気分が悪い…最悪だ。


それはあいつらのせいかな。
ふと気が付くと涙が溢れ出してきている。
そんなことは日常のひとつに過ぎない。

…私ってなんで産まれてきたの...！？産まなくても良いじゃない。好きで産まれた訳じゃないのに…私なんか…いなくても良いのに…
そんな言葉を口にした。
彼女を変えてしまったのは誰だったのだろうか。
……私に辛い思いをさせたあの人を…！辛い目に合わせたい…、！
そんな浅はかな願い、叶うわけも無い。だけどあの人に歯向かいたい。
だから逃げよう…！！


「ねぇ、君のお母さんって素敵だよね羨ましいなぁ」
「お前のお母さんすげぇなこんなことできるのか…！？羨ましい」
「お父さん、お仕事出来そうな素敵な方ね。羨ましいわ」
…うるさいな！！
羨ましいって何！？それが愛情なの！？愛ってなに！？
もうわからないよ…！！分からないの…！
そんな気持ちを抱えながら、彼女はたった30分の眠りに着いた。
好きでしてる訳では無い。寝れないのだ。
その間はスマートフォンを触って過ごしている。

この間ふとネットニュースで見掛けたいわゆる“トー横“という場所で過ごしている子達のことが頭から離れない。
みんな私と同じような境遇らしい。なのにみんな楽しそうな笑みを浮かべている。
…ここに行けば…私も幸せに…楽しく過ごせるのかな…
ｰそんな一欠片の小さな思いに彼女は身を委ねるｰ