文字サイズ変更

僕が恋した青い花話(タイトル改名)

#30


僕はモヤモヤしたまま何もできなかった。過ぎていく時間に追いつけなかった

そして体育大会が来てしまったのだった。

「それじゃリレーチームを決めるぞ〜。人数はクラスから代表5名だ」

今日からその準備を始めていく。体育大会まであと4週間だ。

「どうやって決めるかい?」先生はみんなに聞いた。僕には正直どうでもいい。

「推薦とかどうでしょう?」学級員長が言った。うちの学級員長は[漢字]鈴木菜奈[/漢字][ふりがな]すずきなな[/ふりがな]成績一位の優等生だ。
「おお、いいなそれにしよう。」

え、いいのか?それでいいのか?まあ、先生が言うならいいけど推薦方式とは。

どうやらリレーは全学年で戦うらしい。それも学級べつで。

「じゃあみんなの推薦で決めるから言っていってくれ」

そう言って4人決まってしまった。あと1人決まっていないが…

「あと一人決まってないんだが…」

「じゃあ、まりくんとかどう?」
「おい、萌バカ!」
やめろやめろ!僕はそういうの向いていなんだ。

「でも、1年の時は陸上だったでしょ?」
「いや、そうだけど…僕はもう…」それはもう全部過去の栄光だ。

「わ、私もまりくんがいいと思う」美奈が手を挙げてそう言った。

「え!?」

「まりどうだやってみないか?」先生もそう言って押してくる。

やめろ、やめてくれ。僕は、僕はもう…

僕はもう…ってなんだ。一体僕は何に恐れているんだろうか?負けるからか?またあの恐怖があるからか?

いつのまにか僕は言い訳をして逃げていた。嫌なことは避けていたんだ。

「とりあえず、今日はもうここまでにしておこう。」先生は残り1人決めずの話を終わった。

「まり君、今日一緒に帰ろう?」放課後に美奈が話しかけてきた。

「え、あ…うん」久しぶりに隣を歩いている気がする。なぜか美奈の隣はドキドキするのに不思議と落ち着く

「まりくん、リレーに出てみない?」
「いや、それはちょっとね…」

また逃げてしまった。情けない男だ自分でもわかってるんだよでもどうしようもできない。

「じゃあ…わ、私が走ろうかな、な〜」
「うん…」
何も言えない。僕はただ頷くだけだった。
違うだろ!そうじゃないだろ?そう言って心の中の片隅で叩かれてる。

「私ね、まりくんのこと好きなんだ…」
「…え?」
僕は、その言葉に追いつけなかった。なぜこのタイミングで言われたのかもわからない。

心がグッとなってくる。

「なんでも話してくれて、優しくて、特に笑ってるところが好きなんだ」
「う、うん///」

ぼくは…決めた戦わないといけない自分の弱い心と、

「僕、やってみるよ。僕が走る」

そして、好きな人の前でカッコつけないといけない。


作者メッセージ

コメントいただけると励みになります。

2024/03/07 22:33

ねこちゃ ID:≫25luwvQh/BePc
続きを執筆
小説を編集
/ 37

コメント
[52]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL