世界に溢れる夢
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
リーリャが誰も居ない夜の街中を1人で走っている。
(誰か…!誰か居ないの!?)
巨大な魔獣が街中にいるのに誰も気づいていない。リーリャは、魔獣からこの都市にいる人たちを守るためにピアノを探していた。夕方にノイトと入った大きな建物。
(あそこにならあるかもしれない。)
大きな建物の前にいる衛兵たちは全員眠っている。リーリャはその建物に入って階段を上がっていき、屋上へ向かった。魔獣は街の家を壊そうとしている。
(待って!!間に合って!!)
リーリャが首にかけているままだった[漢字]幻想の首飾り[/漢字][ふりがな]ファンタジア·ペンダント[/ふりがな]が光っている。
リーリャが屋上に着いたとき、魔力を帯びたピアノが現れた。リーリャはそのピアノで「ヴェネツィアの舟歌 第2」[小文字]※[/小文字]を弾き始めた。
[中央寄せ][[漢字][太字]幻想奏楽[/太字][/漢字][ふりがな]パフォーマンス[/ふりがな]][/中央寄せ]
「[明朝体][大文字]ゴアア゙アアア[/大文字][/明朝体]」
魔獣が家を壊そうとしたその時、魔獣の前に虹色の魔力を帯びた黒い五線が現れて攻撃を防いだ。
「あ゙ぁ?何だこりゃぁ?」
魔獣の肩に誰かが乗っている。五線が伸びてくる方向を見ると誰かがピアノを弾いているのが見えた。新たに何本も五線が現れてくる。五線はどんどん魔獣の周りを囲っていき、ついに魔獣の逃げ場がなくなった。
五線はどんどん増えていき、魔獣の右腕を砕き、左腕も砕いていく。さらに五線が出てきて、魔獣の巨体を貫通する。
「[明朝体][大文字]ゴアアアアア[/大文字][/明朝体]」
魔獣が叫び声をあげて砕けていく。
「チッ、何処の馬鹿だ!!」
魔獣の肩に乗っていた人が着地し、走って逃げていく。しかし、五線が進行方向を塞ぎ先へ進めない。
[中央寄せ][[漢字][太字]脱出[/太字][/漢字][ふりがな]エクジット[/ふりがな]][/中央寄せ]
迷宮の透明な天井を通り抜けられる魔法を使って逃げようとする。しかし、何処からか黒い手が生えてきて足を掴んでくる。
[中央寄せ][[漢字][太字]死霊使[/太字][/漢字][ふりがな]ネクロマンス[/ふりがな]][/中央寄せ]
「な゙っ!?」
黒い手を出したのはノイトだった。
「逃がさない!」
ノイトは魔獣を連れ込んだその男を観察した。
(30代程度の男で、白髪に黒いジャケット、左頬にナイフでついたような切り傷…)
その男は剣を抜いて黒い手を斬った。
( [漢字]不死[/漢字][ふりがな]アンデッド[/ふりがな]専用の剣…!)
[中央寄せ][[漢字][太字]脱出[/太字][/漢字][ふりがな]エクジット[/ふりがな]][/中央寄せ]
その男は逃げた。ノイトは追うこともなく、リーリャの方へ向かった。
リーリャの演奏が終わった頃、ノイトが駆けつけた。
「ハァ…ハァ…。リーリャ、大丈夫!?」
「ノイト、私は大丈夫だよ!」
(リーリャが巨大な魔獣を1人で倒した…!)
リーリャがピアノの椅子から腰を上げるとピアノが光って消えた。
「魔法で出来てる…?このピアノはノイトが?」
「いや、きっとその[漢字]幻想の首飾り[/漢字][ふりがな]ファンタジア·ペンダント[/ふりがな]がリーリャの魔力で具現化したんだ。つまり、今夜の騒動はリーリャ、君が1人で解決したんだよ。」
「私が…!」
その時、リーリャの脳内に記憶が流れ込んできた。
[水平線]
《樟▓▓▓さん、演奏すごか▓たよ!!
[右寄せ]▓た「▓れ▓▓▓」聞か▓▓ね!》[/右寄せ]
[水平線]
「あれ…?」
「どうしたの?」
「…ううん、なんでもないよ!」
リーリャが微笑み、ノイトは不思議そうな顔を浮かべる。
「次は何ていう街に行くの?」
「次は貿易都市·レミステラだね。ロズウェルさんたちエスミルト騎士団の2番隊と5番隊が向かったところだから、もしかしたらまた会えるかもしれない。もし会えたらリーリャのピアノを聴いて貰おう!」
「分かった!」
2人は都市を離れるべく、また迷宮に入っていった。
(さっきの人、何が目的だったんだろう…?)
そう考えるノイトに、リーリャが話しかける。
「レミステラまでどのくらいかかるの?」
「迷宮を抜けてから1日くらいかな。」
地図を頼りにしつつ、出てきた魔物を倒しながら進み、昼頃には迷宮を出られた。
「ノイト、あそこに見えるのって…」
「うん。貿易都市·レミステラだ。あんなに大きいんだね!」
レミステラまでは5kmほど離れていたが、大きな建物がたくさん見えた。昼食代わりの団子を頬張りながら2人はレミステラへ向かう。
[小文字]※[/小文字]「ヴェネツィアの舟歌 2番」
[右寄せ]フェリックス・メンデルスゾーン[/右寄せ]
リーリャが誰も居ない夜の街中を1人で走っている。
(誰か…!誰か居ないの!?)
巨大な魔獣が街中にいるのに誰も気づいていない。リーリャは、魔獣からこの都市にいる人たちを守るためにピアノを探していた。夕方にノイトと入った大きな建物。
(あそこにならあるかもしれない。)
大きな建物の前にいる衛兵たちは全員眠っている。リーリャはその建物に入って階段を上がっていき、屋上へ向かった。魔獣は街の家を壊そうとしている。
(待って!!間に合って!!)
リーリャが首にかけているままだった[漢字]幻想の首飾り[/漢字][ふりがな]ファンタジア·ペンダント[/ふりがな]が光っている。
リーリャが屋上に着いたとき、魔力を帯びたピアノが現れた。リーリャはそのピアノで「ヴェネツィアの舟歌 第2」[小文字]※[/小文字]を弾き始めた。
[中央寄せ][[漢字][太字]幻想奏楽[/太字][/漢字][ふりがな]パフォーマンス[/ふりがな]][/中央寄せ]
「[明朝体][大文字]ゴアア゙アアア[/大文字][/明朝体]」
魔獣が家を壊そうとしたその時、魔獣の前に虹色の魔力を帯びた黒い五線が現れて攻撃を防いだ。
「あ゙ぁ?何だこりゃぁ?」
魔獣の肩に誰かが乗っている。五線が伸びてくる方向を見ると誰かがピアノを弾いているのが見えた。新たに何本も五線が現れてくる。五線はどんどん魔獣の周りを囲っていき、ついに魔獣の逃げ場がなくなった。
五線はどんどん増えていき、魔獣の右腕を砕き、左腕も砕いていく。さらに五線が出てきて、魔獣の巨体を貫通する。
「[明朝体][大文字]ゴアアアアア[/大文字][/明朝体]」
魔獣が叫び声をあげて砕けていく。
「チッ、何処の馬鹿だ!!」
魔獣の肩に乗っていた人が着地し、走って逃げていく。しかし、五線が進行方向を塞ぎ先へ進めない。
[中央寄せ][[漢字][太字]脱出[/太字][/漢字][ふりがな]エクジット[/ふりがな]][/中央寄せ]
迷宮の透明な天井を通り抜けられる魔法を使って逃げようとする。しかし、何処からか黒い手が生えてきて足を掴んでくる。
[中央寄せ][[漢字][太字]死霊使[/太字][/漢字][ふりがな]ネクロマンス[/ふりがな]][/中央寄せ]
「な゙っ!?」
黒い手を出したのはノイトだった。
「逃がさない!」
ノイトは魔獣を連れ込んだその男を観察した。
(30代程度の男で、白髪に黒いジャケット、左頬にナイフでついたような切り傷…)
その男は剣を抜いて黒い手を斬った。
( [漢字]不死[/漢字][ふりがな]アンデッド[/ふりがな]専用の剣…!)
[中央寄せ][[漢字][太字]脱出[/太字][/漢字][ふりがな]エクジット[/ふりがな]][/中央寄せ]
その男は逃げた。ノイトは追うこともなく、リーリャの方へ向かった。
リーリャの演奏が終わった頃、ノイトが駆けつけた。
「ハァ…ハァ…。リーリャ、大丈夫!?」
「ノイト、私は大丈夫だよ!」
(リーリャが巨大な魔獣を1人で倒した…!)
リーリャがピアノの椅子から腰を上げるとピアノが光って消えた。
「魔法で出来てる…?このピアノはノイトが?」
「いや、きっとその[漢字]幻想の首飾り[/漢字][ふりがな]ファンタジア·ペンダント[/ふりがな]がリーリャの魔力で具現化したんだ。つまり、今夜の騒動はリーリャ、君が1人で解決したんだよ。」
「私が…!」
その時、リーリャの脳内に記憶が流れ込んできた。
[水平線]
《樟▓▓▓さん、演奏すごか▓たよ!!
[右寄せ]▓た「▓れ▓▓▓」聞か▓▓ね!》[/右寄せ]
[水平線]
「あれ…?」
「どうしたの?」
「…ううん、なんでもないよ!」
リーリャが微笑み、ノイトは不思議そうな顔を浮かべる。
「次は何ていう街に行くの?」
「次は貿易都市·レミステラだね。ロズウェルさんたちエスミルト騎士団の2番隊と5番隊が向かったところだから、もしかしたらまた会えるかもしれない。もし会えたらリーリャのピアノを聴いて貰おう!」
「分かった!」
2人は都市を離れるべく、また迷宮に入っていった。
(さっきの人、何が目的だったんだろう…?)
そう考えるノイトに、リーリャが話しかける。
「レミステラまでどのくらいかかるの?」
「迷宮を抜けてから1日くらいかな。」
地図を頼りにしつつ、出てきた魔物を倒しながら進み、昼頃には迷宮を出られた。
「ノイト、あそこに見えるのって…」
「うん。貿易都市·レミステラだ。あんなに大きいんだね!」
レミステラまでは5kmほど離れていたが、大きな建物がたくさん見えた。昼食代わりの団子を頬張りながら2人はレミステラへ向かう。
[小文字]※[/小文字]「ヴェネツィアの舟歌 2番」
[右寄せ]フェリックス・メンデルスゾーン[/右寄せ]