」
瑞「…いや?特になにも。」
麗「あっそ。てか明日から勤務なんて楽しみ〜!!!!」
瑞「…。」
麗「…ねぇ、本当にいつお父さんに言うの…?もしかしたら社長に会えるのもこれで最後かもしれないのよ…?」
瑞「それはありえない。俺に任せとけ、麗香は俺の指示に従ってればいいだけだ。」
麗「…作戦くらい教えてくれてもいいんじゃないの?」
瑞「単純だ。出世すればいいんだよ。好成績を納めればいいんだよ。」
麗「それが大変なんじゃん!」
瑞「どうせ部署同じだし大丈夫だろ。」
麗「いまいち信用できないんだけど…。」
瑞「あははっ…俺が…この手で…。」
ずっと恨んでいた。
ずうっとだ。
颯太を殺したのも実質こいつなんだ。
瑞「颯太…?見てる…?お兄ちゃん、やったよ。恨みをこの手でやったよ。」
恨んでいた颯太の母親の血がべっとりとついた手を空に掲げ
瑞「ほら、証だよ…?本物の血って意外に生暖かいんだな…。」
俺は今、誰から見ても正気じゃないだろう。
そんなの自分でわかってる。
だけど、この絶望の人生を与えたのは実質俺が殺したヤツなんだ。
こいつが真っ当に、颯太を愛情込めて育てたら、こんな色がない世界のように
灰色でどんなものを見ても絶望するような世界ではなかったはずなのに。
元凶は全部こいつで、颯太も麗香も俺も、他の誰かも。
全員悪くないんだ。こいつ1人だけが責任を取ればいいんだよ。
死ぬ、という選択で。
瑞「さぁてと。麗香にプリンでも買おうかな。」
そういい、アパートを後にした。
ちなみに言うとね。
このアパートはこいつ以外に住んでいなくて、管理人も高齢で亡くなったみたいだし。
証拠も何1つない。
包丁は現場に置いて行ったが、俺は手袋をしていたために指紋は付いていない。
それもあいつはうつ病だったらしく、自害で処理されるだろう。
それと…俺の靴はアパートの階段の下のところへ置いているし
この辺には防犯カメラが1つもなく、人通りもほとんどない。
こんなにも完全犯罪を犯せる場所がどこにあるか。
瑞「さよなら、今まで変わらなかった俺。これからは…」
[太字]瑞「少しだけ変わった俺になるよ。」[/太字]
瑞「ただいまー。」
麗「ん、おかえり!さぁ、早く品物をよこせ!」
瑞「はいはい、ほらこれだろ?」
麗 「さっすが〜!ありがとっ!」
瑞「どういたしまして。」
麗「…そういえばあの後なにしたの?」
瑞「…いや?特になにも。」
麗「あっそ。てか明日から勤務なんて楽しみ〜!!!!」
瑞「…。」
麗「…ねぇ、本当にいつお父さんに言うの…?もしかしたら社長に会えるのもこれで最後かもしれないのよ…?」
瑞「それはありえない。俺に任せとけ、麗香は俺の指示に従ってればいいだけだ。」
麗「…作戦くらい教えてくれてもいいんじゃないの?」
瑞「単純だ。出世すればいいんだよ。好成績を納めればいいんだよ。」
麗「それが大変なんじゃん!」
瑞「どうせ部署同じだし大丈夫だろ。」
麗「いまいち信用できないんだけど…。」
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