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僕が恋した青い花話(タイトル改名)

#36


「うっ、、、」身体中が痛い。痛すぎて思わず声が漏れた。

「あれ…?僕は…ここは?」

保健室に運ばれていた様だ。白いカーテンに覆われて、白いベットに寝ていたんだろうけど、どうやってここまで…何時間寝ていたんだ?

「おお、起きたかい?」

カーテンを右手でずらしながら、ガシャっと音を立てて先生が聞いてきた。

「あ、はい。」
「ひどい怪我だったよ。一体どんな無茶したんだい」先生は笑いながら僕に聞いてきた。

「僕は、どれくらい寝てましたか?誰がここまで運んでくれたんですか?」
先生の質問を無視して今聞きたいことを聞いた。

「落ち着きなさい、そんな10分しか寝てないよ。運んだのは颯斗くんだよ、あと美奈さんがきてくれたよ」

「そうですか…」颯斗くんありがとう…美奈も来てくれてたのか。なんだか申し訳ないな。
「リレーはどうなったんですか?」
「それはわかないけど…」

僕が覚えているのは、青木くんの姿だけでバトンを渡した覚えはない…
どうしよう、僕がこけたせいでみんなに戦犯をかましてしまった。

「うっ…」

無理矢理体を起こそうとするが、肋と下半身全体が痛くて動かない。クソ…なんで僕はこんなに弱いのだろうか。

「動かないで、ゆっくりしてなさい」
「はい…」

僕は真っ白な天井を見つめて、ヒトデの気分で寝ていた。
「先生呼んでくるから、待ってて」

保健室に1人になった。なんだか寂しくて、虚しい気分だ。そして何より申し訳ない…みんなの努力を無駄にしてしまった。

涙が出そうになって、ガシャン!っと音を立ててドアが開いた。
「はあ、はあ、はあ、」
荒っぽい息をしている。あいにくカーテンで誰が来たかわからない。でも明らかに100mはあるだろう廊下を走ってきたのはわかる。

僕は、また天井を見ようととした時に白いカーテンが開いた。思わず、体が反応して起き上がってしまった。

「ま、まり!」

泣きながら、僕の名前を呼び捨てしたのは美奈だった。初めて呼び捨てされた様な気がする。

「み、みな…どうした?」
「どうしたじゃないよ!!心配したんだよ?」
「ご、ごめん」

ピリピリした雰囲気になってしまった。どうすればいいのかわからない…
「あ、あの…!?」
何か声をかけようとみなを見た時に、美奈の頭が僕の頭の横にあって、背中に手を置いていた。

「無茶のしすぎだよ…」

大粒の涙を流しながら僕を抱いていた。暖かくて、ちょっぴり汗の匂いがしてくる。

「ごめん…」その一言しか僕は言えなかった。



作者メッセージ

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2024/04/29 10:59

ねこちゃ ID:≫93Mvld0Raw8pg
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