大戦暦1000年は激しい戦争が続いていた。魔王と人間の[太字][大文字]『多種族1000年戦争』[/大文字][/太字]この戦争の始まりは、1人の魔族の起こした事件のせいだ。

これは、大陸を越えての大事件になった。魔族にはたくさんの種類があるが、彼は[太字]『流魔』[/太字]と言われる種族だ。流魔とは天使と地使の間の子であり、神に近い存在だ。

なぜ神にも近い存在が大陸を越える事件を起こしたのかわからない。
これは今までの歴史を、文明を粉々にするくらい壮絶なものだった。

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時は1500年前…魔暦500年に、天使と地使生まれた流魔一族の始まり[太字]『ノア・ミーティア』[/太字]彼の生まれた日は流星の日だった。流星はとても美しく誰もが目を奪われた。天と地の間の子でありながらノアには才能というものがなかった。

魔暦500年からは人間同士の戦争が多く国と領土の取り合いだった。

ノアは産まれたときから魔力も体も身体能力さえ低かった。長生きのせいか体の成長が遅すぎたのだ。彼が狂ったのはそこから150年先の話だ。

魔暦650年…150年経っているのにもかかわらず、体も人間で言う15歳くらいで筋肉もあまりなく魔力切れを起こしやすかった。どんな努力をしても伸びなかった。彼は、諦めていた…このまま静かにゆっくり過ごそうと考えていた。

そんな彼は人間に恋をしてしまった。東の大陸にあるこの時代最も栄えて戦争で多くの勝利を重ねていたコメット王国。水と金の王国で貿易も領土も圧倒的に多かった。

知り合った彼女の名前はクレア・ミグルディア。先祖代々奴隷として扱われていたため身分が低く、国の最下層で姉弟二人で暮らしていた。両親は、国の雑兵として連れて行かれ戦死した。

ノアは旅をしながらと大陸を次々に渡っていた。クレアは最下層の低身分で水を食料ももらえない。そのため、自分たちで探さないといけなかった。

クレアは、弟を街に置いて毎朝3km先の湖まで水を汲みにいくのが日課だった。一人で森を慣れているためか道に迷わずスイスイ進んでいく。

だが、魔物が多いせいか道中で襲われてしまう。たまたまそれを助けたのが旅をしていたノアだった。
ノアは特別強いわけでもないから苦戦して大怪我を負った。

「助けていただき、本当に感謝でしかないです…」
「いえ、たまたま通りかかっただけですので」

ノアは初めて、人間と会話をしたのだ。

「何か、お礼をしたいです」
「いえ別にその必要はありませんけど」
「いや、どうしても…命の恩人なのです」

「う〜ん」
ノアは、傷を治している彼女を見ながら聞いた。
「じゃあ、君の名前を教えてくれないかい？」
「え…？それだけでいいの？」たくさん、あっただろうにノアを彼女に名前を聞いたのだった。

「僕は、ノア・ミーティアだ」
「私はクレア・ミグルディアって言います」
「そうか…いい名前だな」
「そうかな」クレアの笑顔を見たノアは、一瞬で恋に落ちたのだった。150年生きて初めての感覚だからノアは少しムズムズした。