深夜は僕らのスミカである。
鈴side
ある、ごく普通の夜。
僕は初めての巡回警備………パトロールに召集されていた。
「じゃあ、行こっかぁ!」
「え゛っ!?そんな軽い感じで行くんですか!!?」
「うん。だって重々しくても嫌でしょ?」
まぁ…確かに、暗い中重い3人組…怪しすぎる……。
「っていうか先輩、もし戦闘になったらどうするんです?紫堂戦えるんですか?」
「あぁー、まぁ少し稽古はつけたし、ちゃんと武器も渡してるから大丈夫だと思うよ?」
先輩の「少し」は少しではない……杏李は、鈴に気の毒そうな眼差しを向けた。
「まぁ、鈴ちゃんは巡回警備初めてだし、今回はボクが戦おうかなぁって思ってるけど」
「そうなんですか………おい紫堂、巻き込まれないように気をつけろよ」
「えっ?あ、うん……っ、」
15分程だと思う。
その時は訪れた。
「おっ、肩慣らしになりそうな夜奇がでたねぇ~~!」
「なんでちょっと楽しそうなんですか……先輩。まぁとりあえず紫堂、逃げんぞ」
「え、えぇ~~~っ??」
鈴たちは数10m離れたところから箕月を見守っていた。
「じゃぁ、一切といこうか」
「……………っ‼」
一瞬で、その場がピリッとした空気に変わった気がした。
「スウゥゥウ……………」
箕月は息を大きく吸いながら、背中の刀を抜いた。
ビルの4階程まである夜奇に向かって走っていく。
そして夜奇を見下ろすまでに高く跳び、その図体を斜めに切った。
その刀は闇に光り、何とも言えない妖艶さを放っていた。
夜奇は煙をあげて、消えていく。
「はー、久しぶりに運動したね。さ、次行こっか♡」
二人は困ったような、恐ろしいようなような顔で口角を上げ、「ヒャイ…ッ!」と声を上げた。
~…~…~…~… ・ …~…~…~…~
「(憂依先輩って、本当にすごい人だったんですね)」
「(そんなこと言うんじゃねぇ、処罰されても知らねぇぞ)」
「(えぇっ!?!?)」
処罰??処罰って何??
えぇ…やだよそんなしょうもないことで死ぬの…死ぬんか知らんけど……
「………ちゃん、鈴ちゃん、後ろっ!」
「えっ」
鈴の後ろには、夜奇が静かに佇んでいた。
「すみません、憂依先輩。ちょっとぼっとしてて………でも大丈夫です。僕、」
鈴は包丁を抜く。
「ちゃんと強くなったと思います」
夜奇に腕を伸ばされるが、躱して懐へ入り込む。
綺麗に腹を裂き、夜奇から生えている無数の腕を使って上まで昇っていく。
そしてハサミをポケットから取り出し拡大、刃を大きく開いて、
ジョキンッ
「すごい、音と…風……っ!」
「やるねぇ!ボクが見込んだだけあったね」
「あっ…いえ、それほどでも…。憂依先輩に比べれば、全然ですっ」
「憂依先輩じゃなくて箕月先輩ね。間違えてんのバレてるからね~~?」
「はっ、すみません……っ!ふふ」
「何笑ってんの。あはっ!」
「箕月先輩もじゃないですか~!」
「平和でなによりだよ………はっ」
こうして、鈴の初仕事は無事終わったのであった。
ある、ごく普通の夜。
僕は初めての巡回警備………パトロールに召集されていた。
「じゃあ、行こっかぁ!」
「え゛っ!?そんな軽い感じで行くんですか!!?」
「うん。だって重々しくても嫌でしょ?」
まぁ…確かに、暗い中重い3人組…怪しすぎる……。
「っていうか先輩、もし戦闘になったらどうするんです?紫堂戦えるんですか?」
「あぁー、まぁ少し稽古はつけたし、ちゃんと武器も渡してるから大丈夫だと思うよ?」
先輩の「少し」は少しではない……杏李は、鈴に気の毒そうな眼差しを向けた。
「まぁ、鈴ちゃんは巡回警備初めてだし、今回はボクが戦おうかなぁって思ってるけど」
「そうなんですか………おい紫堂、巻き込まれないように気をつけろよ」
「えっ?あ、うん……っ、」
15分程だと思う。
その時は訪れた。
「おっ、肩慣らしになりそうな夜奇がでたねぇ~~!」
「なんでちょっと楽しそうなんですか……先輩。まぁとりあえず紫堂、逃げんぞ」
「え、えぇ~~~っ??」
鈴たちは数10m離れたところから箕月を見守っていた。
「じゃぁ、一切といこうか」
「……………っ‼」
一瞬で、その場がピリッとした空気に変わった気がした。
「スウゥゥウ……………」
箕月は息を大きく吸いながら、背中の刀を抜いた。
ビルの4階程まである夜奇に向かって走っていく。
そして夜奇を見下ろすまでに高く跳び、その図体を斜めに切った。
その刀は闇に光り、何とも言えない妖艶さを放っていた。
夜奇は煙をあげて、消えていく。
「はー、久しぶりに運動したね。さ、次行こっか♡」
二人は困ったような、恐ろしいようなような顔で口角を上げ、「ヒャイ…ッ!」と声を上げた。
~…~…~…~… ・ …~…~…~…~
「(憂依先輩って、本当にすごい人だったんですね)」
「(そんなこと言うんじゃねぇ、処罰されても知らねぇぞ)」
「(えぇっ!?!?)」
処罰??処罰って何??
えぇ…やだよそんなしょうもないことで死ぬの…死ぬんか知らんけど……
「………ちゃん、鈴ちゃん、後ろっ!」
「えっ」
鈴の後ろには、夜奇が静かに佇んでいた。
「すみません、憂依先輩。ちょっとぼっとしてて………でも大丈夫です。僕、」
鈴は包丁を抜く。
「ちゃんと強くなったと思います」
夜奇に腕を伸ばされるが、躱して懐へ入り込む。
綺麗に腹を裂き、夜奇から生えている無数の腕を使って上まで昇っていく。
そしてハサミをポケットから取り出し拡大、刃を大きく開いて、
ジョキンッ
「すごい、音と…風……っ!」
「やるねぇ!ボクが見込んだだけあったね」
「あっ…いえ、それほどでも…。憂依先輩に比べれば、全然ですっ」
「憂依先輩じゃなくて箕月先輩ね。間違えてんのバレてるからね~~?」
「はっ、すみません……っ!ふふ」
「何笑ってんの。あはっ!」
「箕月先輩もじゃないですか~!」
「平和でなによりだよ………はっ」
こうして、鈴の初仕事は無事終わったのであった。
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