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カリモトリブレ 異世界行き

#2


前回のあらすじ
何故か異世界に転移してしまったカリモト
その世界で、少女を狙うスライムを倒すために『火』を探す事となった。
[水平線]

今、僕は火を探している。

そう言ったものの、枝なんかあったら良かったものを、それがぜんっぜんなかった。

悩んでいると、少女が僕の腕を少し引っ張りながら言う。

「あなた魔法は持ってないの!?」

魔法なんて架空のお遊びじゃないのか? ゲームだけのものじゃないのか?  でも今はこんな状況なので理解できなくても理解するしか無い…

別世界から来た僕に魔法が使えるとは到底思えないことだった。

頭の中で色々と考えてるうちに、スライムに異変が起こる。

徐々に大きくなりだしてしまったのだ。

最初は少女と同じ大きさだったものの、最終的には身長180cmぐらいの僕を、悠々と超えて、僕の前にそびえ立つ。

ここで僕はまた虫眼鏡であのスライムを覗いた。

ステータスしか見れないと思ってたが、なぜか感情や記憶も見えるようになっていたんだ。

いつもの光景を見て僕は、スライムの記憶を書き換える。

「火のあるところへ行かなくてはならない」

記憶は絶対だ。逆らうことはできない。

そして、巨大スライムはどこか、火のある方向へと向かっていった。

ようやく戦いが終わり少し疲れたが、少女に聞きたいこともたくさんある。

「それより…ここはどこなんだ!?」

僕は少女に聞いてみたが…



[太字]「おしえなくてもいいだろ…」[/太字]

「え?」

少女は人が変わったように言い放つ。

次の瞬間

[太字]「だってしぬんだからな!!!!」[/太字]

少女に羽が生え、角が飛び出し、可愛かった顔が醜悪な顔になった。

変身した化け物は僕を地面に押さえつけて、鋭い爪を構える。

そのとき、押さえつけられた衝撃でポケットの虫眼鏡が落ちてしまった。

化け物は虫眼鏡に気づくと、それを拾い言った。

「これたいせつなものだろう……じゃあこれでころしてやる!!」

化け物は虫眼鏡を持って腕を大きく後ろに振る。

「やめろぉぉぉ!!」

僕は必死に喚き叫んだ。

[水平線]

そのとき、また頭の中が紫に包まれる。

あの時と同じ感覚だ…

目が覚めると、いつもの事務所だった。

あれは夢だったのか?

僕は何もわからなかったが少し首に痛みを感じる。

そういえばあの化け物に首を抑えられた…

戻ってこられなかったら今頃僕は…

そう考えてもしょうがない。

だけど一つ、わかったことがある。

『どんなところでも面倒事は付き物』

[水平線]

どうだったかい?

僕はあの出来事について…

『夢の中の試練』

と考えている。

あと、スライムとの戦いの時、ステータスだけではなく感情や記憶が見えたのは、『全て夢』という理由で片付けるしかないようだ……



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作者メッセージ

一話完結のはずだったんだけどね…続きました

2024/01/23 12:18

お茶 ID:≫ppYIdOHpJGcj.
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コメント
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