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能力屋の魔女

#6

魔女の店5 死刑囚メイラ2

「で? その死刑囚と私のお店に何が関係あるのかしら?」
本当に嫌な予感しかしないのだけれど。
「君に、その死刑囚を捕まえてほしいんだ。」
……ちょっと、状況を整理しよう。
アイカイックがやってきて、死刑囚メイラが脱獄したことを伝えた。
そして、捕まえてほしいと言った。
「……なんで?」
人生にこれほど、なんでと思ったことなどない。
「いやー死刑囚をみすみす脱獄させた魔法警察なんか頼りにならないし、このことまだ、報道してないからさー下手に動けないしー。それに、相手はあのメイラだからね。弱い魔法使いは、無駄死にするだけだよ。」
見目麗しい王子様は、相当お怒りのようだった。
「そんなわけでお願いするんだけど。」
「いや、私だって、攻撃魔法は得意じゃないんだけど。」
「実は魔法使いメイラは、時間魔法を使えるんだ。」
「⁉ 本当なの⁉」
「ああ。君なら、コピーすることも奪うこともできるだろう?」

(ふふふっ これは良い楽しみができたわ。)
私の固有魔法は、他に人の能力や魔法をコピーしたり奪うことができるというもの。
それこそが、能力屋のからくり、
もちろん勝手に奪ったりはしない。
ちゃんと、本人に了承を得てから、コピーさせてもらうのが一般的だけれど、コピーの場合魔力の濃度が低いから、低い能力でしか使うことができない。
だが、死刑囚からなら、奪ってもいいしそれに時間魔法だ。
時間魔法は、高度な技術を要する上に、魔力量も桁違いなので、魔法使いならだれでもうらやむ魔法。
(それも拝ませてもらうなんて……!)
マリアージュは、憂鬱な学校から、「今日は楽しい遠足だぞ。」と言われた気分だった。
しかし、能力屋の魔女はアイカイックにはまって、まんまと、面倒ごとに片足を突っ込んでいることに気が付かなかった。
















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2024/06/09 17:42

暁月 ID:≫4pzgoH6Ttog9I
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