大嫌いなはずだった。《前編》《後編》
私には嫌いな人がいる。その人物とは、私の前の席にいる「二口堅治」って野郎
私がこいつを嫌いな理由をご説明しよう。まず2年になってから同じクラスで、「顔面偏差値高いな」って、す こ し見てたら
「なに?俺の顔ジロジロ見ないでくれる?」
とか言われて、そこからが始まりでしたね。
そこからバカにするわ、自慢するわ.....ほんっと嫌いです
あとついでに言うとこいつ1ヶ月に2回か、3回、違う女の子連れてるからな?もう、「チャラ・チャラ男」になってしまえ。
まぁ、それでも良いところもあるので余計ムカつく
そんなことを考えていたらあいつが来た
「●●、そんな眉間にシワ寄せてると取れなくなるぞ?」
『うっせ、どっか行ってしまえ』
この男は嫌味しか言えないのか
「.......あー、あの、さ」
『なに』
なんか途切れ途切れだな、二口じゃないみたい
そして、少し顔を赤くして目の前の男は言った
「あー、土曜スタメン取っから来てくんね.....?」
いや、私
『.....?行くつもりだったけど』
「は.....チッ 早く言えよ.....」
なんなんだこいつ!さっきまで素直な反応してんなって思ったら、通常運転か!
まぁ、でも
『私が行くんだから、ちゃんとスタメン取ってよね!応援してるからっ!』
一方的に二口に告げると、二口はポカンとした後に顔を手で隠してた
少し恥ずかしかった。その後の授業なんて頭に入ってこなかった。
いつもは後ろを向いてくる二口も、今日は向いてこなかった。
でもありがたかった。後ろを向いてきてもまともに話せる気がしなかったから
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