散ったラムネのびんの中
#1
あの夏の光
~自己紹介~
海風遥 中学1年生。夏ととは小学生からの親友。翔のことが好き。中学受験に失敗した。
水穂夏 中学1年生。篠山かいと付き合っている。結構ラブラブらしい。
灯えりか 中学1年生。小学校時代、不登校だった時期がある。
空乃翔 中学1年生。ゲーマー。意外と優しい一面もあり、女子からモテてる。
篠山かい 中学1年生。いろいろな女子と仲がいい。空気が読める。
浅川ゆいあ 中学1年生。遥の恋のライバル。
~本編~
今、遥はイライラしている。いや、「最近ずっとイライラしている。」と言ったほうが正確かもしれない。いわゆる「反抗期」というやつだ。しかし、今イライラしているのにはしっかりとした理由がある。
翔とせっかくいい感じにしゃべっていたのにゆいあが雰囲気をぶち壊すようなことを言ってきた。それも、遥の傷に塩を塗りたくるようなことを。一部始終をお聞かせしよう。
「今日みんなで遊ばない?」
「いいね!!」
「だれさそう?」
「どうしようゕっわあ!びっくりしたあ、、、」
「びっくりした?あ!翔もいるじゃん!あ、ねね!知ってる?遥って、中学受験失敗して、仕方なくこの学校かよってんだよねw可哀想っw」
というところだ。中学受験を失敗する子だなんて、そう少なくはない。しかし、本人にとっては、大分ダメージを受けて、中々立ち直れないことだ。遥だって先月、6月のはじめにようやく吹っ切れた。吹っ切れたというよりか、「それ」や、「あれ」に対する感情という物を捨てた。考えないようにした。なのに最悪だ。でも、翔は笑わずに、少し驚きながらもかばってくれた。最後の希望だ。
こんな最悪の日は、友達と遊んで気を紛らすに限る。夏とかい、えりか、そして翔を集めて、遊ぶことにした。ため息は絶えないけど。
放課後、学校近くのクルミ公園で集合した。次々と皆が集まってくる。全員が集まったところで、最近の状況報告がが始まった。夏は、家族が夏風邪をひいていること。かいとえりかは、思春期のこと。そして遥と翔はゆなのあの一件。だがしかし、遥が一番恐れ、できるだけ触れたくない話にたどり着いてしまった。中学受験のことだ。そのことは小学校6年生時代の担任にしか話してなかったはずだ。なのになぜ、ゆなが知っているのか。それは置いといておくとして、何から話そう。遥の頭の中は大混乱のパレードだった。少しずつ話していくしかない。
それから遥は、中学受験に失敗したこと、つい最近吹っ切れたこと、そのことに関しての一切の感情という物を捨てたこと。これ以上は話せないというところまで話すと、自然と涙が出てきた。まるで溢れてくるラムネのように涙が出てきた。感情は捨てたはずなのに。悔しさとか、悲しさとか、無力さとか、そういう感情は捨ててしまったはずなのに。意味が分からずただただ泣いた。ラムネのびんが落ちて割れて散ったみたいに、感情と感情の隙間で爆発し、ただただ泣いた。
その時だった。ラムネのびんの中のビー玉みたいな、でもビー玉じゃない何かが、遥の中を転がって黒い感情を洗ってった。すると、ぐちょぐちょだった目の前は晴れて、世界が変わった。今度も何が起きているか分からなかったけれど、悪い気分じゃなかった。
「大丈夫だよ。」
だれかが言う。そんな気がした。他の皆も口々にはげましてくれる。
全て、うまくいく。全てじゃないかもしれないけど。それでも。うまくいくよ。
不思議な体験をしたが、その日、その夏から、遥はまた前向きに進んでいった。
海風遥 中学1年生。夏ととは小学生からの親友。翔のことが好き。中学受験に失敗した。
水穂夏 中学1年生。篠山かいと付き合っている。結構ラブラブらしい。
灯えりか 中学1年生。小学校時代、不登校だった時期がある。
空乃翔 中学1年生。ゲーマー。意外と優しい一面もあり、女子からモテてる。
篠山かい 中学1年生。いろいろな女子と仲がいい。空気が読める。
浅川ゆいあ 中学1年生。遥の恋のライバル。
~本編~
今、遥はイライラしている。いや、「最近ずっとイライラしている。」と言ったほうが正確かもしれない。いわゆる「反抗期」というやつだ。しかし、今イライラしているのにはしっかりとした理由がある。
翔とせっかくいい感じにしゃべっていたのにゆいあが雰囲気をぶち壊すようなことを言ってきた。それも、遥の傷に塩を塗りたくるようなことを。一部始終をお聞かせしよう。
「今日みんなで遊ばない?」
「いいね!!」
「だれさそう?」
「どうしようゕっわあ!びっくりしたあ、、、」
「びっくりした?あ!翔もいるじゃん!あ、ねね!知ってる?遥って、中学受験失敗して、仕方なくこの学校かよってんだよねw可哀想っw」
というところだ。中学受験を失敗する子だなんて、そう少なくはない。しかし、本人にとっては、大分ダメージを受けて、中々立ち直れないことだ。遥だって先月、6月のはじめにようやく吹っ切れた。吹っ切れたというよりか、「それ」や、「あれ」に対する感情という物を捨てた。考えないようにした。なのに最悪だ。でも、翔は笑わずに、少し驚きながらもかばってくれた。最後の希望だ。
こんな最悪の日は、友達と遊んで気を紛らすに限る。夏とかい、えりか、そして翔を集めて、遊ぶことにした。ため息は絶えないけど。
放課後、学校近くのクルミ公園で集合した。次々と皆が集まってくる。全員が集まったところで、最近の状況報告がが始まった。夏は、家族が夏風邪をひいていること。かいとえりかは、思春期のこと。そして遥と翔はゆなのあの一件。だがしかし、遥が一番恐れ、できるだけ触れたくない話にたどり着いてしまった。中学受験のことだ。そのことは小学校6年生時代の担任にしか話してなかったはずだ。なのになぜ、ゆなが知っているのか。それは置いといておくとして、何から話そう。遥の頭の中は大混乱のパレードだった。少しずつ話していくしかない。
それから遥は、中学受験に失敗したこと、つい最近吹っ切れたこと、そのことに関しての一切の感情という物を捨てたこと。これ以上は話せないというところまで話すと、自然と涙が出てきた。まるで溢れてくるラムネのように涙が出てきた。感情は捨てたはずなのに。悔しさとか、悲しさとか、無力さとか、そういう感情は捨ててしまったはずなのに。意味が分からずただただ泣いた。ラムネのびんが落ちて割れて散ったみたいに、感情と感情の隙間で爆発し、ただただ泣いた。
その時だった。ラムネのびんの中のビー玉みたいな、でもビー玉じゃない何かが、遥の中を転がって黒い感情を洗ってった。すると、ぐちょぐちょだった目の前は晴れて、世界が変わった。今度も何が起きているか分からなかったけれど、悪い気分じゃなかった。
「大丈夫だよ。」
だれかが言う。そんな気がした。他の皆も口々にはげましてくれる。
全て、うまくいく。全てじゃないかもしれないけど。それでも。うまくいくよ。
不思議な体験をしたが、その日、その夏から、遥はまた前向きに進んでいった。
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