二次創作
イカれたメンバーを紹介するぜ!
side ???
オレは今日はとある小説家と打ち合わせがある。オレの漫画のスピンオフを書いてくれと頼み込んだ結果だ。作家の名前は[太字]『アイノ・サファー』[/太字]。オレが唯一尊敬する作家でもある。
「今日はよろしくお願いしますね。コンテイジョンさん。」
目の前にいるのは、オレが最も好きな作家であるサファーさんだ。彼はオレの名を呼ぶ。それが偽名だとしても、尊敬している人に名を呼んでくれるという事は何よりも嬉しい事だ。そして彼と二人だけになれる時をオレは何よりも待ち望んでいた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。サファーさん。」
彼の手をオレは両手で包み込むように握った。あまりこういう場面は慣れていないのか、少しびくりとなってから彼は少し照れ臭そうに微笑む。
「ふふ…ありがとうございます。コンテイジョンさん。」
なにか、余裕があるようにこちらの顔を覗き込む。覗き込んだ彼の顔がとても美しい。なによりも美しいのだ。この世の中に存在しているとは思えないほどに彼は美しい。こんなに近くで彼の顔を見せてくれ、こんな小さく可愛らしいおててを握らせてもらっている。これ以上に幸せな事がこの世にはない。これがオレの人生の中で最も幸せな時になるに違いない。彼はオレより五つも年下で、小さく可愛らしいお人形のような外見がずっと愛しい。抱きしめたいが、手を出してしまうとオレがただの犯罪者になってしまう。想いをぐっと抑えながら、オレは幸福感に延々と浸っていた。暫く経ったあと、オレはようやく手を離す。
「えっと…じゃあスピンオフの内容について…なんですが。」
「正直言っちゃうと…なんでもいいんです。サファーさんの好きにしてもらって構わないんです。誰を書いてほしい…とかもないですし。」
オレがそう告げると、サファーさんが目を丸くした。そりゃあ、なにか指定される気でいたのだろうし、そうなってしまうだろう。
「…いいんですか? 本当に? 好き勝手書いてしまっても構わないんですか?」
「はい。オレはあなたの綺麗事が一切ない、苦しい現実を突きつけてくるような作風が好きなんだ。サファーさんの物語の構成や全てが…オレの漫画とぴったりなんです。」
彼の作風を壊してしまうような事は決してしたくない。リアリティのないどこまでも都合がいい物語よりかは、現実味を帯びていて主人公補正など少しだってない物語の方がオレは好みなのだ。
「…そう言ってくれるととても嬉しいです。どうやら貴方も物語のリアリティを求める性格なのですね…。」
いつも少し無表情気味だが、今回はくすりと微笑んでくれる。その笑顔がただひたすら愛おしい。なんとかそんな想いを押し殺しながら、サファーさんに気づかれぬようにしながら平然を演じながらサファーさんと会話を交わす。
「あら…サファーさんも同じなのですか。それはとても誇らしい事ですね。オレの中で最も素晴らしく憧れている作家はサファーさんですから。」
こちらも通常を保ちながら微笑む。ぐいっ、と口角が上がってしまいそうだが、それを悟らせてはならないと思いつつ会話を楽しむ。
「あ、すみません。話がずれてしまいましてね。それでは…ワタシの好きにしてしまって構わないんですね?」
すん、といきなり真顔になり最終確認らしきものをオレに取ってきた。もちろん、答えはイエスだ。オレが最初は言いだした事なのだから、発言に責任は取らなくてはならないのだ。
「…ありがとうございます。そう言ってくださるととても書きやすいです。」
「じゃあ…解散しますか?」
もう話し合う事が大してないのだ。後は全てサファーさんに任せてしまえばいいのだ。彼の作風を傷つける事態などあってはならない事だから。
「そうですね…あ、ところで…。」
「…なんだ。君だったのか。」
オレの尊敬している人はそう微笑む。覚えていてくれた事がとても嬉しい。そりゃあ彼ぐらいならばストーキングされた事もあるのだろうが、その中でも覚えてくれているというのはこれ以上ない程に嬉しく光栄なのだ。
「覚えてもらっててとっても光栄だよ。嬉しいな。」
「なんだ。以外に落ち着いた口調で話せるじゃないか。」
いつもは少々ハイテンションに話しかけているからだろうか。いつもはもう少し落ち着いているのだが、どうしてもサファーくんを目の前にするとテンションがあがり口調もいつもよりずっと丁寧なものになってしまうのだ。
「作家としてこれからは会うだろうしね…慣れてしまったんだよ。」
そうなのだ。彼と話しているうちにどうしても身近な人物に見えてしまう。サファーくんとずっと話していたおかげで、これからは顔を見ても少しテンションがあがるぐらいに済むだろう。
「その口調は作っているのかい? それとも…それが素かい?」
サファーくんがオレに興味を持ってくれた。興味津々にこちらを見つめてくる。こちらをじいっと観察するその真っ黒で光のない死人のような瞳が愛おしい。出来るだけテンションが上がっていないように演じながらオレは会話のキャッチボールを続ける。
「まさか。演じてるだけだよ。オレのインタビュー映像を見てもらったらきっと分かるよ。」
サファーくんは一瞬だけ呆気にとられたかと思えば、直ぐににっこりとオレに笑いかけてくれる。とても可愛らしい。
「ふふ…そうかい。これからも共に頑張っていこうか。ただの作家同士としてさ。」
「もちろん。それ以外の関係性は求めるのが烏滸がましいさ。ただの追っかけオタク失格になってしまうから。」
出来るだけサファーさんを不快にしないように話す。推しと自分は同じ立場にはいない。推しは神、自分はそこら辺のゴミムシと思っていた方がいいのだ。けらけらと軽く笑い、少し含みを持たせたように「…そうやって一定の立場を守ってくれる人間は好きだよ。」とサファーさんは言う。
「そう言ってくれるとこちらも鼻が高いよ。じゃあ…また次の打ち合わせで会おうか。」
「違う場面で会うかもしれないけれど。」
サファーさんは軽く微笑みながらオレと視線を交わす。
「あ…そういえばなんだが、よかったら次、シェアハウスの人間を一人連れてきていいかな? 顔だけ合わせたくてね…。」
そうサファーさんが笑いかける。シェアハウスの人間とは、誰なのだろうか。とても楽しみだ。そうだ、サファーさんとシェアハウスしている人が来るのだ。なにか、食べ物をやお茶を用意しなければ。
「いいよ。逆に歓迎しておくね。そうだ、お茶菓子を用意しておくね。嫌いなものがあればあるなら教えてくれると嬉しいな。」
「ああ、いいのかい? ならば今回はお言葉に甘えておこう。」
「特に嫌いなものはみんなないよ。好き嫌いはあまりしないんでね。」
こんなに近くであこがれの人と話せ顔を見れるだなんて、オレはどんなに幸せなのだろうか。とてつもないほどの多幸感にオレは包まれている。
「うん。クッキー…用意しておくね。」
今回は張り切ってお茶菓子とお茶を用意する必要がありそうだ。こんなにも素晴らしい機会などないのだから。
オレは今日はとある小説家と打ち合わせがある。オレの漫画のスピンオフを書いてくれと頼み込んだ結果だ。作家の名前は[太字]『アイノ・サファー』[/太字]。オレが唯一尊敬する作家でもある。
「今日はよろしくお願いしますね。コンテイジョンさん。」
目の前にいるのは、オレが最も好きな作家であるサファーさんだ。彼はオレの名を呼ぶ。それが偽名だとしても、尊敬している人に名を呼んでくれるという事は何よりも嬉しい事だ。そして彼と二人だけになれる時をオレは何よりも待ち望んでいた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。サファーさん。」
彼の手をオレは両手で包み込むように握った。あまりこういう場面は慣れていないのか、少しびくりとなってから彼は少し照れ臭そうに微笑む。
「ふふ…ありがとうございます。コンテイジョンさん。」
なにか、余裕があるようにこちらの顔を覗き込む。覗き込んだ彼の顔がとても美しい。なによりも美しいのだ。この世の中に存在しているとは思えないほどに彼は美しい。こんなに近くで彼の顔を見せてくれ、こんな小さく可愛らしいおててを握らせてもらっている。これ以上に幸せな事がこの世にはない。これがオレの人生の中で最も幸せな時になるに違いない。彼はオレより五つも年下で、小さく可愛らしいお人形のような外見がずっと愛しい。抱きしめたいが、手を出してしまうとオレがただの犯罪者になってしまう。想いをぐっと抑えながら、オレは幸福感に延々と浸っていた。暫く経ったあと、オレはようやく手を離す。
「えっと…じゃあスピンオフの内容について…なんですが。」
「正直言っちゃうと…なんでもいいんです。サファーさんの好きにしてもらって構わないんです。誰を書いてほしい…とかもないですし。」
オレがそう告げると、サファーさんが目を丸くした。そりゃあ、なにか指定される気でいたのだろうし、そうなってしまうだろう。
「…いいんですか? 本当に? 好き勝手書いてしまっても構わないんですか?」
「はい。オレはあなたの綺麗事が一切ない、苦しい現実を突きつけてくるような作風が好きなんだ。サファーさんの物語の構成や全てが…オレの漫画とぴったりなんです。」
彼の作風を壊してしまうような事は決してしたくない。リアリティのないどこまでも都合がいい物語よりかは、現実味を帯びていて主人公補正など少しだってない物語の方がオレは好みなのだ。
「…そう言ってくれるととても嬉しいです。どうやら貴方も物語のリアリティを求める性格なのですね…。」
いつも少し無表情気味だが、今回はくすりと微笑んでくれる。その笑顔がただひたすら愛おしい。なんとかそんな想いを押し殺しながら、サファーさんに気づかれぬようにしながら平然を演じながらサファーさんと会話を交わす。
「あら…サファーさんも同じなのですか。それはとても誇らしい事ですね。オレの中で最も素晴らしく憧れている作家はサファーさんですから。」
こちらも通常を保ちながら微笑む。ぐいっ、と口角が上がってしまいそうだが、それを悟らせてはならないと思いつつ会話を楽しむ。
「あ、すみません。話がずれてしまいましてね。それでは…ワタシの好きにしてしまって構わないんですね?」
すん、といきなり真顔になり最終確認らしきものをオレに取ってきた。もちろん、答えはイエスだ。オレが最初は言いだした事なのだから、発言に責任は取らなくてはならないのだ。
「…ありがとうございます。そう言ってくださるととても書きやすいです。」
「じゃあ…解散しますか?」
もう話し合う事が大してないのだ。後は全てサファーさんに任せてしまえばいいのだ。彼の作風を傷つける事態などあってはならない事だから。
「そうですね…あ、ところで…。」
「…なんだ。君だったのか。」
オレの尊敬している人はそう微笑む。覚えていてくれた事がとても嬉しい。そりゃあ彼ぐらいならばストーキングされた事もあるのだろうが、その中でも覚えてくれているというのはこれ以上ない程に嬉しく光栄なのだ。
「覚えてもらっててとっても光栄だよ。嬉しいな。」
「なんだ。以外に落ち着いた口調で話せるじゃないか。」
いつもは少々ハイテンションに話しかけているからだろうか。いつもはもう少し落ち着いているのだが、どうしてもサファーくんを目の前にするとテンションがあがり口調もいつもよりずっと丁寧なものになってしまうのだ。
「作家としてこれからは会うだろうしね…慣れてしまったんだよ。」
そうなのだ。彼と話しているうちにどうしても身近な人物に見えてしまう。サファーくんとずっと話していたおかげで、これからは顔を見ても少しテンションがあがるぐらいに済むだろう。
「その口調は作っているのかい? それとも…それが素かい?」
サファーくんがオレに興味を持ってくれた。興味津々にこちらを見つめてくる。こちらをじいっと観察するその真っ黒で光のない死人のような瞳が愛おしい。出来るだけテンションが上がっていないように演じながらオレは会話のキャッチボールを続ける。
「まさか。演じてるだけだよ。オレのインタビュー映像を見てもらったらきっと分かるよ。」
サファーくんは一瞬だけ呆気にとられたかと思えば、直ぐににっこりとオレに笑いかけてくれる。とても可愛らしい。
「ふふ…そうかい。これからも共に頑張っていこうか。ただの作家同士としてさ。」
「もちろん。それ以外の関係性は求めるのが烏滸がましいさ。ただの追っかけオタク失格になってしまうから。」
出来るだけサファーさんを不快にしないように話す。推しと自分は同じ立場にはいない。推しは神、自分はそこら辺のゴミムシと思っていた方がいいのだ。けらけらと軽く笑い、少し含みを持たせたように「…そうやって一定の立場を守ってくれる人間は好きだよ。」とサファーさんは言う。
「そう言ってくれるとこちらも鼻が高いよ。じゃあ…また次の打ち合わせで会おうか。」
「違う場面で会うかもしれないけれど。」
サファーさんは軽く微笑みながらオレと視線を交わす。
「あ…そういえばなんだが、よかったら次、シェアハウスの人間を一人連れてきていいかな? 顔だけ合わせたくてね…。」
そうサファーさんが笑いかける。シェアハウスの人間とは、誰なのだろうか。とても楽しみだ。そうだ、サファーさんとシェアハウスしている人が来るのだ。なにか、食べ物をやお茶を用意しなければ。
「いいよ。逆に歓迎しておくね。そうだ、お茶菓子を用意しておくね。嫌いなものがあればあるなら教えてくれると嬉しいな。」
「ああ、いいのかい? ならば今回はお言葉に甘えておこう。」
「特に嫌いなものはみんなないよ。好き嫌いはあまりしないんでね。」
こんなに近くであこがれの人と話せ顔を見れるだなんて、オレはどんなに幸せなのだろうか。とてつもないほどの多幸感にオレは包まれている。
「うん。クッキー…用意しておくね。」
今回は張り切ってお茶菓子とお茶を用意する必要がありそうだ。こんなにも素晴らしい機会などないのだから。