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この小説はオリ主やオリ主と関係を持っているオリキャラが登場します。苦手な方はお気をつけください!

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ギャンブラー、あなたに賭けます。

#58

#58 疎外

「大丈夫かい?気分が優れなかったり…」
「あぁ…。そ、それなら…大丈夫です」
正直なことを言うと、毒の作用や恐怖で気分が優れないというより、緊張のしすぎで、気分がおかしい事にはなっていた。だがまぁ、そんな事言わなくても、なんら影響などはしないだろう。
「…アレヴァーナ」
「はい」
突然、彼がそう言う。私と彼の顔の距離は、かなり近いので、声が間近に聞こえてくる。
「どうして、君たちは…。こんな所に?あの男と、関係があったようにも思えなかったし…」
アベンチュリンさんから尋ねられた事は、正直、答えようがなかった。だって、私も知らないのだから。
「あー…。その、正直な事を言うと、私も知らないんですよね。シャーレを助けに来たら、なぜか監禁されたので…」
とりあえず、嘘は言わずに答えてみたが、これでアベンチュリンさんが納得するとは全く思えない。
私が彼の立場だったとしたら、助けたやつにこんな事を言われたら、本当に嫌だ。納得はできないし、かといって理解ができるわけでもない。一番相手が困る返答とも言えるだろう。
そんな答えを出してしまったので、彼の顔は見ないことにした。
「なるほど…。助けようと、ここまで来たのかい?」
「はい…。助けようと…」
「そうだったのかい。すごい勇気だね。お疲れ様」
…なんだか、予想外な回答をもらってしまった。もっと冷たい回答も覚悟していたが、まさか[漢字]労[/漢字][ふりがな]ねぎら[/ふりがな]われてしまうとは。
「…そんなにすごい事じゃないですよ」
返答に困ってしまったので、私はただ一言、そう返した。そこから二人の会話が続くわけでもなく、互いに互いの顔を見ることもなく、ただ、外まで歩いた。

[水平線]
「__もうやめてください!」
「やめる……?なんでだ、俺にメリットがねぇよ」
アレヴァーナが、呑気にアベンチュリンと逃げてドギマギしている時、シャーレと銀狼、カンタレラはあの場所に残り、戦っていた。
銀狼は努力していたが、カンタレラの実力も中々のものであり、戦いは[漢字]拮抗[/漢字][ふりがな]きっこう[/ふりがな]状態にあった。
シャーレは、その戦いの様子を、ただ眺めることしかできない。アレヴァーナと居た時は「大丈夫」とふざけて言っていたが、本当は、喋るのにも相当の努力が必要な、危ない状態であったのだ。
「あんた、そろそろ負ければ?」
「無理なお願いだね、それは」
「……そう」
銀狼の額には、少々の汗があった。余裕があるように見せかけていたが、本心では「ピンチだ」と思い、打開策を考えていた。
一方カンタレラ、こちらも余裕[漢字]綽々[/漢字][ふりがな]しゃくしゃく[/ふりがな]な表情を浮かべていたが、本心では、少し焦っていた。汗は流していないが、その代わりに、筋肉が悲鳴を発している。
どちらも、思っている事もしている事も、ほぼ同じなのだ。
「………銀狼さん……」
二人が戦っている姿を、見ていることしか出来なかったシャーレは、無力感と疎外感を感じていた。思わず、ちょっとした涙を流してしまう。
「ごめんなさい………。頑張って…!」
シャーレの呟きは、虚しく反響するだけだった。

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作者メッセージ

毎日更新を止めてから、なんか5日経ってますね…。
いや、本当にごめんなさい。色々あって、この小説のお休み頂いてる気分になっていました。
これからは、2日に1回投稿、それができない時も、最低で週に3回投稿とします。これがマイルールです。
これからよろしくお願いします。


登場人物
アベンチュリン
銀狼
カンタレラ
シャーレ
アレヴァーナ

2024/06/26 23:45

夢野 シオン@水野志恩SS ID:≫7tLEh4qnMjetA
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