小泉[太字]「ここは…？」[/太字]

先程まで○○市で街頭演説をしていた私は見知らぬ野原に立っていた。

？？？「やった！[太字]転移[/太字]成功です！」

振り返れば映画でよく見るテンプレのような魔法使いの姿の女性がいた。

小泉「あ、あなたは誰ですか！？そしてここはどこですか！？」

ハル「私は魔法使いハル、そしてここは[太字]異世界[/太字]です。[太字]魔王討伐[/太字]のためにあなたを召喚しました。シンジロー、あなたはあらゆる世界線の中から選ばれし真の勇者なのです。どうか、どうか魔王を倒してください！」

小泉「そんな急に言われても無理ですし私が魔王を倒せるわけない！」

ハル「いいえ、あなたからは強大な力を感じます。おそらく『ユニークスキル』を使えるはずです。どんなスキルかはまだわかりませんが…」

小泉「ユニークスキル…つまりは[下線]独特な技能[/下線]ということですか！？」

ハル「え？…あっはいそういうことです！どうかこの世界を救ってください！」

正直死ぬかもしれない旅なんて冗談じゃないので帰ろうとしたのだが、なんとこの転移魔法は“呼び出す”の一方通行で帰れないらしい。
一瞬絶望で気を失いかけたが、魔王に捕まり、現在囚われの身であるハルさんの師匠が“送る”の転移魔法を使えるので魔王を倒し彼を助ければ帰れるそうだ。それしか帰る方法がないのなら仕方がない。政治家として異世界も平和にしようじゃないか…。

こうして私はハルさんにこの世界について教えてもらいながら、仲間を集めるため一番近くの町へ向かう事にした。