二次創作
イカれたメンバーを紹介するぜ!
[漢字]村娘役[/漢字][ふりがな]主人公[/ふりがな]はあなたです。我が家六人に歓迎してもらいましょう!ちなみに今回は出るはずのなかったオリキャラちゃんがいます。その名も…『リノ・ヘイトリッド』ちゃんです。かわいいです。女の子です。
不気味な森に、あなたが一人で迷い込んでいた。外はもう真っ暗。野生動物に襲われるのも時間の問題だろう。歩いていくと、そこには大きな館が。こんこんこん、とあはたは大きな木製のドアを叩いてみる。
あなた「誰か…誰かいませんか~?」
すぐにがちゃり、と大きなドアが開く。そこには執事服を着こなしたくすんだ赤色の髪の男が一人立っていた。くすんだ紫の瞳には光すらなく、瞳孔はとても開いている。だが、少しも気にする事はなく男はあなたに言葉を投げかけた。
「…こんな夜更けに、一人か?」
怪訝そうな瞳であなたを見つめる。そして、ひょこりとメイド服を着ている白い髪でセミロング。そして白い瞳を持つ少女が現れた。男は軽いため息をついてから、しょうがないと言わんばかりの表情であなたを中に招き入れる。
「さあさあ、どうぞ入ってお茶でも召し上がれ♪」
あなたが館に入ってからすぐ飛び出してきたのは、黒髪ツインテールで眼鏡をかけている少年と、黒髪ポニーテールでギザギザとした歯が見えている少年だった。どちらともとても似ている顔立ちをしており、一目見ただけで兄弟だと分かるほどに酷似している。どうやら人形のようで、人間らしさは感じられない。
「Welcome!! Let's sinG!! and, Have a Crazy ♡ Join uS!!」
あなたはとても歓迎されているようで、全員快くあなたを受け入れてくれた。サイドテールの黒髪で黒い瞳を持つ少年は賛成するようにうなずいてから、すぐにあなたに視線を向ける。
「外は暗くて」
赤色に青色のメッシュが入っており色素の薄い黄色の瞳の青年がこくりと頷いてから、ちらっとあなたを見た。
「危険すぎるんじゃないかな。」
そうあなたに告げる。少し微笑んであなたを優しい瞳で見つめている。黒い髪に、編み込みがついているストレートの髪型。そして黒い瞳の身長の高い青年が立っている。そしてあなたにこう言葉を投げかけた。
「そうだね…朝が来るまで」
そして全員が声を合わせてこう叫んだ。
「「「「「「歌って踊って歓迎しましょう!」」」」」」
あなたを置いて、話はどんどんと進んでゆく。
「それではさっそく…。」
くすんだ赤色の髪を持つ青年は気合を入れながらにこにこと笑っている。皆が、あなたを歓迎しているようだ。白い髪にセミロングの少女も楽しそうにきゃっきゃと騒いでいる。彼と彼女があなたのために温かい紅茶を入れてくれた。上品なカップに美味しそうな紅茶が注がれている。
「準備を致しましょう♪」
双子人形はけらけらと喜びながらあなたの周りを走り回っている。あなたが唖然としていても、どんどんと話は進んでゆく。この者達でパーティをする気のようだ。
「OK!!今夜限リハ、皆無礼講」
『舞台セットから 衣装・メイクまで』
『寸分違わず「台本どおり」に!』
とくとく、とグラスに赤ワインが注がれていく。空のグラスこそあるものの、机の上に全員分しかとあった。ワイン瓶に目を向けてみると、赤いガラスのせいでよく分からないが少し残っているようだ。迷い込んでしまっていた虚無感とは一転して、あなたの心は好奇に満ちている。
『ワインをついで乾杯したら』
『始めよう!』
そして全員がグラスを持ち、かん!というガラスとガラスがぶつかる威勢のいい音が館に響いた。今から、楽しい楽しいパーティが始まるのだ。
『今宵 瞬きひとつ、ため息ひとつ、足音ひとつ 間違えられない!』
『完璧すぎて怪しいぐらいに 狂った舞台を届けましょう そして…』
『素晴らしい!』『…もっと』『たまらなぁい!』『…もっと!』『シビれるぅ!』『もっと称えて頂戴!!』
『五臓六腑まで響いて止まない』
『拍手の準備はよろしいか?』
楽しかった宴が終わり夜が明けると…。
「大変♪いつの間にやら…。」
白い髪にセミロングの少女があまり大変そうには思っていない声でそう叫ぶ。ざーざーと外は雨に降られており、満月が雨雲に隠されさらに館が不気味になってしまっている。
「アノ娘が…」
不思議そうに黒髪ツインテールの少年人形が辺りを見渡す。そしてもう片割れの黒髪ポニーテールの少年人形が同じ動作をしながら言葉を発する。
「何処ニモ…」
「「「「「「いない…!いない?!いないいない!」」」」」」
この場にいる全員が声を合わせて言った。そう。あなたはどこかにふらふらと行ってしまったのだ。あなたを半分保護している身である彼彼女らは、慌ててあなたを探している。そして、何かに気づいたようにハッとし赤い髪に青のメッシュが入っている青年が叫んだ。
「ねえ…耳を澄まして?」
その言葉の言う通りにしてみると、なにかを叩く音が微かに聴こえてくる。どこから聴こえてくるのは分からないが、何かを焦って叩くような音がただひたすらにそこにあった。そして、黒髪ロングの青年が腰に手を当てて悩みこんだ。
「ドンドンと…不思議な音…?」
くすんだ赤色の髪を揺らしながら、執事は軽く頬に手を添える。
「一体、どこから聴こえてくるのでしょうか?」
だが、唯一焦っていないどころかこの状況を楽しんでいるのはあの双子人形達だ。少しも慌てている様子を見せておらず、逆にこの状況を楽しんでいるかのようにはしゃいで騒いでいる。
「Weke uP!!Let's thinK!! and, To the nineS♡ Join uS!!」
だが、あなたがいなくとも物語は淡々と進んでゆく。
「あら!なんてことでしょう♪」
白い髪にセミロングの少女が相変わらずの声色で言った。くすんだ赤い髪を持つ青年がぼーっとそれを見つめている。
「次のPagEが…。」
「ナーイ!」
双子人形達がきゃいきゃいと危機感がないかのように二人で声を合わせる。この物語を紡ぐ要因となる台本の次のページが、破られたかのようにそこだけなくなってしまっていたのだ。これでは物語が進められない。
「誰が盗んだのかな…」
不安そうに赤い髪に青のメッシュが入っている青年が破れてしまっている台本を見つめる。そして、また愉快そうに双子人形達がきゃいきゃいと笑って走り回っている。
「困ッタ!?困ッタ!!AhAhAhAhAhAhAhA!!!!」
だが、あまり深刻そうには見えず雰囲気も重いものではない。ただただ彼彼女らを観察していると、次のページがなくなってしまった、という感情だけがそこにあるように見えてしまう。
「台本がねェなら…」
少し堅苦しそうに眉をひそめながら、黒髪ロングの青年は呟く。
「先に進めないね!」
黒髪サイドテールの青年は唇を尖らせて、指で小さな罰点を顎の下で作った。八の字眉毛にし、誰も彼も困ってはいるようだが慌てふためくほどではないようだ。そして、黒髪ツインテールの青年は瞳孔を♡に、黒髪ポニーテールの青年は瞳孔を星型に変え、人形らしく同じようなポーズをとりながら彼らはこう微笑んだ。
「OK!!皆、皆デ、PagE、探シマショウ!!」
双子人形の提案に皆は乗り、そのなくなってしまったPagEを探し始める。だが、皆の心に残る疑問はこうだ。『いったい誰が何のために未来のPagEを盗んだろうか。』と。誰もが皆、あなたを疑っている!
『今宵 時間は進む 舞台は進む』
台本がなく、これでは前に進めないのだ。時は止まり舞台は中断されたまま。これでは、完璧な舞台を演じる事など出来ない。舞台を続けるために、なくなってしまったPagEを探している。
『【時計の針】を置き去りにして』
『刻まれぬまま 屠られ眠った』
『本当の【アナタ】はどこにいる…? そして…』
『つ・ぎのPagEには True EnDには』
『きっと【何か】が足りないのでしょう…』
『考えたって見つからないなら』
『黙って歯車廻しましょう』
そして、あなたは見つからないまま彼彼女らは皆で集まり会議を始める。
「盗まれた紙は…」
くすんだ赤い髪を持つ青年が、顎に手を当てて考え込む。淡々と薄暗い雰囲気が誰の間にも渦巻いている。
あなた「鋭く尖る【短針】は…」
あなたはどんどんと音をしている場所を探っていると、とある扉を見つけてしまった。そこを開けると…
「何処にあるのでしょう?」
うーん、と考え込むようにメイドは顎に人差し指を当てる。珍しく少し小難しそうな顔をし悩みこんでいた。
あなた「一体、【何】を刻めばいい?」
重い扉を開けると、そこには地下へと続く謎の階段が広がっていた。どんどんと鳴る音はどうやらこの下から響いているらしい。
「Hurry HurrY!!」
黒髪ポニーテールの少年は相変わらず、余裕そうに微笑んでいる。こんお状況を楽しんでいるかのようだ。こんな事態だというのに、とても飄々としている。
あなた「秘密の地下へ…」
こつこつこつ、と硬い階段をあなたは踏みしめる。階段を降りるごとに、冷たい空気があなたを覆った。それに伴い、どんどんと響く音もより鮮明に聴こえてくる。
「あっちへ?こっちへ?」
黒髪ロングの青年が腕を交差させて指差す。威風堂々としており、少しも表情を変えず淡々と彼は言葉を発した。
あなた「音のする方へ…」
やはり音は地下から来ているようだ。段々と大きくなる音と比例してあなたの不安も大きくなりつつある。だが、もう引き返せない。その音の正体を暴かなければあなたは戻れないのだ。
「ネエ、怪シイ手紙ガ」
黒髪ポニーテールの青年が、手に謎の手紙を持っている。それを机に彼は落とした。その手紙の封筒は薄汚れており、怪しげなオーラを放っている。
あなた「棺の中に…」
あなたが地下室へ到着すると、そこには自分の身長ほどで十字架が刻まれている棺がぽつんと一人で鎮座していた。どんどんという不安をあおるような音はこの棺から聴こえてきているのだ。
「落チテイタノデス。」
双子人形が声を合わせて片言で喋る。二人は毅然としている態度を未だ保っていた。双子の片割れである黒髪ツインテールの青年はまだまだ笑みを浮かべている。
あなた「…」
あなたはこの棺を開けるか開けないかで悩んでいた。鳴り響いているどんどんという音が不安を増幅させてくる。つうっ、と冷や汗があなたの頬を伝って降りていった。
「それはあの娘が持ってた…!」
赤い髪に青のメッシュが入っている青年は口を手で押さえる。驚いたかのように唇を触った。そして、机の上に差し出された怪しげな手紙に視線をやる。
あなた「それぞれの【針】で…?」
戦慄しつつあなたは何かがいるであろう棺を見つめる。恐怖だけがなによりも先走っていった。
「手紙の中身は…?」
怪訝そうに黒髪サイドテールの青年はその手紙に視線を向けている。その薄汚い封筒の中には何が入っているのか好奇心と不安が混じったような瞳でぼーっとそれを見つめていた。
あなた「正しく刻まないと…?」
あなたの脳内であの短針が思い浮かぶ。あの時計の中にある短針があ、脳内でずっと主張している。どうすればいいのか分からないまま、時だけが過ぎていった。
「コッソリ開ケルト…」
双子人形が声を合わせて言う。そして、白い髪でセミロングの少女が薄汚れた封筒を開けると…
あなた「答えは…この中に…?」
がたがた揺れるそれをぼーっとあなたは見ている。今から解明されるべき謎がこの棺の中に眠っているのだ。
「「「「「「ぴったりSizEの白い紙!」」」」」」
そこには、真っ白で綺麗な紙が一枚入っている。破れた台本のページにぴったりだ。これで物語を進められるだろう。
あなた「…みーっつけた」
あなたは怪しく微笑んだ。
『時間を刻み 舞台を進め』
手紙の中に入っていたそれは白く輝き勝手に浮き上がったあと、台本と合わさるとともにその真っ白な紙にはさらさらと勝手に台本が書き上げられたのだ。
『【狂った時】を、戻して戻そう』
『完璧すぎて怪しいぐらいに』
『狂ったEnDを届けましょう!! そして…』
あなたは異変を感じ階段を駆け上る。青白い光が扉の隙間嘉新漏れで始めている。手には短針を抱えながら。
『素晴らしい!』『もっと』『たまらなぁい!』『もっと!』『シビれるぅ!』『夜を、叶えて頂戴!』
『待ち焦がれてたEnDは目前!』
『心の準備はよろしいか?』
あなた「いいえ!ちょっと待って…!ねえ、ちゃんとよく見て?」
あなた「【正しい時】は進んでいません!」
勝手に合わさった台本は、勝手にばらばらと紙が暴れながら浮き上がっていく。さらに明るく輝きながら空中へと舞い上がる。
あなた「次のページは見つかっていない…」
あなた「何故なら、手紙はEndinG」
『やがて 時間は進む 舞台は進む』
『EndroLLまで一足飛びに』
あなたが階段を上りきると、そこには珍しく慌てている彼彼女らがいる。あんぐりと白い髪でセミロングの少女は口を開けており、紙が飛び交っている。世界が崩壊してしまったのだろう。
『キャスト、舞台を全てを置き去り』
『白紙はBaDに染まるでしょう だって…』
そして、ワインの瓶が割れる音が辺りに響いた。そのワインが舞っている真っ白な紙にびしゃりとかかる。
『「白紙」じゃ拍手は貰えない… ならば…!』
あなたは皆に手を伸ばす。だが、時すでに遅し。もう助けられないのだ。もう一度この物語を繰り返すしかないのだ。
『気付いたところで時・間・切・れ・で』
『これにておしまい♡』
「また今夜!」
ばらばらと台本が遡る。そして、その台本のタイトルは『Bad End』。そして副題は『Twilight ∞ nighT』。あなたはまた救えなかったのだ。また今夜、彼彼女らと出会う事になるだろう。
不気味な森に、あなたが一人で迷い込んでいた。外はもう真っ暗。野生動物に襲われるのも時間の問題だろう。歩いていくと、そこには大きな館が。こんこんこん、とあはたは大きな木製のドアを叩いてみる。
あなた「誰か…誰かいませんか~?」
すぐにがちゃり、と大きなドアが開く。そこには執事服を着こなしたくすんだ赤色の髪の男が一人立っていた。くすんだ紫の瞳には光すらなく、瞳孔はとても開いている。だが、少しも気にする事はなく男はあなたに言葉を投げかけた。
「…こんな夜更けに、一人か?」
怪訝そうな瞳であなたを見つめる。そして、ひょこりとメイド服を着ている白い髪でセミロング。そして白い瞳を持つ少女が現れた。男は軽いため息をついてから、しょうがないと言わんばかりの表情であなたを中に招き入れる。
「さあさあ、どうぞ入ってお茶でも召し上がれ♪」
あなたが館に入ってからすぐ飛び出してきたのは、黒髪ツインテールで眼鏡をかけている少年と、黒髪ポニーテールでギザギザとした歯が見えている少年だった。どちらともとても似ている顔立ちをしており、一目見ただけで兄弟だと分かるほどに酷似している。どうやら人形のようで、人間らしさは感じられない。
「Welcome!! Let's sinG!! and, Have a Crazy ♡ Join uS!!」
あなたはとても歓迎されているようで、全員快くあなたを受け入れてくれた。サイドテールの黒髪で黒い瞳を持つ少年は賛成するようにうなずいてから、すぐにあなたに視線を向ける。
「外は暗くて」
赤色に青色のメッシュが入っており色素の薄い黄色の瞳の青年がこくりと頷いてから、ちらっとあなたを見た。
「危険すぎるんじゃないかな。」
そうあなたに告げる。少し微笑んであなたを優しい瞳で見つめている。黒い髪に、編み込みがついているストレートの髪型。そして黒い瞳の身長の高い青年が立っている。そしてあなたにこう言葉を投げかけた。
「そうだね…朝が来るまで」
そして全員が声を合わせてこう叫んだ。
「「「「「「歌って踊って歓迎しましょう!」」」」」」
あなたを置いて、話はどんどんと進んでゆく。
「それではさっそく…。」
くすんだ赤色の髪を持つ青年は気合を入れながらにこにこと笑っている。皆が、あなたを歓迎しているようだ。白い髪にセミロングの少女も楽しそうにきゃっきゃと騒いでいる。彼と彼女があなたのために温かい紅茶を入れてくれた。上品なカップに美味しそうな紅茶が注がれている。
「準備を致しましょう♪」
双子人形はけらけらと喜びながらあなたの周りを走り回っている。あなたが唖然としていても、どんどんと話は進んでゆく。この者達でパーティをする気のようだ。
「OK!!今夜限リハ、皆無礼講」
『舞台セットから 衣装・メイクまで』
『寸分違わず「台本どおり」に!』
とくとく、とグラスに赤ワインが注がれていく。空のグラスこそあるものの、机の上に全員分しかとあった。ワイン瓶に目を向けてみると、赤いガラスのせいでよく分からないが少し残っているようだ。迷い込んでしまっていた虚無感とは一転して、あなたの心は好奇に満ちている。
『ワインをついで乾杯したら』
『始めよう!』
そして全員がグラスを持ち、かん!というガラスとガラスがぶつかる威勢のいい音が館に響いた。今から、楽しい楽しいパーティが始まるのだ。
『今宵 瞬きひとつ、ため息ひとつ、足音ひとつ 間違えられない!』
『完璧すぎて怪しいぐらいに 狂った舞台を届けましょう そして…』
『素晴らしい!』『…もっと』『たまらなぁい!』『…もっと!』『シビれるぅ!』『もっと称えて頂戴!!』
『五臓六腑まで響いて止まない』
『拍手の準備はよろしいか?』
楽しかった宴が終わり夜が明けると…。
「大変♪いつの間にやら…。」
白い髪にセミロングの少女があまり大変そうには思っていない声でそう叫ぶ。ざーざーと外は雨に降られており、満月が雨雲に隠されさらに館が不気味になってしまっている。
「アノ娘が…」
不思議そうに黒髪ツインテールの少年人形が辺りを見渡す。そしてもう片割れの黒髪ポニーテールの少年人形が同じ動作をしながら言葉を発する。
「何処ニモ…」
「「「「「「いない…!いない?!いないいない!」」」」」」
この場にいる全員が声を合わせて言った。そう。あなたはどこかにふらふらと行ってしまったのだ。あなたを半分保護している身である彼彼女らは、慌ててあなたを探している。そして、何かに気づいたようにハッとし赤い髪に青のメッシュが入っている青年が叫んだ。
「ねえ…耳を澄まして?」
その言葉の言う通りにしてみると、なにかを叩く音が微かに聴こえてくる。どこから聴こえてくるのは分からないが、何かを焦って叩くような音がただひたすらにそこにあった。そして、黒髪ロングの青年が腰に手を当てて悩みこんだ。
「ドンドンと…不思議な音…?」
くすんだ赤色の髪を揺らしながら、執事は軽く頬に手を添える。
「一体、どこから聴こえてくるのでしょうか?」
だが、唯一焦っていないどころかこの状況を楽しんでいるのはあの双子人形達だ。少しも慌てている様子を見せておらず、逆にこの状況を楽しんでいるかのようにはしゃいで騒いでいる。
「Weke uP!!Let's thinK!! and, To the nineS♡ Join uS!!」
だが、あなたがいなくとも物語は淡々と進んでゆく。
「あら!なんてことでしょう♪」
白い髪にセミロングの少女が相変わらずの声色で言った。くすんだ赤い髪を持つ青年がぼーっとそれを見つめている。
「次のPagEが…。」
「ナーイ!」
双子人形達がきゃいきゃいと危機感がないかのように二人で声を合わせる。この物語を紡ぐ要因となる台本の次のページが、破られたかのようにそこだけなくなってしまっていたのだ。これでは物語が進められない。
「誰が盗んだのかな…」
不安そうに赤い髪に青のメッシュが入っている青年が破れてしまっている台本を見つめる。そして、また愉快そうに双子人形達がきゃいきゃいと笑って走り回っている。
「困ッタ!?困ッタ!!AhAhAhAhAhAhAhA!!!!」
だが、あまり深刻そうには見えず雰囲気も重いものではない。ただただ彼彼女らを観察していると、次のページがなくなってしまった、という感情だけがそこにあるように見えてしまう。
「台本がねェなら…」
少し堅苦しそうに眉をひそめながら、黒髪ロングの青年は呟く。
「先に進めないね!」
黒髪サイドテールの青年は唇を尖らせて、指で小さな罰点を顎の下で作った。八の字眉毛にし、誰も彼も困ってはいるようだが慌てふためくほどではないようだ。そして、黒髪ツインテールの青年は瞳孔を♡に、黒髪ポニーテールの青年は瞳孔を星型に変え、人形らしく同じようなポーズをとりながら彼らはこう微笑んだ。
「OK!!皆、皆デ、PagE、探シマショウ!!」
双子人形の提案に皆は乗り、そのなくなってしまったPagEを探し始める。だが、皆の心に残る疑問はこうだ。『いったい誰が何のために未来のPagEを盗んだろうか。』と。誰もが皆、あなたを疑っている!
『今宵 時間は進む 舞台は進む』
台本がなく、これでは前に進めないのだ。時は止まり舞台は中断されたまま。これでは、完璧な舞台を演じる事など出来ない。舞台を続けるために、なくなってしまったPagEを探している。
『【時計の針】を置き去りにして』
『刻まれぬまま 屠られ眠った』
『本当の【アナタ】はどこにいる…? そして…』
『つ・ぎのPagEには True EnDには』
『きっと【何か】が足りないのでしょう…』
『考えたって見つからないなら』
『黙って歯車廻しましょう』
そして、あなたは見つからないまま彼彼女らは皆で集まり会議を始める。
「盗まれた紙は…」
くすんだ赤い髪を持つ青年が、顎に手を当てて考え込む。淡々と薄暗い雰囲気が誰の間にも渦巻いている。
あなた「鋭く尖る【短針】は…」
あなたはどんどんと音をしている場所を探っていると、とある扉を見つけてしまった。そこを開けると…
「何処にあるのでしょう?」
うーん、と考え込むようにメイドは顎に人差し指を当てる。珍しく少し小難しそうな顔をし悩みこんでいた。
あなた「一体、【何】を刻めばいい?」
重い扉を開けると、そこには地下へと続く謎の階段が広がっていた。どんどんと鳴る音はどうやらこの下から響いているらしい。
「Hurry HurrY!!」
黒髪ポニーテールの少年は相変わらず、余裕そうに微笑んでいる。こんお状況を楽しんでいるかのようだ。こんな事態だというのに、とても飄々としている。
あなた「秘密の地下へ…」
こつこつこつ、と硬い階段をあなたは踏みしめる。階段を降りるごとに、冷たい空気があなたを覆った。それに伴い、どんどんと響く音もより鮮明に聴こえてくる。
「あっちへ?こっちへ?」
黒髪ロングの青年が腕を交差させて指差す。威風堂々としており、少しも表情を変えず淡々と彼は言葉を発した。
あなた「音のする方へ…」
やはり音は地下から来ているようだ。段々と大きくなる音と比例してあなたの不安も大きくなりつつある。だが、もう引き返せない。その音の正体を暴かなければあなたは戻れないのだ。
「ネエ、怪シイ手紙ガ」
黒髪ポニーテールの青年が、手に謎の手紙を持っている。それを机に彼は落とした。その手紙の封筒は薄汚れており、怪しげなオーラを放っている。
あなた「棺の中に…」
あなたが地下室へ到着すると、そこには自分の身長ほどで十字架が刻まれている棺がぽつんと一人で鎮座していた。どんどんという不安をあおるような音はこの棺から聴こえてきているのだ。
「落チテイタノデス。」
双子人形が声を合わせて片言で喋る。二人は毅然としている態度を未だ保っていた。双子の片割れである黒髪ツインテールの青年はまだまだ笑みを浮かべている。
あなた「…」
あなたはこの棺を開けるか開けないかで悩んでいた。鳴り響いているどんどんという音が不安を増幅させてくる。つうっ、と冷や汗があなたの頬を伝って降りていった。
「それはあの娘が持ってた…!」
赤い髪に青のメッシュが入っている青年は口を手で押さえる。驚いたかのように唇を触った。そして、机の上に差し出された怪しげな手紙に視線をやる。
あなた「それぞれの【針】で…?」
戦慄しつつあなたは何かがいるであろう棺を見つめる。恐怖だけがなによりも先走っていった。
「手紙の中身は…?」
怪訝そうに黒髪サイドテールの青年はその手紙に視線を向けている。その薄汚い封筒の中には何が入っているのか好奇心と不安が混じったような瞳でぼーっとそれを見つめていた。
あなた「正しく刻まないと…?」
あなたの脳内であの短針が思い浮かぶ。あの時計の中にある短針があ、脳内でずっと主張している。どうすればいいのか分からないまま、時だけが過ぎていった。
「コッソリ開ケルト…」
双子人形が声を合わせて言う。そして、白い髪でセミロングの少女が薄汚れた封筒を開けると…
あなた「答えは…この中に…?」
がたがた揺れるそれをぼーっとあなたは見ている。今から解明されるべき謎がこの棺の中に眠っているのだ。
「「「「「「ぴったりSizEの白い紙!」」」」」」
そこには、真っ白で綺麗な紙が一枚入っている。破れた台本のページにぴったりだ。これで物語を進められるだろう。
あなた「…みーっつけた」
あなたは怪しく微笑んだ。
『時間を刻み 舞台を進め』
手紙の中に入っていたそれは白く輝き勝手に浮き上がったあと、台本と合わさるとともにその真っ白な紙にはさらさらと勝手に台本が書き上げられたのだ。
『【狂った時】を、戻して戻そう』
『完璧すぎて怪しいぐらいに』
『狂ったEnDを届けましょう!! そして…』
あなたは異変を感じ階段を駆け上る。青白い光が扉の隙間嘉新漏れで始めている。手には短針を抱えながら。
『素晴らしい!』『もっと』『たまらなぁい!』『もっと!』『シビれるぅ!』『夜を、叶えて頂戴!』
『待ち焦がれてたEnDは目前!』
『心の準備はよろしいか?』
あなた「いいえ!ちょっと待って…!ねえ、ちゃんとよく見て?」
あなた「【正しい時】は進んでいません!」
勝手に合わさった台本は、勝手にばらばらと紙が暴れながら浮き上がっていく。さらに明るく輝きながら空中へと舞い上がる。
あなた「次のページは見つかっていない…」
あなた「何故なら、手紙はEndinG」
『やがて 時間は進む 舞台は進む』
『EndroLLまで一足飛びに』
あなたが階段を上りきると、そこには珍しく慌てている彼彼女らがいる。あんぐりと白い髪でセミロングの少女は口を開けており、紙が飛び交っている。世界が崩壊してしまったのだろう。
『キャスト、舞台を全てを置き去り』
『白紙はBaDに染まるでしょう だって…』
そして、ワインの瓶が割れる音が辺りに響いた。そのワインが舞っている真っ白な紙にびしゃりとかかる。
『「白紙」じゃ拍手は貰えない… ならば…!』
あなたは皆に手を伸ばす。だが、時すでに遅し。もう助けられないのだ。もう一度この物語を繰り返すしかないのだ。
『気付いたところで時・間・切・れ・で』
『これにておしまい♡』
「また今夜!」
ばらばらと台本が遡る。そして、その台本のタイトルは『Bad End』。そして副題は『Twilight ∞ nighT』。あなたはまた救えなかったのだ。また今夜、彼彼女らと出会う事になるだろう。